ゾイド改造コンテスト

 

 もうホビーフェアには欠かせなくなったのが、ゾイド改造コンテスト。今回のゾイド改造コンテストは、事前のエントリー制が採用された。改造コンテスト参加希望者は、自分のエントリーしたい部門を4部門の中から選び明記した往復ハガキを送り、抽選にあたった参加票をもって、実際のエントリーとなる。都合4部門とは

  

小学生以下(ジュニア)

中学生以上(一般)

ゼンマイゾイド

ジュニアの部・ゼンマイ部門

一般の部・ゼンマイ部門

B/Oゾイド

ジュニアの部・B/O部門

一般の部・B/O部門

である。一応会場内には、先着40名前後の当日参加も認められていた。 

 

 コンテストに参加するゾイドは、おおよそ200を越えていたと思われる。トミーブースのゾイドコーナーのおおよそ半分が、改造コンテスト参加ゾイドの展示スペースに割かれていた。次世代ワールドホビーフェアとして、次世代つまり次に来る新製品の紹介がメインと言えばメインであろうが、ホビーフェアである以上、手を動かすことに対するイベントでなければならず、来場者参加型のブース作りという意味では、当然の帰結であろう。実際、コンテストに参加しているゾイドを見るため、ゾイドコーナーに入るための列が伸びており、コーナースタッフも、改造ゾイドを見ようと入ってくる来場者の整理に最も苦労しているようであった。

 

 表彰式は、12時30分から。ちょうどこの1時間前、11時30分から、ANAスカイステージでの「ゾイド新世紀/ゼロ 先取り情報」への出演を済ませたドクターTが戻ってきてからはじまるといったタイミングである。

 今回のコンテストも、大ゾイド展の時同様、トミースタッフによる審査で賞が決められた。今回決められた賞は、以下の通りである。

各賞

内容

グランプリ

一般・ジュニア ゼンマイ・B/O 各1名

アイディア、デザイン、テクニックともに総合的に最も優れた改造作品に送られる賞

準グランプリ

一般・ジュニア ゼンマイ・B/O 各1名

グランプリに及ばずながらも、総合的に優れた改造作品に贈られる賞

以下特別賞

それぞれ特定の部分に絞って優れていると認められた作品に与えられる賞

テクニック賞

一般・ジュニア 各1名

仕上げに優れているとされる作品に贈られる賞

アイディア賞

一般・ジュニア 各1名

改造に対するアイディアが優れているとされる作品に贈られる賞

デザイン賞

一般・ジュニア 各1名

改造されたゾイドのデザイン上のバランスに優れている作品に贈られる賞

ドクターT賞

一般・ジュニア 各1名

ドクターT、いち押し作品に贈られる賞

上山道朗賞(東京会場2日目)

一般・ジュニア 各1名

漫画家上山道朗氏の選んだ改造ゾイド

各賞の補足・東京会場1日目の様子等ご存じの方、補足訂正願います。

 さて、当生産工場からは、東京会場二日目の改造コンテストに、一般・ゼンマイ部門に「ヘルキャット・サーベルタイガー隊仕様」をエントリー。見事、「テクニック賞」をいただくことが出来ました。

 講評にあたっていただいたのは、トミーの大河原さん。既に大河原さんには、大ゾイド展改造コンテストで「モルガ・情報隊仕様」でアイディア賞をいただいた時にも講評いただいていたのですが、当の大河原さんは、すっかり忘れてしまっていたらしく、名前を呼ばれてステージに上がっていったときに、「あなたでしたか!」と驚かれてしまいました。今回の改造コンテストでは、仕上げの丁寧さ、というのはかなり意識して審査したそうです。大河原さんからいただいた講評を要約しますと、「ヘルキャット・サーベルタイガー隊仕様は、パーティングラインも消されていて、丁寧に仕上げられており、大賞を受賞してもおかしくないような作品であったが、改造コンテストからすると、武器の追加のないゾイドはオリジナリティーにかける、という事で、テクニック賞に落ちついた」との事でした。今回は、受賞作品を小型カメラで撮影して、そのままステージ上のモニターに映し出すという形が取られました。そこで、ここぞとばかりに、ヘルキャットを実際に動かしてもらうことが出来ました。モニターの中で、尻尾を上下させながら動くヘルキャット。ドクターTからも、「小型ゾイドはパワーが少ないのよくうごかしている、すばらしいです」と評価してもらうことが出来ました。どうやら、今回の受賞は、ヘルキャットの最大の改造点である尻尾の上下ではなく、仕上がりの方で目を引いたようで、製作者としては、複雑な気持ちです。

 作品返却後、改めて大河原さんに更に講評をいただきました。ヘルキャット・サーベルタイガー隊仕様は、丁寧に仕上げられているということでまず目を引いたそうです。講評の時にも、しっかり尻尾が上下するようになっていることは確認できたのですが、尻尾は動くとは言っても(武器の追加のない)これは改造といえるのであろうか、と悩んだそうです。実際、この日一般の部では、ゼンマイ部門にかなりの優秀作が集まり、スタッフの間では、思い切ってB/O部門の賞をいくつかけずって、ゼンマイ部門に割り当てようか、との声も出たそうで、もし、そうなっていれば、もっと高い賞も取れていたかも知れない、とつけ加えてもらえました。

 やはり問題点は、改造のポイントをどうアピールするか。固定展示される中で、どのようにギミック改造したことをわからせるかは、当生産工場のゾイド群の問題点である。やはり、写真応募でない実物持ち込みのコンテストである以上、可動・非可動の違いを意識してもらえるような、エントリー方法を考えてもらいたいところである。

 さすがにゾイド復活から1年半近くたとうとする頃になると、ちょうど1年前のホビーフェアのこじんまりした改造コンテストとは比較にならないほど、改造作品の数も質もかなり向上してきている。今後のイベントにおける改造コンテストの展開とゾイドの展開を期待したい。

 

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