再販されるのか

 

 ゾイドはおもちゃ、プラモデルであるにもかかわらず、なぜかオフィシャルページ誕生の紹介は、97年秋のゲームショーで行われた。もともとは、トミーの中のTD2という部署のCG作成の題材として始まったゾイドのホームページであったため、TD2の主活動範囲の関係からか、おもちゃショーではなくゲームショーの方からのスタートであったのであろう。

 そして、トミーのオフィシャルページ誕生からおよそ半年。2種のゾイドの再販にまでこぎ着けてくれたことは、ファンとしてはうれしいことである。しかしながら、せっかくゾイド再販にまでこぎ着けたイベントだったにもかかわらず、なぜかオフィシャルではゾイドファンクラブとしてのイベント報告を行うことはなかった。そこで、今更ではあるが当惑星政府の視察団が確認できた範囲内において、その様子を入植者にディスクローズしていきたい。

 

 このゲームショーにおけるトミーの本来の目玉はもちろんゲームソフト。ゾイドファンクラブは、その一部を間借りしての出展となる。しかし、現行商品でないモノが出展してしまうこと自体が驚きであり、スペースがとれていること自体が十分であったと考えるべきであろう。

 やはりゾイド本体が並ばなければ話ならない。ブースには、半地下式の前線基地とでも思わせるようなディオラマが展開されていた。

 まず、大型ゾイドの筆頭、ウルトラザウルスがディオラマ全体を見おろすような位置から来場者を出迎える。その首は、前方にのびきる手前で止められていたであろうか。カタログに載っているような、首をややS字に曲げるた、最高部の位置となるような形にはなっていなかった。また、本来尻尾部にあるミサイル部品が、首の付け根下部のハードポイントにあるなど、必ずしもカタログ通りのウルトラザウルスにはなっていなかった。そして、その隣には、ゴジュラスが・・・・・・・しかし、これを見てゴジュラスと思うのは早とちり。このゾイドフレームは、ZoidsZilla。そう、イギリス版ゾイド「ZOIDS2」に焼き直されたゴジュラスである。担当者、いつもオフィシャルのフリートークのコーナーでコメントをつけている方なのだが、その方の話では、このZoidsZillaを見て変だと気づいた方はいなかったとのこと。「誰も気づかないということはもうゾイドも忘れられちゃっているのかも・・・・・」と少し残念がった感想を述べておられた。もちろん、当惑星政府の視察団は、ゴジュラスとZoidsZillaの違いがわからないというような失態を犯してはいなために、上記のような担当者のコメントを引き出すことに成功している。

 担当者談、このようなイベントで本体を移動させると、輸送中に部品の欠落欠損が相次ぐという。実際このZoidsZillaは、ライトユニットを点灯させるためのバッテリーユニットに着くはずに2枚の背ビレが欠損していたり、ウルトラザウルスにしても、首の部品の最上部の背面部品が欠損しているなどその姿は痛々しいモノである。ゾイドを完全再販することで部品を補うか、もしくは再販された新しいゾイドフレームにそのデモンストレーターの地位をゆずって引退させてやって欲しいと感じさせられる。特にウルトラザウルスは、老体にむち打って精いっぱい来場者を招いている印象が否めなかった。

 最上部ウルトラザウルスの画像の中に、ダークホーンが大きく紹介されているとおり、このとき再販された、ダークホーンとデッドボーダーについてのみ、パッケージの大きな紹介があった。もちろんこの2体のゾイドフレームはディオラマの一部、それももっとも手前の部分に対峙するように陣取っていた。担当者談、展示されていたダークホーンは、このゲームショーに合わせて再生産されたモノを組み立てたという。もちろん、同じ型を使っているので、パッと見、現行時のモノか再販モノかの区別は付くわけがない。しかし、対するもう1体のデッドボーダーは、ゾイド現行当時のモノを持ってきて並べたのだそうである。

 その他、ブースでファンを出迎えたのは、カノントータススネークスカノンフォートであった。視察団は、担当者のご好意により、ダークホーン、カノンフォートの稼働する姿を目にすることができている。

 展示されていた小規模ディオラマ自体は、おそらくゾイド現行時のイベント用のモノをそのまま持ってきたのであろう、内部にディオラマセットの部品を使ってあるなどゾイド全盛期をしのばせるうれしい作りがされていた。

 その他、オフィシャルページでも公開されていないCGが数枚壁にはられていたり端末が持ち込まれオフィシャルのデモが行われていたり、現行商品でないゾイドフレームの少ない中で、可能な限り展示が行われていたと思われる。

 担当者談、今回再販となったダークホーンとデッドボーダーは、たまたま、金型その他が全て日本国内にあったから、実現した再販であったという。他のゾイドフレームについては、後期のモノならいくつか可能では・・・・、とはっきりした回答すること自体が難しそうな様子であった。

 後日のオフィシャルのコメントによると、この2日間に、ゾイドフレームを持ち込んだ者や、ゾイドグラフィックスや、オリジナルゾイド画像を持ち込んだ者もいたという。これらの者が当惑星に既に入植済みかは不明である。また、担当者は同人誌編集者からの取材も受けたとのこと。やはり、ゾイドでは、本体があることが引力となっている事実は否めず、裏を返せばゾイドはメディアのみの展開はかなり苦しいことを証明する結果となってしまったイベントであったとも言える。

 さて会場では、「なつかしい」などの声の飛び交うなか、小学生の口から「これ売ってるの?」との発言を耳にすることができた。ゾイド復活に向けて、ゾイドを懐かしむ人間だけでなく、新たなユーザーをつかめることに、トミーが手応えをつかんでくれたと思いたい光景であった。要は、これをきっかけに大々的な再販を望んでいるのであるが・・・・・・

 

後日談

後日談2

 

戻るback