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お役に立つ情報

ケキ縫いの方法


 韓国特有の縫い方で縫い代を2〜5ミリ程度に仕上げる縫い方です。透ける素材を使ったチマチョゴリやポジャギなどに使われる手法で、透け感を活かし、縫い しろを細く、美しく見せるのが特徴です。縫いしろを完全に切り落とす為、裏側がすっきりし、見た目がとても美しいですが、縫ってしまうと修正が出来ません ので、少し練習が必要となります。家庭用ミシンで出来ます。直線縫いのみ。

<写真は分かりやすいように生地と糸の色を変えています>
ケキ幅3ミリで仕上げる場合。ミシン糸は普通の60番あるいは少し細めの80番。針は普通の11号でOK。
  1)生地2枚を中表にして、仕上げる線より約5〜6ミリ外側を縫います。(縫い目は普通〜やや大きめ)

左側の鉛筆の線=仕上げる線
2)縫い目を折り(1の縫い目が折り目になる)、端から約1〜2ミリのところを縫う。

縫い目:ほどくのが困難なほど、細かくします。縫うというよりミシン糸を織り込むという感じになります。

ミシンにもよりますが、1cmの間に8〜10個の縫い目が入る程度。
3)縫い代を切ります。
縫い目ぎりぎりの所を上の2枚(縫い代側)のみ切ります。ミシン糸と下の生地2枚を切らないように注意しながら切ります。

切った後、ミシン目の間から生地が毛羽立つようでしたら、ミシン目が粗すぎるので、より細かい目で縫うようにしてください。
4)切り落としたところを折って、端を縫います。
5)もう一度同じところを縫います。
完成!
縫い代を倒す方向 

ミシン目が1本ある方

段差があって落ち着かない感じがしますが、仕上がり幅が細いほど安定します。見た目は綺麗です。正確にはこちら。

縫い目がたくさん見える方

既製品の韓服の中でも、こちら側にたおしてある場合もあるようです。表側の段差がなくなるので安定しやすい為で、この方法でも構いません。

表から見ると、縫いしろが細く透けても美しいです。

(オーガンジー素材を使用)

<POINT>

その@
生地の厚み、使われるミシンやミシン押さえ、縫い幅、切り落とし幅、などによって仕上がりの幅は変化しますので、寸法きっちり仕上げる場合は、仕上がり線より何ミリ外側を縫えばよいのか、試し縫いをしてください。

そのA
ケキ縫いは同じ箇所を3回縫うため、チマなど の丈の長いものを縫う場合、必ずと言っていいほど縫い縮みが発生します。(縫った部分を左右に広げたとき、縫い目が縮んだ状態になる)ミシンの押さえの調節、送り歯の調節、ミシン針を変える、生地を送る(縫う)際の力加減など、技術が必要となりますが、こまめにアイロン(素材によってスチームアイロンも) をかけながら縫っていくと少しは解消されます。

例 縫った後に、ミシン目にアイロン→アイロンかけながら折る→縫った後、両面にアイロンをかける・・・など、縫った後に、縫い縮みの状況をみて、こまめにアイロンで伸ばしてから次の作業をするようにします。

そのB
試し縫いの際は、縫い縮む度合いをチェックするためにも、50cm以上の生地を使って、長く縫う事をおすすめします。(長いほど縮み具合がはっきり現れます)
生地によって状況は異なってきますので、本番と同じ生地を使われるのがベストです。


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