ZOIDS-VS

 

 前回1月のホビーフェアでは、開発中の「未来ZOIDS」の一つとして、「ZOIDS BATTLE」の一こまの画像が紹介された。

 当時は「THE 近未来 ZOIDS BATTE」と題され、ゾイド同士が闘っているCGが紹介されていた。商品化実現度は100%であったが、具体的にゲームの画像であるとの断定は避けられていた。紹介文中にも、実際のゾイドバトルなのか、それをシュミレーションしたものなのかは不明である、という意味のような、思わせぶりな事が書かれたいた。また、ドクターTがステージ上でも紹介をしていたのであるが、やはり具体的にゲームとは言及していなかった。もちろん画像を見れば、それがゲームであることは想像に難くないことであるが、あえてそんな演出がされていたのである。

 それから半年ほどが過ぎて、「THE 近未来 ZOIDS BATTE」は、「ZOIDS-VS」として、ユーザーがゾイドのパイロットになったかのように、ゾイドを操作して対戦するゲームとなって登場するに至った。

 このホビーフェアでは、ゾイドコーナーの更に一角に、ゾイドにまつわる各種のゲームの体験コーナーが設けられていた。そこには、ステージとは言えない、ちょっとした教壇のような台が設けられ、ここで、ZOIDS-VSの開発者から、まもなく発売となるこのゲームの紹介が行われた。

 その壇上に立ったのは、トミーの横田さん。この場でトミーの横田さんと聞いて、「あ!」と思った方は、100%旧シリーズからのファンであり、かつ、1997年からネット上でゾイド復活を語っていた特に熱心なファンである、と言って間違いないであろう。

 横田さんは、トミーのホームページにある、現「ゾイド博物館」、旧「ゾイドファンクラブ」のホームページを作っていた方で、当時はトミーのCG製作をおこなう「TD2」にいた方である。当時の「ゾイドファンクラブ」は、ゾイドの紹介を行いながら、ゾイドのCG化をすすめていた。確かにCG化は行われていたが、ゾイドファンクラブ・ホームページで紹介されたCGは、それほど多いとはいいがたかった。実は、当時既に水面下では、プレイステーション用ゲームとして発売された「ZOIDS 帝国vs共和国 メカ生体の遺伝子」の企画が始まっていたのである。当時は、まだ具体的にプレイステーション用にゲームを作っていることはアナウンスされていなかったが、ゲームショーでは、ゾイドファンクラブ・ホームページで紹介されないCGが紹介されたりCGムービーが公開されるなど、後で振り返ってみれば、いくつかの情報は小出しに伝えられていたのであった。当時作られてCGデータは、もう現在では役に立たないほどの古いデーターになってしまっているそうで、そのCGを作っていたスタッフの一部は、ブロックスに同梱されたCGムービーの製作に携わっているそうである。 

 今回横田さんから紹介された「ZOIDS-VS」は、ユーザーがパイロットとして、とあるキャラクターになって、ゾイドに搭乗して、対戦するゲームとなっている。どのキャラクターとどのゾイドを選ぶかで、パイロットの個性やゾイドとの相性で、ゾイドの性能が変わってくるそうである。画面は、ゾイドのパイロットの視点(フライトシミュレータのように、計器も含めた画像になっているわけではない)となるように構成され、更に二人で対戦できるように画面が分割されて表示されていた。

 早速会場では、体験が出来るようになっていて、この紹介時間を用いて、二人勝ち抜きの対戦が行われていた。勝者には、ゾイドグッズが贈られた。

 

 現在多くのゲームがそうであるとは思うが、ZOIDS-VSは、全てが全てトミー内部で作っているわけではなく、多くが外注化されているそうである。トミー自体は、外注先に対して、ゾイドというキャラクターがどういうモノであるかを説きながら、ゲームの進行を確認し、指示を行い、まとめあげていくことが、ゲーム製作と言うことになっているようである。

 

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