寒 行

 

本佛寺の年間行事の中で最も自身の信仰を試される行事といえるでしょう。
檀信徒がそれを承知して参加し、僧俗ともに行に励む。
一日に歩く距離は約40H。三日間続けられる解放の修行です。

 

平成19年の記録
 

今年も、事故なく円成しました。

 
 

 

道中で配布した教箋
寒修行
 
合掌、 今年もいつも通り寒が酷しくなってくる頃の寒行となりました。毎年ご理解を頂きありがとうございます。科学が進歩しその恩恵により私達の日常生活も交通も大変便利になりました。とてもありがたいことです。寒い時は暖がすぐとれ、暑い時は涼がそこにあるといった具合に、文明の発達に豊かさを感じます。私達はそのような最中、この寒風と共に早朝から夕暮れまで歩いております。そして肌で冬を捉え『行』を遂行しています。
 十三回忌となる阪神・淡路大震災被災犠牲者への追悼は関西地区のみならず全国各地で法要されております。私達もこの寒行中の十二年前、あの惨状を目のあたりにし、急いで皆様の寒行浄財を何かに役立てて頂こうと送った経緯があります。勿論、させて頂くという佛教本来の『布施』としてでありました。
 イノベーションという呼び方にも繁栄されるように、言葉や文化が変化していますが、私達は、日本の原点に立ち返り、「ひとりではない。何かに支えられている」という神仏の存在を尊重し、鍛錬によって自己を痛めつけ、心の成長を寒行で見出そうとしています。その結界に於いて宗教への本質的畏敬が生じるのではないでしょうか。この主旨を持って、自己のみでなく、苦しみを分かち合う純粋な心の表現として六十五年続けております。今年も頂戴した尊い浄財・浄米はすべて社会に還元します。
 人類が懸命に生み出した傑作である科学進歩に相応して、私達も共存を掲げ、心も進化させてまいります。
 末尾に生命の絶対尊重を唱える私達が責任を感じ、残酷な事件が相次ぐことへの反省をもって、遙かに合掌致します。 再 拝

 

 

 

平成十九年一月 

 

 

 

 

 

 

 

西身延本佛寺寒修行団

 

 

 
スナップ

 

早朝の祈り(安全と目的達成を祈願)

まだ、鬱ぐらい明け方、引率の修行僧らか、経を読みます。

 

 

これから、三日間歩く参加者の方々とともに…。

 

 そして、今年も、16ブロックに分かれて、托鉢を開始しました。
 
 
 

 

  

各家の玄関前にて読経し、ご供養の御菓子などを頂きます。

 

 

やはり、寒い道中、自然にお題目の声も大きくなります。

 

 

 

漸くお昼。民家に上がり参加者と頂く味噌汁は本当に美味しいです。

 

二日目は雨でしたが、小雨の中、ひたすら道中お題目を唱えました。まさに修行です。

 

 

 

老人ホームへの伺いました。ホームの方々が次々に出てこられ歓迎でした。

 

ここでも、但行礼拝!

 

 

そして、長い寒行を終えると、檀家のお宅にて終わりの会食でした。

 

こちらでは、夕暮れに終わり、円陣を神社で囲み祈願と円成お礼。

 

 

町内の神社境内をお借りして…。

 

 

但行礼拝。互いに合掌!

 

町内の寒行を終えると、修行僧達は、お寺に戻り、佛祖へ円成報告をします。

  

それぞれが、順番に担当地域の祈願を導師にて行います。

お疲れさまでした。

 

そして、恒例の最後の行列

 

力をふりしっぼって!

 

本仏寺の参道を題目行進!みんな誇り高く、歩きました。

 

 

約30分の境内順路を経て、恒例により円陣で、御前様の回向を承けました。

 

そして

大本堂に入り、奉告式を行いました。

御前様謝辞

三日間本当にご苦労様でした。お陰様で、一人の脱落もなく、こうして本日を迎えました。

これは、やはり仏様のお陰ですね。ありがとうございました。今年もいろんな事がありまし

た。一日歩く距離は30Hを越えますが、一番高齢の方は、90歳でした。頭が下がります。

さて、私は今年、自分の息子を出しました。学校があるのを休ませたので、随分心が痛みま

したが、マスコミなどで言われる『最近の社会』とは違う、まさに心が通った世の中である

事実を子供に見せたかったからです。皆さんも体感されているように、こうして寒行をして

おりますと、見ず知らずの人が合掌して下さいますし、浄財を下さいます。これは信用です

ね。歴史が信用を産むという現実と、触れ合いの大切さ、そして人を信じるという人間とし

携えた仏性ですね。この事実が今もしっかり生きているということを知って欲しかったんで

す。机の上での話しでなく、動いて掴む勉強と、日本の誇りである信用という点を知るとい

う事の大切さであります。これは、宗教が無くてはできないと私は想っています。どうぞ皆

さんも、頑張ったことをご家族にお話されて下さい。そして今年を誇りある一年としていた

だければ私達の寒行について喜びこれに尽きるものはありません。ありがとうございました。

 

 

 

 

こうして今年も、事故無く、無事寒行を終えました。

御協力ありがとうございました。

またご覧頂きありがとうございました。

編集 前岳

 

皆さん、今年も、大切な物…、お金で買えない物をつかんだことでしょう。

 

 

 

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久留米地区寒行

 

平成19年1月20日

 恒例の寒行はうきは市内を終えると、久留米へと向かいます。

 

次の日、西日本新聞朝刊で報道された模様

 

久留米市の郊外に集合して、行列行脚出発!

 

 

国道の歩道を題目行進

 

 

途中で、喜捨を受け。但行礼拝の回向

  

托鉢を待つ、沿道の商店の方々

 

 

日蓮宗の御寺院で祈願回向

  

本泰寺様本堂           妙正寺様本堂          妙善寺様本堂

 

そしてまた、題目行脚!

 

ひたすら歩きました…。

 

目的地、久留米七面山に到着! 帰着奉告式を厳修

 

 

御前様謝辞

今年も、浮羽寒行のみでなく、久留米寒行にもご参加下さいましてありがとうございました。

皆様と共に、励んで参りました寒行の浄財は、当然ですが、修行中に喜捨を受けたお金ですの

で、今年も寄付させて頂きました。修行とは、己との戦いでもあり、自己研鑽でもあります…。

久留米の方々が、私達の売名でない気持ちを受け止めて下さることを祈りながらお礼とします。

 

そしてみんなで合掌し食法を唱え、食事をしました。

 

七面教会の皆様、ありがとうございました。

 

 

読売新聞での報道

 

 


 

そして、筑後市内寒行

平成19年1月21日

 

 

早朝、まだ暗い中、本堂前で祈願し出発!

 

西牟田教会に集合する信徒と西身延青年会。

  

それぞれに法線を張り、ブロックに分かれ、唱題行脚開始。

 

教会前で祈願する一行

 

ここでも、ひたすら歩きます。

 

 

 

 

 

そして、檀徒の坂井家に到着

 

みんなで、御前様法話を聞き、慰労の食事をしました。

 

 

皆さん、本当にお疲れさまでした。

 

 

その後、

 

西身延青年会は、

場所を青年会の山崎家に移し、慰労会をしました。

 

 

山崎家の前にて…。

 

ご馳走様でした。寒行の良い思いでとなりました。

今後も、頑張って、続けて参りましょう!

 

 

編集部