本文へスキップ

春日無線 E81L 真空管 ヘッドフォンアンプ キット製作のご紹介のサイトです。

Valvole は、イタリア語で、『真空管』の意味です。

Celeste は、『碧空、天空』色のことです。

キット内装パーツはんだ付け手順MAKING 2

マニュアル作成時に撮影した写真を流用して、アンプ製作の手順を紹介します。
試作機を撮影していますので、発売キット付属のパーツと一部仕様が異なります。
ご了承ください。

部品をはんだ付けしていくので、電源トランスの空き箱をアンプの下に置いてシャーシを水平にします。


ACコードをコードストッパーに通して、コード先端から230mmの所を結びます。


300mmにカットした白コードを、ACコード先端から撚ります。


先端の被覆をワイヤーストリッパーで剥いて、電源スイッチにはんだ付けします。


ダイオード・ブリッジと電源の抵抗270Ωをはんだ付けします。
ラグ下穴(シャーシ側)とラグ上穴(底板側)を
使い分けます。
電源白コード、電源赤コード、ダイオード、270Ωはラグ下穴を使用します。
また、ダイオードの極性を間違えないで下さい。

スパークキラーとパイロットランプのコードは、ラグ上穴を使用します。

270Ω抵抗はポストイットを下に置いて、シャーシとの間を2〜3mmあけます。


電源トランス2次側のラグ上穴に、耐圧250Vスパークキラーをはんだ付けします。

ウルトラファーストリカバリーUF4007で、
ダイオードブリッジを組みますが、ダイオードの極性を充分確認して、リードがショートしないよう注意して下さい。


カットした電源トランスのコード(青・白)を利用してヒーター配線を作ります。

青色コードは90mmでカットして、両端部5mmをワイヤーストリッパーで被覆を剥きます。

白色コードは140mmでカットして、両端部30mmをワイヤーストリッパーで被覆を剥きます。
被覆が引っかかって剥きにくい場合は、被覆をハンダゴテで暖めて柔らかくしてやると剥きやすいです。

被覆を剥いた導線に予備ハンダを施しておきます。


製作したヒーターコード(白)は、センターピン穴に通してから6番ピンのシールドにハンダ付けします。

その際、センターピンにもハンダ付けします。

また、ヒーターバイアスの黒コードを、忘れずにハンダ付けして下さい。


右チャンネル側のソケットのヒーターコード(白)もセンターピン穴に通してから6番ピンのシールドにハンダ付けします。

その際、センターピンにもハンダ付けします。

また、100KΩブリーダーをアースに落とす為の黒コードを忘れずにハンダ付けして下さい。


ヒーター配線のハンダ付け後は、こんな感じです。


あと、シャーシアース/出力トランスアース用の、
黒コードもラグ板にハンダ付けします。


B電圧(ラグ板→出力トランス一次側0Ω)の配線をします。
Rch 120mm/ Lch 150mm にコードをカットしてワイヤーストリッパーで被覆を剥きます。

養生テープでコードを仮固定してハンダ付けをしていくと、はんだごての熱で柔らかくなった被覆が冷めるとそのままで固まるので、ハンダ付け後の配線の落ち着きがとても良いです。

特に、出力トランス端子にハンダ付けする際は、コードを養生テープで固定すると、はんだ付けしやすいです。


プレート回路の配線をします。
(出力トランス一次側7KΩ→ソケット7番ピン)
Rch 150mm/ Lch 170mm にコードをカットしてワイヤーストリッパーで被覆を剥きハンダ付けします。

スクリーン回路の配線をします。
(出力トランス一次側5KΩ→ソケット8番ピン)
Rch 150mm/ Lch 180mm にコードをカットしてワイヤーストリッパーで被覆を剥きハンダ付けします。


タイラップ(インシュロック)でコードを束ねます。


ソケット周りの配線は、こんな感じです。

左チャンネルのプレート/スクリーン配線のコードをヒーターコードの下に通すと、配線の見栄えが良いかもしれません。。。(汗


電解コンデンサー47μF とダイオードとの間にポストイットをおいて、隙間を2〜3mmつくります。
フィルムコンデサーがコロンと落ちてしまう場合は、養生テープで軽く留めます。

最初に、電解コンデンサーのプラス側をハンダ付けします。 先にプラス側をハンダ付けしてコンデンサー類を固定してしまいます。

電解コンデンサーのマイナス側は抵抗と一緒に、後でハンダ付けします。


電解コンデンサー100μF のプラス側をハンダ付けします。
そのままですと、電解コンデサーがコロンと落ちてしまうので、コンビニの割り箸を差し込んで、水平に保持します。

電解コンデンサーのマイナス側は抵抗と一緒に、後でハンダ付けします。


ブリーダー抵抗100KΩをハンダ付けします。
ポストイットを挟んで隙間を2〜3mmつくります。
抵抗がコロンと落ちてしまう場合は、養生テープで軽く留めます。


ブリーダー抵抗100KΩと一緒に電解コンデンサー100μF のプラス側をハンダ付けします。
そのままですと、電解コンデサーがコロンと落ちてしまうので、コンビニの割り箸を差し込んで、水平に保持します。

電解コンデンサーのマイナス側は抵抗と一緒に、後でハンダ付けします。

3つの電解コンデンサーのそれぞれのプラス側リードをハンダ付けしたので、電解コンデンサーはその状態に固定されて水平に保持されます。


電源の抵抗270Ωと一緒に電解コンデンサー47μF のマイナス側をハンダ付けします。

ポストイットを挟んで隙間を2〜3mmつくります。
抵抗がコロンと落ちてしまう場合は、養生テープで軽く留めます。


電源の抵抗270Ωと一緒に電解コンデンサー100μF のマイナス側をハンダ付けします。

ポストイットを挟んで隙間を2〜3mmつくります。
抵抗がコロンと落ちてしまう場合は、養生テープで軽く留めます。


主アースライン/すずめっき線をラグ板に差し込んで電源の抵抗270Ωと一緒に電解コンデンサー100μF のマイナス側をハンダ付けします。

主アースライン/すずめっき線の出力トランス側は、後でボリュームからのアースラインと一緒にハンダ付けするので差し込んだままにします。


入力RCAジャックにコードをハンダ付けします。


G3(9番ピン)からカソード(3番ピン)へのコードをハンダ付けします。

コードは、G1(2番ピン)から離して配線します。

カソード(3番ピン)端子は、後でカソード抵抗とパスコンと一緒にハンダ付けするので、差し込んでおくだけです。


右チャンネルのソケットも同様に配線します。

G3(9番ピン)からカソード(3番ピン)へのコードをハンダ付けします。

コードは、G1(2番ピン)から離して配線します。

カソード(3番ピン)端子は、後でカソード抵抗とパスコンと一緒にハンダ付けするので、差し込んでおくだけです。。


グリッド抵抗470KΩと、発振止抵抗2KΩをハンダ付けします。

発信止抵抗2KΩは、ソケット端子に近くにハンダ付けしてリード長を最小にします。


G3(9番ピン)からのコードと一緒に、カソード抵抗(120Ω)とパスコン(16V330μF)をハンダ付けします。

パスコン(電解コンデンサー)の極性に注意して下さい。


右チャンネルの120Ω 、330μFは、立ち上げて配線して、他の端子やセンターピンに触れないようにします。


出力トランスに8Ωのダミーロードをハンダ付けします。

割り箸でスペーサーを作って固定すると、ハンダ付けしやすいかも。。。(汗


出力トランス二次側アースラインと、4Ω出力→ヘッドフォン・ミニジャックの配線をハンダ付けします。


ボリュームからの配線(青コード)を、グリッド入力部のラグ板にハンダ付けします。


主アースライン/すずめっき線とボリュームからのアースライン(茶コード)と一緒にハンダ付けします。


ソケット周辺を、反対側から見るとこんな感じです。


右チャンネルのカソード抵抗120Ω 、パスコン330μFが、他の端子やセンターピンに触れないように、立ち上げて配線しているのが確認できます。


キット付属のパーツで組み立てると
内部の配線は、こんな感じになります。


試作機はスピーカー出力ができるよう、切り替えスイッチ付きのヘッドフォン端子を採用しています。


スピーカー出力とヘッドフォン出力を切り替えるのでちょっと配線が大変です。。。(汗


出力トランス2次側からヘッドフォン端子までの配線は、こんな感じになります。


主アースラインからシャーシアースへの配線をハンダ付けしています。


ボリュームからの配線をハンダ付けしています。


シャーシ後面に追加したスピーカー端子に、
出力コードをハンダ付けしています。


試作機のシャーシ内部の配線は、こんな感じになります。


ハンダ付け完了後の測定の準備をします。

電源トランスと空箱の下に、文庫本かコミックを置いて、真空管を浮かせて隙間をつくります。


ワニ口コードを準備します。


ワニ口コードを利用して、マイナス側のテスター棒をアースに接続して固定します。

テスター棒(赤色・プラス側)を、右手に持って測定します。
その際、左手でシャーシを触ってはいけません。

測定は、必ずマイナス側は固定して、右手一本で測定を行います。


テスター棒の先に付ける『ワニ口クリップ・アタッチメント』を装着すると測定に便利です。
購入可能な場合は、なるべくそれらを利用すると良いです。


初心者の方は、電源OFFの状態で、マイナス、プラス両方ともワニ口コードを接続して、測定ポイントに、ワニ口をしっかり固定して電源ONで測定し、測定が終わったら電源OFFして測定ポイントを変更します。


実際のE81Lアンプの測定は、電源の電解コン47μFのプラス(+)側からスタートします。
電源投入直後に、おおよそ180Vの電圧が出て、約20秒後から電圧が落ち始め、約50秒後くらいに、150V付近の電圧で安定すれば正常です。
そして、その状態から、電源をOFFにして、電圧値が1V以下のmV(ミリボルト)になるまでおおよそ3分かかります。

つまり電源のコンデンサーに蓄積された電荷が放出されるまで3分以上かかるという事です。
この間に、アンプの回路に触れてはいけません。


アンプの回路を修正するのは、3分以上放置して、テスターで回路の電圧が十分下がっているのを確認してから、取りかかりましょう。

キット付属のタングスラムE81Lは、バイアス電圧が安定するまで、およそ6分かかります。


ボリュームをアルプスRK27に変更して、端子面を底板側(上側)にすると、ゴム足の取り付けビスと端子面が接近するようです。

いちおう念のため、絶縁用テープを貼って底板を取り付けました。。。(汗


お疲れ様でした!
これで、E81Lヘッドフォンアンプの完成です。

試作機はファインチューンを実施したのでアバルトのステッカーを貼りました。

でも、アバルトのエンブレムは、
やっぱりRosso(赤)の方が似合うかも。。。


ちなみに、ビアンキの自動車部門がアウトビアンキで、かの名車『アウトビアンキA112アバルト』を作った会社でもあります。


店舗イメージ

プログ情報

アンプ設計者の個人プログ
Valvole Rosso
( バルボーレ・ロッソ )
http://valvolerosso.asablo.jp/blog

真空管アンプを趣味で製作しているテツが、真空管アンプのご紹介をしています。