第11回次世代ワールドホビーフェア

 

 毎回、全国4会場で行われる次世代ワールドホビーフェア。東京会場は、幕張メッセである。

 前回1999年6月の東京会場では、ゾイドは再販が試作品を会場に持ち込んでの、大々的な発表がされている。しかし、今回は既に23体のゾイド発売後の、現行商品としてのゾイドの出展である。期待されるのは、新製品のお披露目、そして、コロコロコミックで発表されている、限定販売と先行販売である。

 

 トミーのブースは、前回とほぼ同じ、入り口からそれほど離れていない場所。実際の会場よりも1フロア高い入り口からは、例のごとくトミーの位置を示す、白地のバルーンがすぐにも目に入る。目的は、このバルーンの真下である。

 ポケットモンスター、ヤキューマン、その他を平行して出展しているトミーのブースは、多くの出展企業と比較しても、広い面積を占有している方のメーカーである。このため、ゾイドのコーナーは、トミーブースでも入り口から最も近い角から、ちょうど反対側と思われる、裏側的な所に構えられていた。しかし、後にこれは正解であると思わされる。なぜなら、この裏側的位置は、会場の壁に向いており、他企業のブースには向いていない。そして、この狭いゾイドコーナーからは、2本の列がのびるようになるからである。

 

 今回、トミーの行った写真撮影と改造ゾイドコンテストは、改造したゾイドを実際に持ち込ませることに成功し、ゾイドの遊び方として、「改造」を選んでいるユーザーが予想以上に多いことを発見できたのは大きな成果であったといえる。コロコロコミックを見る限りにおいて、ゾイドの改造は大きく推奨されておらず、単に説明書通りに組み立てるだけがゾイド、という認識が定着しやしないか懸念されるところであった。しかし、改造しているという事実に接した後で考えると、ミニ4駆を経たユーザーが、ランナーモノは改造するのが当たり前、という認識の元にゾイドに接しているのであれば、改造という発想が出てくるのはごくごく自然の事であり、ゾイド再販のタイミングは、悪くないものであったと言えるのではないであろうか。

 ゾイドが組み立てるおもちゃとして認識されれば、アニメ終了後に生産を止める理由が無くなることになり、今後更なる大河トイシリーズになるべく、展開が期待できる。その為にもトミーには、押しつけるでもなく、また放っておくでもなく、ゾイドの接し方(手を使って組み立てて遊び倒す)を上手く認知させていくような、イベントや商品展開を期待したい。

 

 今回のホビーフェア、全国4会場のうち、東京と大阪の後半の2開催場においては、ジェノザウラーとレブラプターの先行販売が行われた。この2体は、旧シリーズにない新シリーズオリジナルの全く新しいゾイドである。開場では早速組み立てている、少年もいたが、旧シリーズからのファンとしての意見は、 もっと落ちついて、構造を理解しながら、それさえも楽しんで組み立ててほしいと思わされるところである。それだけ、ゾイドが現在の子供達の間にも人気を博しているのは事実であり、それを充分に認識させる光景でもあった。

 しかし、残念ながら、なかにはいらなくなったランナーをそのまま放りっぱなしになっているような光景も見られたのも事実である。メーカーの責任をここまで問うのは酷とも思われるが、トミーには、ゾイドとの接し方を通して、マナーも一緒に教えるようなちょっとした工夫も必要かも知れない。会場内に、ゾイド組立コーナーなりを作って、そこで組立のこつや注意、後始末の仕方を呼びかけるのも一考かも知れない。また、どうしても、このマナーが浸透しないようであれば、先行販売をはじめとする、ランナーパーツがあまってしまうゾイド本体の販売をしないなどの、思い切った対策も考えも良いのでは無かろうか。

 

 ゾイドは組立おもちゃである。単なるキャラクターおもちゃで終わらない、「モノを作る楽しみ」を教えてあげられるようなおもちゃであり続けるためには何が必要か、こうしたイベントを通して、ユーザーもメーカーも両方が知恵を出し合ってほしいモノである。

 

春の新製品 

やってきた旧シリーズ

ミニステージ

トミーだけがゾイドじゃない

 

速報

 

 

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