寒修行 いのちに合掌! 仏教で教説される「求不得苦」求めるものが得られない苦しみ。欲望が深いほどこの苦しみを味わうことになりますし、こっちを取ればあっちを捨てなければならない葛藤に苦しみます。これは人生とは苦しみの積み重ねである前提のもとに諭された誰もが経験する事柄を示した教判です。今の社会ではこれを無くそうと知恵を絞っているように伺えますが、こんなに情報が混乱し主張し合う状況では収まりがつかないのではないでしょうか。追い詰められて自死する方があるとも聞きます。私達は尊い命を頂いていることに感謝しながら生き抜く事を忘れてはいけません。絶対に追い込んではいけないのです。闘争を制す為に仏教はその教義に依って信仰されてきました。「人生は苦しいが、それでもなお自殺してはならない。生まれた以上、精一杯生きなければならない。自分が生きることは人を生かすこと。尊い贈り物」これが仏教の根幹です。寒修行は皆様のご理解ご協力のもと長い長い歴史をもって止めることなく続けています。これも法華経「不求自得」を柱としての継承です。求めずして自然に得るという観念が各方面へのご寄付へとつながっております。 皆様、人生は苦しい。涙も沢山でる。けれども生きなければならないのです。この世の中の一切があなたという存在を支えている(縁起)という幸せを見つけ出して下さい。 合 掌 平成二十一年正月 うきは市 本 佛 寺 |