ハンマーロック・高機動タイプ

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Hammerrock

帝国側

型式番号

EMZ-26-C

シリーズ

780

タイプ

<ゴリラ型>

発売

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全長

5.6m

定価

-

全高

6.7m

オペレーション

パワーユニット

全幅

5.9m

ライト点灯

重量

26.8t

使用電池

-

最高歩行速度

180km/h

部品点数

-

乗員

1名

ゴムキャップ

M(グレー)8個

搭載ビークル

主成形色

帝国レッド・シルバーグレー

主要目的

奇襲戦

キャッチフレーズ

-

ギミック

背中のウイングを上下に動かしながら、歩行します。

その他

-

装備

装備名

搭載数

特徴

連装ビーム砲

1

右腕に装備

高機動ウイング

2

背中に装備

特徴

ハンマーロックの高機動タイプの一つとして開発された機体。高機動性を向上させるため、右腕に装備した連装ビーム砲以外の武器を取り外し、機体の軽量化をはかっている。

掲載バトルストーリー

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 アイアンコングMk-2量産型の思うような改造が出来ず、その代替改造的な要素もあった今回のハンマーロックは、旧シリーズ時の帝国軍ゾイドのカラーリングにならった形で完成させました。

 当初は、アイアンコングとのギミックの共通点を考え、背中のミサイルの回転、首の左右の振り、などを想定して、実際の加工を考え始めたのですが、なかなか手強く、省かれたであろうギミックや、これを動かしたらおもしろいだろうと思える装備が、思いつきませんでした。そして、検討過程で思いついたミサイルの上下の動きの延長線上に、ウイングを装備させて上下に動かしてみよう、と言うアイディアにたどり着き、作業が始まりました。

 ギミック改造をするとなると、後のメンテナンスの事も考え、ゾイドの特徴の一つである、分解組立が可能、という要素を、必然的に盛り込むこととなります。そこで、分解組立が可能、を意識したときに、腕をどのように解釈しようか色々考えました。腕は片腕が2つのパーツをあわせることで形を作っています。分解組立を追求するのであれば、パーツをあわせたときの、あわせ目の段差だけを無くして接着は行わない、と言うのも一つの解釈です。しかし、肩の部分の装甲を、装甲らしく見せるには一体整形のイメージを起こさせた方が良いので、接着の上合わせ目も消すべきでしょうし。そんなことを考えながら他のパーツを処理していたのですが、結局考えがまとまらない内にパーツの整形は終わってしまい、腕の整形に入らざるを得なくなり、接着し合わせ目を消すことにしました。腕を接着することにしても、肩の上部にあるジョイントを残したままにしました。腕は分解できなくても分解できるように見せかける、何てことを考えて残すことにしたのですが、今となってはちゃんと切り落として整形すれば良かったと思っています。あわてて結論を出したしわ寄せの一つですね。

 今回作業として大変だったのは、パーツを塗り分けを意識した上での筋彫りです。ドライバーを加工して作ったけがき針や、デザインナイフなどを使い分けて作業を行ったのですが、狭い隙間に道具が入り込めず、思うように出来きれなかった部分もあります。結果は見てきたとおりです。おかげさまで画像では隠れてあらが見えないのは助かっています。

 この塗り分けと合わせて、今回やっと、旧シリーズのレッドホーンやアイアンコングをはじめとする帝国軍ゾイドに用いられていた濃い赤を再現できたのではないかと思っています。私自身は、グレートサーベルの改造時から何度も試みてきたのですが、ヘルディガンナーサーベルタイガーヘルキャットとやってきて、少しずつ色使いがわかってきたように感じてきました。そして今回、

小豆色

混合比率

4

1

1

Mr.カラー

C-81(赤2号)

C-5

C-1

水性ホビーカラー

H-88(あずき色)

H-5

H-1

の混合比にたどり着きました。ミソは、白を加えたことです。サーベルタイガーの塗装時に、サーフェイサーを吹いてその上から塗装をしていたとき、途中までいい色合いであったものが、気付いたら別の色になっていた、と言う記憶があり、その経験が最初から白を混ぜとけばよいのではないか、という考えに結びつきました。そういえば、シールドライガーで旧Mk-1の水色を再現しようとしたときに、水色に赤を混ぜたことを思い出しました。これをふまえて一つ感じた事があります。80年代中盤までのトミーの赤と青についての色使いは、「赤は限りなく赤に近い紫で、青は限りなく青に近い紫」が根底にあるのではないかという事です。色々な話を聞くと、当時は、安全基準と素材の事を考えると、成形色では現在ほどの良い発色は得られなかったそうです。当時もゾイドは、プラモデルではなくおもちゃ基準で動いていました。当時のトミーの他のおもちゃと比較しても、同じような、どこと無くくすんだ明るい色、というのはある種トミーらしい色使いであったと感じていたこともありました。そんなことが、トミーの赤と青の使い方を紫の両極端にさせたのではないかと思います。

 ハンマーロックに何らかのギミックを持たせるにあたって、観察をしたのですが、当初予定したが省かれたであろうギミックの後を見つけることは出来ませんでした。霊長類におもしろい特徴的な動きをつけるのは難しいのかも知れません。Z-KNIGHTシリーズでは胸の装甲を動かしたり、昔のブリキのロボットでは上半身全体が回転したりと、モチーフに即したリアルな動きではなく、動かすための装備がされて動きが表現されているおもちゃがほとんどであったと思います。仮に、オラウータン型ゾイドとして、糸を張って綱渡りさせることの出来るゾイドが出たとした場合、モチーフに即した特徴的な動きであるとしても、リアルな動きとなるか、その結果、ゾイドらしさとしてとして受け入れ等れるのか、疑問も感じ無くはありません。でも、ザバットの出現を考えると、新シリーズの展開では有り得なくもないかも知れませんが・・・・

 今回ハンマーロックに装備したギミックは、ウイングの上下のみです。

高機動ウイングが持ち上がった状態と、

高機動ウイングが下がった状態です。

 で、これが動くとこんな感じです。→

 ハンマーロックの形状から、動かしながらも体を支えることが出来そうだったので、長時間露出を試したところ上手く行きました。

 今回のハンマーロックは、出来上がりはこじんまりと仕上がったように感じていますが、製作中は、完成を想像しながら、楽しんで作業できました。ゾイドは作っているときが一番楽しい、ゾイドは動いているときが一番かっこいい。そんなおもちゃであって欲しいと思っています。 

 

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