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No.173 ニュウ
どういう風の吹き回しか、息子が久しぶりに山歩きをしたというので、ゴールデンウィークに北八ヶ岳の白駒池駐車場〜ニュウ(2352m)〜中山(2494m)〜中山展望台〜高見石小屋〜白駒池駐車場の周回コースを歩きました。雲一つない好天、しかも山はまだ一面の雪で、春の雪山歩きの楽しさを十分満喫することができました。

日時 2013年(平成25年)4月28日(日)
天候 晴
同行 息子

所要時間
白駒池駐車場(8.15) ←40分→ (8.55)白駒湿原(9.00) ←1時間50分→ (10.50)ニュウ(11.10) ←40分→ (10.50)昼食(12.35) ←25分→ (13.00)ニュウ分岐(13.10) ←25分→ (13.35)中山展望台(13.55) ←55分→ (14.50)高見石小屋(14.55) ←35分→ (15.30)白駒池駐車場

山行概要

中山展望台からの眺め
中山展望台からの眺望
自宅を午前4時30分に出発し、白駒池駐車場には午前7時40分に着きました。連休へ入って2日目なので、途中混むことを予想していたのですが、時間が早かったせいか、途中の混雑は全く無く、予定よりは早く到着しました。いつものように身支度をして、道路を挟んで駐車場と反対側にある登山道へ入りました。国道は3日前に開通したとのことですが、道路わきに極少量の雪があるだけで路面は乾いています。しかし、登山道はまだ一面の雪なので、簡易アイゼンを付けて歩き始めました。
白駒池に着いたところで写真を何枚か写し、白駒荘を過ぎて白駒池の湖畔を少し歩き、その先の導標に従って、白駒池を離れて樹林の中へ入ります。雪の上にトレースはありますが、歩いている人は多くはないようです。樹林の中の緩い登りを進むと白駒湿原に着きました。小さな湿原で、まだ一面雪に蔽われています。ここを過ぎて再び樹林の中に入り、しばらく歩くと稲子湯へ向う分岐が現われました。白駒池の駐車場からここまで、登りらしい登りは無かったのですが、ここから登山道らしい登りが始まると共にトレースが分かり難くなりました。雪道で頼りにするテープやリボンもあまり多くはありません。トレースを見失わないように慎重に歩きましたが、それでもニュウへ着くまで2回、コースを外れてしまいました。幸い2回ともコースから100mほど外れたところでおかしいことに気がつき、GPSを頼りにコースへ戻ることができ、事なきを得ましたがGPSが無ければ、2006年5月の連休で出かけた北横岳の二の舞になったかもしれません。
ルートマップ樹林の中を進み、目の前に青空が見えるようになってきたところで、少し離れた所を上から下ってくる4〜5人連れのパーティーがありました。やがて人声が聞こえてきて目の前が開け、ニュウから中山峠へ続く登山道に出ました。硫黄岳や天狗岳を間近に眺められます。左手のすぐそこに岩が積み上がったニュウがあります。目の前の風景の写真を写しニュウへ登りました。ニュウの頂上は広くはありませんが見晴しは抜群です。北の方は遠くの北アルプスを背景に蓼科山や北八のなだらかな緑の山々、東に目を転じれば浅間山やその右手にまだ頂が雪で蔽われている奥秩父の金峰山、そして目の前には東西天狗岳と硫黄山の爆裂火口壁が眺められます。周りの山々の名前を全く知らない息子のガイド役を務めて、しばらく時を過ごしました。
今日はまだ先があります。ニュウの眺めを20分ほど楽しみ、ニュウを後にしました。ニュウを過ぎると崖際の樹林の中の雪道が続きます。樹林の中ですがトレースはしっかり付いており迷うようなことはありません。当初、昼食は中山展望台で取る予定だったのですが、二人とも腹が減ってきたので、昼食をここで取ることにし、良い場所がないかと歩いていると、左手が開けて、その先に日当たりの良い広場があるのが目に入ったので、この広場で昼食を取ることにしました。
湯を沸かし、二人分の即席めんを作り、暖かい春の日差しの下で、目の前の天狗岳や硫黄岳を眺めながら、のんびりしたひと時を過ごしました。昼寝でもしたくなるような気分に陥りましたが、いつまでも続けるわけには行きません。適当なところで休みを切上げ、中山展望台へ向いました。ニュウから続く同じような道をしばらく歩くと、思ったより早く八ヶ岳を南北に走る縦走路に着きました。ここまで来れば、中山展望台まであと僅かです。これまで歩いた道と違って、頭の上が開けた明るい樹林の中の道を進み、短い斜面を登りきると、その先にの樹林の中が中山の頂上です。これ過ぎると道が下りになり、すぐに目の前がパッと開けました。中山展望台です。
目の前に北八ヶ岳の山々と蓼科山、その左には霧が峰、遠くには御岳山や北アルプスが眺められます。振り向くと東西天狗岳が間近に聳えています。写真を写しながらしばらく休憩を取りました。ここからは殆ど下りで、時おり急坂もあるので、これまで付けていた簡易アイゼンを通常のアイゼンに取り替えました。雪がないとここから高見石小屋まで、滑りやすい濡れた岩が道に露出している所が多いので、歩きにくいのですが、今日は雪がこれを覆い隠しているので快適に歩けます。写真を写しながら、ゆっくり歩いたつもりですが、思ったより早く高見石小屋に着きました。朝、車を止めた白駒池駐車場まではあと僅かなので、高見石小屋のテラスでコーヒーを飲んで休もうかとも思ったのですが、アイゼンをはずのが面倒なので、素通りすることにしました。高見石小屋から観光道路のような雪道を下り、白駒池駐車場について、荷を解き、今日の宿の稲子湯に向いました。

連休に入っていたので、雪はたいしたことは無かろうと思って出かけたのですが、予想以上に残っていました。ゴールデンウィークといえども北八は残雪が多く、樹林帯の中は特にトレースが消えたり分かり難くなるので、歩くのは要注意だと、改めて思いました。

登山口 登山口
国道を挟んで駐車場の反対側にある
大きな標識が立っていて、迷うことは無い
白駒荘まで広く歩き易い道が続いている
白駒池駐車場は有料だが、この日は料金を徴収されなかった
白駒池 白駒池
まだ一面の雪
写真を写している人があちこちにいた
人気が多いのはここまでで、白駒池を過ぎると人は殆ど見かけなくなる
白駒湿原 白駒湿原
小さな湿原で、スノーシューを履いたトレッキングコースになっているようで、その注意書きが立っている
小さな湿原で、特にこれといった特徴はない
稲子湯分岐 稲子湯への分岐
ここには、ニュー 中山、白駒池、しゃくなげ尾根経由稲子湯、等を表示した導標が立っている
ニュウへ続く登山道はここから少し登りがきつくなる
樹林帯の中の道 ニュウへ向う道
樹林帯の中の道が続く
樹林他の中の雪はこの頃になると、「融ける」、「凍る」を繰り返して表面は硬く締まっており、トレースが分かりにくくなっている
ニュウ ニュウ
大きな岩が積み重なっている
二方向は切り立っており、そこに立つと高度感がある
ニュウからの眺め ニュウからの眺め
東天狗岳と西天狗岳、東天狗岳の向うに硫黄岳の爆裂火口壁
ニュウからの眺め ニュウからの眺め
北アルプスの槍穂高連峰
手前のピークは丸山で丸山の裾には、この写真では分かり難いが高見石と高見石小屋が見える
昼食場所 昼食を取った広場
大きな岩が散在して、正面に東天狗岳とその向うに硫黄岳が眺められる
日当たりがよく、風もないので昼食場所には打ってつけだった
ニュウ分岐 ニュウ分岐
中山峠〜中山間にある
ここにニュウ方向を示す導標が立っている
以前は小さな粗末な導標で、初めてここを通った時はその導標を見落としたが、この新しい導標は見落とすことはなさそう
中山への登り 中山へ
上の写真のニュウ分岐から中山までは明るい登山道が続く
写真中央のピークが中山
中山展望台 中山展望台
北八と北アルプスの眺めが素晴らしい
風が比較的強いところで、冬でも雪が風で飛ばされ積雪は多くない
東天狗岳 中山展望台から眺めた東天狗岳
この写真のオリジナル写真では東天狗岳の登山道にいる登山者がはっきり分かる
中山展望台下り口 中山展望台から高見石への下り口
目印のない斜面を下るので、トレースのないときは要注意である
この日は快晴下で爽快感を十分楽しめた
高見石への下り 高見石小屋への下り
道に露出している岩や浮石が雪で蔽われていて、気持ちよく歩けた
斜度はさほどないが、無雪期は決して歩き易い道ではない
高見石小屋 高見石小屋
この日は大勢の人がテラスで休んでおり、小屋の前にはテントが数張設置されていた
白駒池駐車場から簡単に来ることができるので、これからは観光客と登山者が入り混じって賑わう山小屋である
無雪期積雪期に泊ったことがあるが、積雪期に泊った時は、良い印象を受けなかった
稲子湯 稲子湯
冬、中山峠を下ってくるようになってから、ここが定宿になった
普段は、老夫婦と娘(息子?)夫婦で切り盛りしている
私が泊るのは殆どが冬の平日なので、私以外の泊り客を滅多に見ることはないが、連休のこの日は、私たち以外に6〜7名の泊り客がいた

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