Valvole は、イタリア語で、『真空管』の意味です。
Celeste は、『碧空、天空』色のことです。
真空管アンプ用、およびその他のトランスを販売している秋葉原の春日無線から、E81Lヘッドフォンアンプキットが発売されました。
http://www.e-kasuga.net/goods.asp?id=954
E81Lアンプは、真空管を使用したヘッドフォン用のアンプです。
完成品ではなく組立キットですので、自分でパーツを組み立てたり、ハンダ付けしなければなりません。
内部の配線は基板でなく、ラグ板とコードを使用して部品をハンダ付けします。
いわゆる空中配線と言われているものです。
KA-10SH6DJ8ヘッドフォンアンプは、ユーザー側からの要望を取り入れて高機能化して価格が高くなってハイエンド化しています。
初心者等が置いてきぼりを食ってしまうので、『初心者の受け皿』としての役割を担って簡単なアンプを作ろう!という事で企画されたのが、E81Lヘッドフォンアンプ・キット です。
初心者の方でも組み立て易いように、部品点数が少ないシンプルな回路にしました。
また、今まで真空管とは縁のない方々にも興味を持って頂ける様、
従来のハンマートーン塗装でない赤色光沢仕上げ焼付塗装の鉄シャーシを採用しています。
E81Lの三極管接続時の特性は、バイアス線が等間隔に並んで直線性が良く、gmが高くて内部抵抗が低いので、ヘッドフォンアンプのような小出力アンプに好適かと考え、出力段の設計は三結動作特性で行いましたが試聴により三結動作に近いUL接続としました。
欧州五極管をUL接続していますので、音質的には、KA-10SH/6DJ8カソフォロ三極管よりも旧モデル19AQ5ヘッドフォンアンプに近いかと思います。
五極管UL接続/直結入力単管シングル無帰還アンプですので、KA-10SH/6DJ8カソフォロ三極管とは異なった方向性のコンセプトにしています。
部品点数の少ないシンプルな回路を採用した為、アンプ入力側は、据置型CDプレーヤー2Vrms出力からの接続を想定しております。
出力段の動作は、おおよそ1Vrmsの入力を目安に設計しています。
アンプ出力側は、ヘッドフォンインピーダンス32〜64Ω程度の低インピーダンスにて、残留ハムなし、ボリューム音量調整の使用感を確認しております。
出力電圧の低い携帯用オーディオ機器を接続した場合は十分な音量が出ない場合あります。
また、高感度のヘッドフォンを接続した場合は、残留ハムが聞こえたり、ボリュームの音量調整の使用感が合わない場合があります。
穴開け加工済み/焼付塗装/鉄シャーシ(赤色)
電源トランス(キット専用品)
出力トランス(OUT-41-357)
真空管
真空管ソケット
CRパーツ類
コード類
ネジ類
組立マニュアル
E81Lは、フィリップス社が開発した電信電話用の高信頼出力管です。
三結時のプレート損失は、5.6Wあります。
米国名は6686ですけど米国では製造されなかったらしく入手できる球はすべて欧州工場製のようです。
キットに付属の真空管は、タングスラム製のバルク品(白箱)です。
ちゃんとしたメッシュ・シールドが綺麗です。
RCA入力端子は金メッキで、シャーシの外と内から締め付けるタイプ。
(秋月で販売していヤツではありません)
ヘッドフォン出力は、φ3.5ミニプラグ。
ボリュームは、アルプス100KΩ(B)タイプ
ダイオードは、ウルトラファーストリカバリーの
UF4007が付属。
真空管ソケットは、QQQ製
電解コンデンサーは、パスコンも含めて、
すべて日ケミSMGです。
抵抗は、酸金、カーボンともタクマン。
日立MTBフィルムコンは、カップリングではなく、リップルが多いコンデンサーインプット1段目の電解コン(200V47μF)にパラります
E81Lヘッドフォンアンプキット付属のマニュアルの表紙。各種の注意事項が書いてあります。
部品点数の少ない単管シングル無帰還アンプですが、
初心者に配慮して説明が多いので、マニュアルは、
全16ページあります。
従来の春日無線製キット付属のマニュアルと違い、
初心者に配慮して、組立に使用する工具の紹介ページがあります。
組立に使用する工具については、当サイトでも紹介しています。
アンプの組立はマニュアル記載のイラストを参考に、
各種工具を使用して組立ていきます。
初心者に配慮して、イラスト多めです。
ハンダ付けも、マニュアル記載の順序どおりに作業していきます。
初心者に配慮して、これまた説明が多いです。。(汗
従来の春日無線製キット付属のマニュアルと違い、
初心者に配慮して、具体的なアンプ測定方法のページを追加してあります。
E81Lアンプ製作時に使用している、試聴用ヘッドフォンを紹介します。
(右)オーディオテクニカ ATH-A900(32Ω)
(左)オーディオテクニカ ATH-A500(64Ω)
(E81Lアンプ製作リファレンスモニター用)
高級?ヘッドフォン入門者は、最初は実売1万円以下モデルを選定するのでは?と考えて、
一般の方々が入門用に買うであろうと思われる
ATH-A500を、アマゾンで¥6900位で購入して、
E81Lアンプ製作のリファレンスモニター用に使用しております。ただし、A500は新品だと高音キンキンして酷い音です。かなりエージングが必要です。
E81Lアンプ製作時に使用している、試聴用CDを紹介します。
演奏と録音がもの凄く良いので重宝しています。
お気に入りです。(^O^)
ラスマス・フェイバー
プラチナ・ジャズ Vol.1
http://www.amazon.co.jp/dp/B002PKA9Z4
プラチナ・ジャズ Vol.2
http://www.amazon.co.jp/dp/B0043C3F9O
E81Lヘッドフォンアンプキットの完成品シャーシ色は、
デジカメでは明るく写りますけど、実際は、濃い〜赤です。
電源トランスやスイッチ類の黒色と、良く合います。(^O^)
イタ車(※注)のアルファロメオみたいな感じでしょうか?
( ※注 イタリアの方で、痛い方ではありません。 )
イタリア自転車メーカー『ビアンキ』のチェレステ色をイメージした試作品シャーシです。
デジカメでは、青っぽく写りますけど、実際はもう少し緑がかった『青緑色』です。
ビアンキのチェレステ色は、初○ミク色とも言われているので、強引な解釈をすれば、初○ミク色と言えなくもありません。。。(汗
しかしながら、従来の真空管アンプと比べるとあまりに異質なカラーなので、いまのところ一般発売する予定はありません。すみません。。。(^_^;
チェレステ色は、若い人からは支持されるのでは?
と考えたのですが、年配の方には敬遠されそうなので標準色に採用できなかったです。。。(汗
けれども、ビアンキとかミクには根強いファンがいると思っていますので、とりあえず試作してみて、
ユーザー側のウケ具合を調査したいと思います。
チェレステ色シャーシの要望が多ければ、春日無線と交渉して、一般販売できたら良いなと考えています。