「はじめに」から引用する :
本書は,いわゆる熱現象に関する分野の学習をするためのものである.
例解 熱・統計力学演習を真面目に勉強したいと思って借りたが、借りただけで何も読まずに返却期限を迎えてしまった。 もう一回出直したい。
思い出してみると、私が大学で初めて学んだ熱力学は、物理の授業ではなく化学の授業であった。 化学の授業でどうして物理みたいなことをやるのだろうかと思ったが、 物理化学という分野があることを大学に入って知った。 とにかく、熱力学では圧力 `P` や体積 `V`、内部エネルギー `U`、仕事 `W`、熱量 `Q` が出てくる。 ここまではまだいいが、さらにエンタルピー `H` やエントロピー `S`、ヘルムホルツの自由エネルギー `F`、 ギブスの自由エネルギー `G` が登場して、何がなんだかわからない世界になるのだった。
一つだけ、本書の問題を引用する。p.77 の問題 4-3 である。
同じページには例題 4.6 の解説があり、音速 `c` を求める式が導かれている。100 ℃,1 気圧の乾燥した空気中での音速を求めよ. ただし,このときの空気の平均分子量を 28.8,比熱比を 1.41 とせよ.
`c = sqrt(gamma (RT)/M)`
温度 `T` 分子量 `M` 比熱比 `gamma` 音速 (m/s)
この計算ではムダに長い計算結果を出すが、実際には有効数字2 桁程度だろう。 本書の解答では 390 m/s である。
このページの数式は MathJax で記述している。
書名 | 例解 熱・統計力学演習 |
著者 | 戸田盛和・市村純 |
発行日 | 2015 年 8 月 6 日 20 刷 |
発行元 | 岩波書店 |
定価 | 3100 円(本体) |
サイズ | A5 版 210 ページ |
ISBN | 4-00-007794-5 |
その他 | 物理入門演習コース 4、 川口市立図書館にて借りて読む |
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