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曇野四季


 初夏

リンゴ畑
リンゴ畑と防霜ファン
 

 梅雨の晴れ間、日差しはもう夏です。

 安曇野は果実栽培が盛んで、春先のイチゴからブルーベリー、モモ、ブドウなど季節の果物を実らせる果樹園がたくさんあります。
 なかでも一番多いのがリンゴです。
 リンゴ園で目につくのが電信柱の上の扇風機――「防霜(ぼうそう)ファン」です。
リンゴ
まだ青い夏のリンゴ
アシナガバチ
アシナガバチの巣づくり
 
 最初は何だろうと思いましたが、これは、リンゴの花芽が形成されるころに遅霜が降りると実がならなくなるそうで、それを防ぐため扇風機で地上付近の冷え切った空気と少し上の暖かい空気を混ぜるのだそうです。
 夏に見ると、リンゴが扇風機で涼をとっているようで、なんだかおかしいです。

 この時期ちょっと困るのがハチ。
 ちょと来ない間に、小屋のあちこちにハチが巣をつくってしまいます。アシナガバチなら何とかなりますが、スズメバチが巣をつくったときには、専門家に処理を頼みました。
 それにしても、ハチの駆除につかう殺虫剤の強力なこと。飛んでるハチがポトリと落ちる。これは、そうとう環境に影響があるのではと、いつも自責の念にかられます。薬剤によらぬ安全な駆除の方法はないものでしょうか。



 盛夏

ソバ畑
ソバ畑ごしに安曇野を見わたす
 

 安曇野の夏は明るい日差しにあふれています。
 日差しの下では汗ばむ暑さでも、木陰に入ればさわやかで、森の中では朝晩は涼しすぎるほどです。
 工房のある森は山に近いので朝夕は曇りがちです。この辺で曇っていても、1キロほど下ると晴れていることがあります。
 北アルプスの展望は、残念ながらよほど条件がよくないと、かすんでよく見えません。

木漏れ日の道
雑木林の中、木漏れ日の道
蛾
夜、電灯に集まる蛾
 

 森の中は、うっそうと木の葉や下草が茂って見通しがきかなくなります。
 この頃の木漏れ日がまだらに差す明るい雑木林は気持ちのいい散歩道です。
 汗をかいたら、安曇野産の牛乳や果物・野菜をつかったソフトクリームやジェラートがお楽しみ。
 田んぼには青々と稲穂が育ち、畑ではソバの花が満開です。
 夜、満天の星をながめるのも夏ならでは(冬は星はきれいでも寒すぎる)。
 でも、虫が多いのもこの季節。蚊やハチ、アブには覚悟しておかなければなりません。
 夜、玄関の電灯には多種多様な蛾が訪れます。カブトムシやクワガタも混じります。


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