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No.135 赤石岳・聖岳(2/4)
山行の2日目で、今回の山行では比較的楽な一日です。赤石小屋を出発して、赤石岳に登り、百間洞山の家まで歩きました。

日時 2010年(平成22年)8月17日(火)〜8月21日(土)     赤石岳・聖岳(1/4)
天候 8月19日(木) 晴のち曇、夕方雨     赤石岳・聖岳(3/4)
同行 なし     赤石岳・聖岳(4/4)

8月19日 所要時間
赤石小屋小屋(5.35) ←55分→ (6.30)富士見平(6.45) ←2時間30分→ (9.15)赤石岳への稜線(9.15) ←30分→ (9.45)赤石岳(9.55) ←5分→ (10.00)赤石岳避難小屋で昼食(10.30) ←1時間50分→ (12.30)百間平(12.30) ←45分→ (13.15)百間洞山の家

8月19日 山行概要

赤石岳・聖岳(1/4)より
北沢源頭部
北沢源頭部
赤石岳避難小屋に泊るような場合は、格好の水場である。この辺りは高山植物が多い。
赤石小屋の朝食は午前5時からですが、この時間に朝食を取っていたのは5〜6人で、他の人達は朝食の代わりに弁当をもらったりして、既に小屋を発ったようです。昨晩もそうでしたが、食欲はあまりありません。しかし食べないと、途中でシャリバテを起こす恐れ大なので、無理やり茶碗1杯分のごはんを口に詰め込みました。今日は、今回の山行で最も余裕の持てる日なので、朝食後少しのんびりした気分で時を過ごし、小屋を出ました。
小屋を出て汗をかきだしたところで富士見平に着きました。名前の通り富士山が見える場所ですが、今日は雲があって富士山は見えません。しかし、悪沢岳やこれから登る赤石岳、北沢の源頭が良く見えます。明日登る聖岳も大きな姿を眺めることができます。写真を何枚か写し、一息入れました。ここには先着者が一人休んでいましたので彼が出発するのを待って、私も歩き出しました。歩き始めるとすぐ、らくだ尾根を登る冬道の分岐が右手に現れ、下り気味の道に桟道が続き、時折お花畑が現れて目を楽しませてくれます。やがて目の前に沢が現れました。北沢の源頭部の水場です。水量は多くはありませんが涸れる恐れのある水量ではありません。ここから道は急登に変わります。椹島〜赤石岳間では最もキツイ登りです。しばらく左手に沢の水音を聞きながら登りますが、やがてこれが聞こえなくなると、登りが少し緩やかになりガレ場の中を歩くようになり、やがて稜線に出ます。疲れが出てきたためか、このガレ場の中の道が結構長く感じられました。北沢の源頭部を登りきり、赤石岳へ続く稜線に出ると、間近に赤石岳の頂上が眺められます。目の前の小さなピークの先が頂上で、そうキツイ登りは残っていません。稜線に出たところで一息とも思ったのですが、まだ余力は十分あるので、ここでは写真を何枚か写しただけで、頂上へ向かいました。
ルートマップ5年前にもこの道を通りました。時期的には今回より10日ほど後でしたが、その時は高山植物の花を全く見かけませんでした。しかし今年はまだ随分沢山の花が咲いています。何枚か写真を撮りました。赤石岳の頂上に着いたとき、上空は晴れていましたが、周りは雲が湧いていて遠望はできません。これは5年前と同じです。残念だが仕方がありません。頂上で少し休んだ後眼下の避難小屋へ向かいました。
避難小屋でスポーツドリンクを購入して、小屋の前のベンチで昼食を取りながら、ここの小屋番と少し話をしました。顔は前回会ったときときの小屋番と同じように髭もじゃなので、5年前にこの小屋に泊った時の小屋番と同じ人物かどうか最初は分かりませんでした。しかし、話してみるとすぐ前回と同じ小屋番だと分かり、5年前の話を思い出しました。昼食が終り、心は残りましたが、「今日は午後から雨が降るから、百間洞の小屋には早く着いたほうがいいよ。」、との小屋番の声を後に百間洞へ向かいました。
避難小屋からしばらくは岩だらけの中の道を進みます。まわりは岩だらけですが、それでも岩の間に白や紫色の高山植物の花が咲いています。あとはもう下るだけと軽い気持ちで周りの花を写したり、なんとなく立ち止まって辺りを見たりとのんびり歩きました。避難小屋から岩だらけの道を歩き、尾根を乗り越える感じで、尾根の向こう側へ出ると急なガレ場の道をしばらく下ります。あたりには雲が湧いていて遠くは見えませんが、時折正面に緑の大きな尾根の一部が雲の間から眺められます。私はこの大きな尾根が大沢岳〜中盛丸山と続く尾根で、百間洞山の家は、この尾根の手前を下ると勘違いして、今下っている道を下りきれば、百間洞山の家へ下る道があり、もうあと僅かと思っていましたが、このガレ場の道が終りかけた所に立てられている導標を見てビックリしました。導標には、「百間洞山の家2.8Km、120分、赤石避難小屋0.7km、30分」、と表示されています。避難小屋を出てからここまで小1時間経っていますので、この導標に従えばこれから百間洞山の家までまだ3〜4時間かかることになります。慌てて、ここからはピッチを上げて歩きました。赤石岳の頂上に着いた頃から周りに雲が湧いていて、遠くは極稀に雲の切れ目から一部が見えるだけです。目の先10mほどのところを見つめて、黙々と歩きましたが、そのうち悪いことに時折雨がポツポツ落ちてくるようになりました。本降りにならないことを祈りながら先を急ぎました。ガレ場を過ぎてから、尾根道をしばらく歩き、平らなところに出てきたと思ったら、百間平でした。導標に百間洞山の家まで40分との表示があります。これで先が見えた気になり、ホッとしました。更に進むと下りが始まり、やがて雲の下に出て、広大なガレ場を下っていることが分かりました。大きな石がごろごろしていて歩きにくい道です。ガレ場を下って樹林帯に入ると百間洞山の家が見え出しました。
小屋について受付を済ませ、自分の寝場所へ行きましたが、幾つかある区画の壁際はすべて先客がいます。自分の寝場所で、取敢えず明日の荷物の整理し、しばらく横になって持参したラジオを聞いていました。午後4時ごろ私の4人区画の寝場所に最後の客が来て、私の両隣が埋まりました。この頃から弱い雨足の雨が本降りになり、明日のことが少々気になりました。夕食は5時からで、この日は先組みと後組みの2回に分かれましたが、私は先組みに入って食事をしました。夕食には大きなとんかつが出てきました。昨日の赤石小屋の大きな味噌汁椀にも驚かされましたが、ここの立派なとんかつにも驚かされました。旨そうなとんかつだったのですが、残念、食欲不振が続いており、半分ほど食べたところでギブアップしました。
食事後、自分の寝場所に戻ってすぐ横になりました。ほぼ満室状態だったので、いびきが気になりましたが、私の両隣を含め、大きないびきで眠りを妨げられることはありませんでした。
以下赤石岳・聖岳(3/4)

赤石小屋からの聖岳と兎岳 聖岳と兎岳
赤石小屋の正面に大きな聖岳が聳え、その右に兎岳のピークが眺められる
富士見平と悪沢山 富士見平
富士見平は赤石小屋から1時間ほどのところにある好展望地
名前の通り富士山も見えるがこの日は見えなかった

背景は悪沢岳
富士見平と赤石岳 富士見平から赤石岳
写真左の雲がかかっているピークが赤石岳、右のピークが小赤石岳
登山道は小赤石岳の左の沢筋を登って行く
冬道 冬道の入口
富士見平を過ぎるとすぐ右手に現れる
桟道 桟道
富士見平を過ぎると写真のような桟道が幾つも出てくる
北沢源頭部 北沢の源頭部
ガイドブックに出てくる水場
赤石岳へはこの沢を左に見ながら登って行く
辺りはお花畑で、この日は山でよく見かける花が沢山咲いていた
稜線近くのガレ場 ガレ場の道
上の写真の沢沿いの道はやがてガレ場の中の道に変わる
ここの標高は約2980mで、ここまで来れば稜線まであと一息
稜線と赤石岳 稜線
赤石小屋から登ってくるとここに出る
写真中央のピークが赤石岳頂上
赤石岳頂上 赤石岳頂上
5年前と同様、この日も頂上に着いた時は周りに雲が湧いていて、遠くの景色は見ることが出来なかった
赤石岳避難小屋 赤石岳避難小屋
赤石岳頂上直下にあり、管理は東海フォレストが行っているが、小屋は静岡県が建てたため小屋には県営の表示がある
シーズン中は管理人が常駐している
自炊が原則だが、頼めばカップラーメン程度は作ってくれる
寝具は東海フォレストが営業している山小屋共通の寝袋が用意されている
5年前はきれいだった外装の塗料が、あちこちで剥れていた
百間洞への道 百間洞への道
しばらくガレ場の中を歩く
写真中央左の建屋は赤石岳避難小屋
百間洞への道(避難小屋近くのザレ道の急坂) 急な下り
赤石岳〜百間洞山の家間には、急な下りが2つあるが、これが最初の急な下り
急な斜面の中の九十九折の砂利道を下る
目の前には時折雲の間から青い大きな山肌が見えるが、これが百間洞へ続いているとは思っていなかった
導標 導標
急な斜面を下ったところに立っている
百間洞山の家2.8Km、120分、赤石避難小屋0.7km、30分と表示されている
ガレ場の道 ガレ場
導標を過ぎると長くは無いが、岩だらけのガレ場の中を歩く
ここを過ぎると、稜線上を歩くようにな
百間洞への尾根道 百間平へ続く尾根
ガレ場の道が終わるとこの尾根を歩くことになる
最初少し登るが、あとはフラット
赤石岳 赤石岳
上の写真の尾根を歩いていて後ろを振り返ったら、一瞬赤石岳が雲の切れ目から姿を現した
改めて大きな山であることを実感させられた
百間平 百間平
ここの高山植物の花を期待していたが、赤石岳避難小屋の小屋番の話の通り、花はチングルマの実が目に付いただけで何も咲いていなかった
百間平の導標 百間平の導標
ここは百間平、百間洞山の家40分、赤石避難小屋120分と表示されている
百間洞山の家への下り 百間洞山の家への下り
ガレ場の道 百間洞山の家への下り
歩きにくいガレ場の急坂が、小屋近くまで続く
百間洞山の家 百間洞山の家
現在の百間洞山の家は、国土地理院の地図の百間洞山の家より50m以上高いところにある
1階が食堂、2階が2段式の宿泊場所
幼児のいる若い夫婦が小屋番をしていた
夕食のとんかつは山小屋としては出色の出来

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