| ガイサック | - | Guysack | 共和国 | 
| 型式番号 | RMZ-12 | シリーズ | 重装甲スペシャル | 
| タイプ | <サソリ型> | 発売 | - | 
| 全長 | 10m | 定価 | - | 
| 全高 | 4m | オペレーション | ゼンマイ | 
| 全幅 | - | ライト点灯 | - | 
| 重量 | 22t | 使用電池 | - | 
| 最大速度 | 120km/h | 部品点数 | - | 
| 乗員 | 1名 | ゴムキャップ | M(黒)18個 | 
| 搭載ビークル | 無 | 主成形色 | ライトグレー・ダークグレー | 
| 主要目的 | 格闘戦・偵察・探査 | キャッチフレーズ | 高度な探査機に変身する特別仕様。 | 
| ギミック | 8本足を交互に動かしながら前進します。同時に背中の武器と尻尾を動かします。 | ||
| その他 | - | 
装備
| 装備名 | 搭載数 | 特徴 | 
| ポイズンジェットスプレー | ||
| 硫酸ジェットガン | 尾の先端に装備 | |
| ロングレンジガン | グランチュラで言うマクサー20ミリ砲 | 
特徴
| もとは砂漠に住む体長80cmくらいの生きものだったが、バイオテクノロジーによって巨大化させ、毒液などによる奇襲のためのメカ生体に改造した。 | 
掲載バトルストーリー
| - | 
 
ガイサックは新シリーズ開始後最初に組み立てたゾイドでしたが、当時はまだ、ギミック改造の技術の蓄積もなく、結局分解してまた箱に戻してしまうと言う状態でしばらく放置されていました。しかし、前述の通り、ゴドスの改造に成功してから、プラ板を切り出すことでギミック部品を作り出す、と言う方法が以前以上に確立してきたことから、何となく出来そうな気がしてきたのです。ちなみに、ゴジュラスのキャノン砲のギミック改造も、ゴドスでの改造の成功がヒントになっています。
 ガイサックを改造するにあたり、当初計画では、腕の開閉と尻尾の上下ギミックを装備させようとしていました。実際に作業を初めて、腕の接続部分の穴を大きくして余裕を持たせて、ぐらぐら動くようにしておいてから、動きを腕まで導こうと考えをめぐらせました。ところが、歩行ギミックにかかわる部品への干渉を回避しながら、大きく外見を損ねず、確実に動きを伝える方法が思いつかなかったので、腕の動きを作ることはあきらめることにしました。これに伴い、腕の接続部分で穴を大きくしたところは、接着剤をパテがわりに、もともとのパーツの通りホールド力を持たせる大きさまで戻しました。
 今度は、尻尾の上下を考え始めました。まず問題となったのは、尻尾部品のどこに動力を導くための部品を取り付けるか、でした。シールドライガーの尻尾でやってきたように、軸部品の円周部分のいずれかにバーを設けることが、一番部品への加工が少ないのではないかと思っていました。動きの取り出しは、やはりゼンマイの捲き軸にカムを作ってそこから取り出すことを計画しました。そして、寸法を測ったり、実際の動きの取り出し口をどこにするか、を考えているうちに、尻尾に取り付けた部品を直接ゼンマイの捲き軸のカムに触れさせたのでは、尻尾の動きがあまりに小さくなってしまうことがわかってきました。要は、ゼンマイの捲き軸と尻尾の取り付け軸が離れすぎているために、5mmのプラ棒から切り出したカムの直径程度では大きな動きの再現が難しいことがわかったのです。となると、ゼンマイの捲き軸で取り出した動きを、一度別の部品で受けて、あわよくばより大きな動きに転換したあとで、その動きを尻尾に伝えるような方法を考えなければならない、と言う考えにたどり着いたのです。そこでいったん方針を、単純に動きを取り出す方法にだけしぼることにしました。そして考えたのが、どこかに軸を一本新設して、そこに部品を取り付け、動きを転換して、尻尾に導くようにしようとしました。では、その軸をどこに設けるか、となったときに、ガイサック程度の大きさでは、その軸を設ける場所が無いのです。そこで、イグアンでやったように、既存の何らかの軸に部品を通すと言う方法を思いつき始めました。その時に、一番近くにあった軸が、ロングレンジガンのためのハードポイントでした。最初は、このハードポイントにギミック部品を通して、ロングレンジガンをゴムキャップのように差し込んで部品を稼動させながらホールドさせるようなアイディアで考えをまとめようとしていました。しかし、ハードポイントは長さが短いために、ギミック部品を通した後でロングレンジガンを取り付けても、しっかりロングレンジガンが留まってくれるか疑問を感じ始めました。そこで、ハードポイントのまわりを削り込んで軸を長くさせようかなどと考えている内に、よく考えたら、せっかくゴドスで成功しているんだから、ロングレンジガンごと動かしてしまえばよいじゃないか、と言う考えにたどり着き、やっと作業の方針が決まってきたのです。
ゼンマイの捲き軸からロングレンジガンを動かしてその動きを尻尾に伝える、と言う方法になったとは言っても、実際にどういう寸法で部品を切り出すかは更に考えをめぐらせなければなりません。尻尾の取り付け軸からどれくらい離れたところで動きを受け取るのか、尻尾に動きを受け渡すには、ロングレンジガンのハードポイントからどれくらい離れたところがよいのか、そんなことを考えながら繰り返し寸法を測って、やっとロングレンジガンに取り付ける部品の形が決まってきました。これに伴って、尻尾に取り付けるべき部品の形がにわかに決まってきました。そして、やってきたとおりの形が決まったのです。
さて、ここまでお話ししてきたとおり、ギミック改造の話はまず尻尾とロングレンジガンの関係から始まっています。生産ラインでは、尻尾と絡まない右ロングレンジガン、左ロングレンジガン、尻尾の順番で紹介してきましたが、実際の加工は、左ロングレンジガン、尻尾、左ロングレンジガンのギミック部品の一部を削っただけの右ロングレンジガン、と言う順番で作業をしてきたわけです。
で、実際にその動きを見ますと、
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 | ロングレンジガンが水平になっています。この時の尻尾の位置が、一番自然に見えるようにギミック部品を構成しました。 | 
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 | ロングレンジガンが上を向くと、尻尾の先端が下に下がります。 | 
ギミック部品は、前述の通り、出来るだけ尻尾が大きく動いて見えるようなことを狙って構成したつもりでした。しかし、実際にはあまり大きな動きにすることは出来ず、静止状態では尻尾の動きの違いはわかるモノの、歩き始めると、本体の揺れ方の方が尻尾の動きよりも大きいため、尻尾は止まったままロングレンジガンだけが上下しているようなガイサックに見えてしまう程度にしかなりませんでした。
 もし、またガイサックを改造するチャンスが有れば、尻尾の動きをもっと大きくして、今度は腕の開閉に挑戦しなければなりませんね。
少し話を別な部分に。塗装はオーソドックスはグレーの濃淡としましたが、半分は、手持ちのプラカラーの在庫処分の意味がありました。最近は、黒、白、青を調合することで、自分の欲しいグレーを出すことが出来るようになりましたが、以前は、自分の欲しいグレーを売っている専門色の中から探していました。そんなんで、グレーばかりたまってしまったので、これを思い切って処分するために、混ぜ合わせて使いきると言う目的がありました。
 マーキングが思うように出来なかったことが、ガイサックの難点です。これは、共和国ゾイドに共通していることでもあるのですが、構造むき出しのデザインは、平面が少なく、部隊マークなどを画くこと(実際にはデカールを貼ること)が出来ないのです。結局、「23」と機体番号を入れる方を優先して、部隊マークを省きました。
前述の通り、尻尾の動きは小さかったモノの良いモノが出来上がったと満足しています。B/Oモノのギミック改造とは違う、小さい中に凝縮することのおもしろさを楽しめました。