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「正しい正坐」のすすめ

― 身体感覚を高める ―

野口整体 気・自然健康保持会

主宰 金井省蒼

  

《その6》

 「正しい正坐」の詳細について

2008年3月 相模原児童相談所
イラスト キャプションV2 より

  

6-1 跪坐(きざ)により坐骨感覚を養う

  

  

[1] ふつうに正坐する。

[2] 膝の間を少し開く。膝立ちをし、足の親指を立てます。
 この時、両太腿に体重が乗っていることを確認する。(図1)

[3] 両手を後ろに回し、中指で坐骨に触れる。
 この時、手の平でお尻を包むようにする。(図2)

[4] 腰を下ろしてきて、坐骨を踵に乗せる。(図3)
 両踵に坐骨がきちんと乗るように調節する。(図4)
「坐骨感覚」を踵で覚えましょう。

    

★今は跪坐(きざ)を知らない人が増えています。
 坐った時、上体の重さは坐骨に掛かる構造になっており、そのように坐るのが体にとっての「良い姿勢」です。
 椅坐で坐る時にも、坐骨の感覚を確かめる習慣をつけると良いでしょう。

   

  

6-2 正しい正坐(一人で)…跪坐からの流れで

   

   

[5] 跪坐の姿勢により、坐骨を確認します。(6-1の図4)

[6] 次に膝立ちとなり、自分の中指で坐骨をしっかり押さえて、手のひらでお尻を少し持ち上げるようにします。(図1)

[7] 親指を立てた足を戻し、腰を下ろしていきます。
 四分の三ほど下ろしたら「出っ尻」(中指で触れている坐骨を後方に突き出すようにする)にして、坐骨の前に踵が来るように下ろします。(図2)

[8] 坐骨の下にある半腱様筋を踵でしっかり押えて正坐します。(図3)
 きちんとできると太腿にしっかり力が入り、仙腸関節が立つことで仙骨も腰椎も立ち、これこそ「立腰」となります。

これは金井のオリジナルで、「正しい正坐」と呼んでいます。

    

★「腰がきちんと入る」感覚というのは、お尻の筋肉に力が入るということで、お尻の筋肉に力が入るということは、股関節の動きが良いということです。そのために、座骨からアキレス腱にかけての筋肉の伸び縮みが大事なのです。

  

  

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