長沼 伸一郎:物理数学の直観的方法 |
作成日: 2012-09-17 最終更新日: |
難解で抽象的な現代の数学や物理学について、直観的な説明を与える。
本書を店頭で見かけたのは、私が大学を卒業したあとだった。 だから、この本の恩恵にはあずかれなかった。
ありがたいことに、今はブルーバックスで手に入る。私はもう試験で悩まされることはないが、 昔悩んでいたことが解決できるならありがたいと思い、買ってみた。
表題は物理数学とあるけれど、実際には物理がほとんど含まれない領域もある。位相やε-δ論法などだ。
著者の言で、もっともうなずいたのは次の個所だ。84 ページから 85 ページにかけてだ。
(前略)いろいろな学問に接してみて思うのは, およそ現代数学以上に記憶力が要求される分野はないと言ってもいいのではないかということであり, 実際, 歴史学でもこんなに記憶力は要求されないのではないかとすら思える。
わたしの考えでは、現代数学における記憶力というのは、その定義であったり証明であったりのことである。 数学はその厳密さゆえ、意思の疎通ができる程度といっても定義が明確でなければならないし、 そのため、似た概念でも異なる用語をあてなければならない。それらが混乱してしまっては、 現代数学を行う出発点にすら立てない。
ことわっておくが、私の主張は、数学は記憶力だけでなりたつという主張ではない。 記憶力は必要だが、それは十分ではない、ということだ。
| 書 名 | 物理数学の直観的方法 |
| 著 者 | 長沼 伸一郎 |
| 発行日 | 2011年 |
| 発行元 | 講談社 |
| 定 価 | ????円 |
| サイズ | ??? |
| ISBN | 978-4130621205 |
| その他 | 講談社ブルーバックス |
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