ナンバリングを考える

----- 組立やすさへの挑戦 -----

 

 ゾイドは言わずと知れたプラモデルである。正確には「プラモデル」とはバンダイの持つ登録商標なので、ゾイドのパッケージには、「アッセンブルプラスチックキットモデル」と記載されている。とりあえず個人の趣味のサイトなのでかたいことは言わず、プラモデルとして話をすすめていくことにする。

 そのプラモデルであるゾイドは、模型店よりもおもちゃやさんで売っていたのは不思議なことかも知れない。もちろん模型店でも取り扱っていなかったわけではないが・・・・・。そこには、普通のプラモデルにない組立やすさが起因すると思われる。では、その組立やすさはどこから生まれてきているのであろうか。もちろん、接着剤を使わないゴムキャップでの組立は、ゾイドの特徴であり組立やすさを生んでいる。しかしここでは、ゴムキャップから離れて、それ以外の要素での組立やすさを、メーカーであるトミーがどのように配慮したかを見ていくことにする。

 ゾイドのターゲットは小学生。98年の2度のゲームショー会場で販売されたゾイドを見ると、STマーク関連のところに対象年齢は7歳以上となっているので小学1年生からがユーザーとなってくる。しかし、ゾイド現行時は、現在のように対象年齢の具体的な表示も必要なかったので、話に聞く限りでは、3歳の頃からゾイドに触れていたという事も耳にするし、子供の欲しいに対象年齢は関係ないので、ここでは具体的な数字をあげるのはナンセンスである。だが、とりあえずメインターゲットを小学生として、話をすすめることにする。

 

     ●ナンバリングと組立手順

     ●ナンバリングとランナーレイアウト

     ●ナンバリング方法の発展

     ●バリエーションとナンバリングの例外

     ●取扱説明書の配慮

 

 ここであげている組立やすさへの配慮は、全てがゾイド独自の方法であるわけではなく、他のおもちゃメーカーではゾイド以前からとっくに採用していた方法もある。だがゾイドでは、取扱説明書も含めた最終的に完成された組立やすさの配慮の全てが、シリーズスタート当初から行われていたわけではないことが言いたいのである。

 ある模型店で、「ゾイドは高級品だから模型店では扱わない」と言われたことがある。ある小さな街の商店街で聞いたことなので、近所のおもちゃやさんと商品がダブることを避けての近所づきあいからの言葉だったかも知れない。また、動くことが前提になっているゾイドは、ディスプレー模型よりも、同じ箱の大きさでも割高感はあったであろう。この一言は、ゾイドの組立やすさを象徴しているわけではないが、組立やすさを追求し続けたゾイドが、おもちゃやさんで扱われ模型店で扱われなかったことが招いた印象と思われる。

 

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