第15回次世代ワールドホビーフェア

 

 毎年1月の恒例行事である次世代ワールドホビーフェア。2002年1月も全国の4都市で開催されたが、ここでは、東京会場2日目から、その様子を見ていくことにする。なお、会場は、1年前の1月の東京会場がビッグサイトであったのに対し、昨年6月のホビーフェア同様、幕張メッセに戻っての開催であった。

 今回のホビーフェアでのゾイドについては、これまでのイベントのように改造コンテストのアナウンスは行われておらず、どんなイベント展開をするのかつかめないまま、会場を訪れることとなった。

 トミーブースのゾイドコーナーは、いつもの通り、濃い青のラインを入れた赤を基調とした壁面に囲まれていた。スケジュール上の開場時間は午前9時。しかし、例のごとく開場前からの長い列に合わせて、今回も時間を繰り上げての開場であったろう。さすがに、9時ジャストの入場は難しく、ブースに着いたのは9時30分近かったであろうか、展示されている新製品や改造例を見ているうちに、もう午前10時の「ZOIDS最新情報 先取りステージ」と題した、新製品発表が行われる時間となってしまった。

 

     ●メインステージ

     ●新しい遊び方

     ●クイズ大会

     ●サイン会

 

 コーナーの一部には、丸テーブルがいくつか用意され、それぞれには、何体かのゾイドが並べられていた。これらは「ゾイド体験コーナー」として、来場者が自由に触れるようになっていた。午前中のうちは、しっかりした形をしていたゾイドではあったが、午後には、すっかり装備を外され、バラバラになっていた。

 今回のホビーフェアにおけるゾイドの展開は、1時間おきにコンスタントにイベントを織り込むタイムスケジュールでステージを中心とした、参加型イベントを中心にしたものとなっていた。

 新シリーズスタートからおよそ2年半。担当者曰く、このおよそ2年半で、旧シリーズ8年間で売り上げたゾイドと同じ個数の売り上げがあったとのこと。その反面、アニメ終了後、どっとファンが減ったことも実感しているのも事実だそうで、小学生のファンが離れてしまったことに対して、本来のユーザーである彼らに対するアピールが考慮されたのではないかと思われる。

10:00

ZOIDS最新情報先取りステージ

10:40

モルガチキンレース

12:00

未来ゾイド開発極秘情報

12:40

ZOIDS早組みタイムトライアル

14:00

改造&バトルゲーム

14:40

ZOIDSクイズ大会

15:00

サイン会

 だが、同時に発表された開発中のゾイドに目を向けると、必ずしも小学生だけをターゲットにしているわけではない新しいコンセプトに基づくゾイドの開発も行われているようである。

 気になっているのはアルティメットゾイド。5万円近い価格に設定され、リアルな動きを再現するために、いくつものサーボモーターを搭載したラジコンである。確かにゾイドにこれだけのアイディアと技術が盛り込まれるのは嬉しいことであるが、ゾイドはモチーフに動物を用いることから、結果的にそれがある種の制約になっているとも言える。6本足のほ乳類がいたらゾイドになるであろうか? 3本足の昆虫は? キャタピラと足を組み合わせた場合は? つまり、それだけの技術とアイディアを用いるのであれば、ゾイドという枠をとっぱらってしまった方が、もっと自由な発想でもっとおもしろい動きをする商品の開発ができるのではなかろうか? と考えるからである。昨年から、2足歩行ロボットにBB弾打ちだし機能を設けて対戦させることが可能なラジコンロボットが出始めている。しかし、トミーは、2足歩行とは行かなかったものの、既に数年前にTXRで、この手のラジコン対戦ロボットは実現している。このことから、トミーには十分なエネルギッシュな発想力と技術を持っていると言えるであろう。ゾイドについては、新製品の開発の範囲が広くなっていることから、手探り状態であることに少々の不安も無いわけではないが、トミー全体としては、期待を感じさせられる。 

 

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