通勤ラッシュに揉まれ通った五反田校へのスクーリング
6/13 若い人に混じっての第1回目のスクーリング
6/16 「介護はアート」?の第2回目のスクーリング
6/19 第3回目 褥瘡(じょくそう)ビデオに衝撃(・_・;)
6/27 車椅子の初体験
7/2 ベッドの上での洗髪体験(;_;) |
2004.6.13(日)
6/10の第一回目のスクーリングの報告です。
7時45分、通勤(痛勤?)ラッシュを久しぶりに体験。前後左右(わたしの場合、上からも(^_^;))から圧縮されながら五反田へ。約20名の教室。圧倒的に若い人が多い(男性5名)。
大学生の女の子の自己紹介・・・「今、おばあちゃんのお世話をしてますが、ありがとう!って言われるのが嬉しくて、もっといろいろなお世話がしたくて、この学校に来ました」
50代の男性・・・「この中で一番早い介護予備軍だと思いますが、どんなことをされるのかを知りたくて、受講しました」
30代の主婦・・・「自分の両親をヘルパーさんに面倒を見てもらいました。その時、ヘルパーさん任せだったことが悔やまれ、介護の勉強をしようと、こちらへやってきました」
みなさん、いろいろな動機なんですね。
先生は実際に介護関連の仕事をされている方で、授業も現在の介護の現場の具体的な話が多いので、授業もおもしろく、あっという間に時間が過ぎていく。
何度か、介護の仕事も、パソコン教室の仕事も、つまりどんな仕事も、同じなのかもしれないな、という想いが・・・。
では、先生から見せてもらった「雅楽奏者の東儀秀樹さんの新聞記事『面白く生きるための5K』」の新聞記事を簡単に紹介します
「日本ではプロとしては『その道一筋』という生き方が評価されるでしょう。でも、僕は、本職以外のことに手を広げることなしにはここまで雅楽を深められなかったと思う。寄り道って、素晴らしいですよ。行く先々で宝物を拾っているようなものです。いちばん最初のワクワクした気持ちを忘れないことです(略)
『物事をおもしろく体験する5項目(5K)』
☆好奇心 ☆観察力 ☆行動力 ☆向上心 ☆謙虚
「介護は人が相手の仕事です。介護する側の言葉やしぐさなど、その人の人間性が問われる職業なんです」と先生は言いました。東儀さんの「物事をおもしろく体験する5K」で自分をみがきつつ、謙虚な気持ちで介護に(わたしの場合はパソコンの仕事に)携われれば、ステキですよね。
先生が特に力説した「謙虚さ」、どんな時にも、どんな場合にも、そして、どんな人に対しても、謙虚をもって対峙することができるようになりたいな、と日頃の行動を反省したわたしでした(^_^;)。
授業の中から興味のあった箇所を紹介します
皆さんは「高齢化社会」と「高齢社会」の違いってご存知でした?
実は65歳以上の人が14%を越えると、「高齢社会」になるんだそうです。平成13年には日本も65歳以上の人口が18%となりました。だからもう「高齢化社会」ではなく、「高齢社会」なんだそうです。65歳の人口は平成37年には28.7%、平成62年には35.7%になるとの予測。
高齢化がこんなに急速にうなぎのぼりの国は世界でも珍しいそうです。平成62年には1/3以上が65歳の国となる日本。「介護」、益々大きな課題になると思います。
2004.6.16(水)
6/15(火)、第二回目のスクーリングを無事終えました。
ところで前回、生徒さんから体の不自由な人が階段を上り下りする際、先に踏み出す足が健康な方からか、マヒしているほうからなのか、もう一度確認してくださいとの要望があり、昨日確認したところ、5/28の記載に誤りがありました(^_^;)。ごめんなさい、訂正しておきました。階段を上る時は健康な足から、降りる時はマヒしている足から、踏み出してくださいね。
昨日のスクーリングでは、実際にベッドを使って、実技指導がありました。
「介護はアートである」と言われているそうです。
実際、先生の介護の動作を見ていると初心者のわたしにはちょっとした魔法のように見えます。
最初、ベッドに横になった男性をそのままの姿勢で向きを変えようとすると、体の半分が残ったままうまく向きを変えることができませんでしたが、次にその男性の膝を曲げ、腕を交差させると、ひょいと先生がその男性の肩を軽く押しただけで、コロリと見事に男性の体が回転したんです(*_*)。
これはボディメカニズムによるもので、この「しなやかな動作」こそが、「介護はアートである」といわれる所以なのでしょう。
そして、しなやかな動作と共に、「しなやかな心も必要なんです」とにっこり笑いながら若い女性の先生はわたしたちを見回しました。
なるほど、ホームヘルパーの勉強をしていて、いつも心理学を勉強しているような気になるのはこの「心の在り方」をいろいろな角度から勉強しているせいかもしれませんね。
人の話を聞く時、私たちは「聞く」という文字を使いますが、「聞く」という文字は、門があって、その中に入ってきた者の話を聞くという少し上に立った態度になりがちなので、介護での人の話をきく場合の「きく」は「聴く」を使うそうです。
「聴く」という文字には、相手の言葉に「耳」を傾け、「目(横位置にはなってますが)」でしっかりと相手を見つめて、そして、「心」を傾けて聴くという意味があるそうです。
「聞く」ではなく、「聴く」、そんな気持ちでおしゃべりできるとよいですね(^−^)。
2004.6.19(土)
6/17(木)の第三回目のスクーリングでは、電動ベッドを使い、実技を学習。特に寝たままの状態でのベッドのシーツ交換は一切の無駄を省き、手際がよくて、しかもぴっちりと仕上げる工夫が随所にあって、今後の自分のベッドメーキングに非常に役立ちそうで、しっかりとマスターしてきました。今度母が入院したら、さっそうとわたしがシーツ替えを(^−^)。
ところで、「床ずれ」(褥瘡:じょくそう)のビデオ、かなりショックでした。あるクラスで食前にそのビデオを見せたら、食事ができなくなった人がいたとかで、私達のクラスは食後に褥瘡(じょくそう)のビデオを見ました。1度から4度まで段階がある中で、4度になると、洗面器大の黒い穴が腰のところにぽっかりと開いて、骨が剥き出しになってました。思わず、お昼の消化途中のちらし寿司が逆走しそうになって(^_^;)。下を見てる生徒さんも多かったですね。壊死した周りの皮膚をはがすんですよ、ピンセットで(^_^;)。メチャクチャ痛々しそうで、「床ずれ」がどんなに恐ろしいものか、しっかりと胸に焼きつきました。
褥瘡(じょくそう)を防ぐのに、最も効果があるのが体位交換です。2時間ごとの体位交換が基本です。知識も技術もほとんどない家庭の介護では無理だなとわたしでもわかりました。今後益々ホームヘルパーさんが必要になってくるでしょう。介護保険制度の施行により、2004年には約35万人のヘルパーさんを目標にしていましたが、実際のヘルパーさん人口はどの程度までクリアーされたのでしょう・・・。報酬が少ない、労働時間がきつい(夜勤等)、職業病の腰痛で働けなくなる人が多いなど、ヘルパーさんが増えるにはまだまだ問題は山積みのようです。
褥瘡(じょくそう)の話に戻りますが、健康な人も、夜寝ている間、四六時中ゴロゴロと体を動かしているそうです。もしじっとしていなければならない状況になると、かなりの苦痛が伴うとか。体位交換とは自ら体が動かせない人に、介護の人が手助けをして健康な時のように楽な姿勢をとってもらうことなんですよね。
寝ている時、ふとももに布団などをはさむと楽になりませんか?(^_^)
それは、ふとももを点ではなく、ふとんなどの面で支えるので、体の負担が減り、楽になるそうです。病人の体位交換の際にも、横向きで曲げた足の間に、タオルなどを入れて足と足のすき間をなくしてあげると、面で身体を支える為、身体も楽になり、褥瘡にもなりにくくなります。
実技の先生のデモでは、寝ている人の体の隙間に丸くたたんだバスタオルやクッション、タオルなどを、これでもか、これでもかっていう位、滑り込ませていました。
体中にタオルなどを詰め込まれた生徒さんの寝姿を見ながら、ふと寝たきり状態だった父を思い浮かべていました。介護の「か」の字も知らなかった無力の自分・・・。言葉さえも忘れて、枯れ木のように横たわっていた父に、せめて楽な姿勢を作ってあげられていたら・・・。
遅ればせながらの介護の勉強ですが、多分、いつの日か、どこかで役立つ日が来るのでは、と思っています。
2004.6.27(日)
あ、一週間ぶりの更新だ(^_^;)。朝、7時にめざめ、8時前には通学・・・ようやくそのスケジュールにも慣れてきました。とは言っても、たかだか週2日なんですけどね(^_^;)(^_^;)。
では、6/22(火)の初めての車椅子体験からお話します。
クラスは20名ほど。ビデオで褥瘡(じょくそう)を見た時は思わず、
お昼に食べたお寿司が逆走しそうになりました(^_^;)
教室の後ろが実技の場所。電動ベッド・ポータブルトイレ・
車椅子・杖など、介護用品が揃えられている
●車椅子、杖の体験について●
時々、駅の階段で上り下りしてもらっている車椅子を見かけたことってありますよね。駅員さんなど男性4人掛かりで持ち上げられた車椅子を見ながら、余りに重そうで、とてもじゃないけど、女性なんてお手伝いできないんだろうな、って思ってました。
ところがスクールで、男性が座ったままの車椅子を階段から下ろすお手伝いをしました。狭い階段を一段一段下ろしながら、重いけれども、でも女性でも車椅子を下ろす手伝いができることを知りました。将来、わたしが車椅子を下ろすお手伝いをする時があったら、スクールでの経験のお陰で少なくとも不安なくお手伝いできるんじゃないかな、と思っています。
5台の車椅子を押しながら、15名ほどの団体で五反田の街並みを歩きました。押している時は、段差の度に車輪の後ろにあるティッピングバーに自分の体重をかけ、足で思い切り下へ押しながら、前輪を持ち上げます。どこへ行ってもこの段差がやたらに多いので、これが結構大変(^_^;)。
実際に車椅子に乗ってみると、町の看板が道のいたるところにせり出していて、そのたびに車道のほうへ迂回しなくてはいけなくて。するとすぐ横を車が通ることになり、これ恐怖です(^_^;)。歩いている人はいつだって、反射的に逃げることができるけれど、車椅子に座っている時は逃げ出せませんから(^_^;)。すぐ横をスピードが出たままの車が通過するって、かなりヤな気分になりますよ(^_^;)。
それから、車椅子に座っていると、押している人とおしゃべりするには首を90度後ろに回さなくてはいけなくて、これが結構疲れます。車椅子でのお出かけの時にはおしゃべりも我慢しないといけないってことなんですね。
車椅子って、身体が不自由なだけではなく、マナー違反の看板のために走行しづらかったり、車で怖い思いをしたり、また、普通の人が普通にしている「おしゃべり」さえ我慢しなきゃいけないなんて・・・身体が不自由だと、更にもっと不自由な事が増えていく。それってちょっと不条理すぎるなぁ、などと、思ってしまいました(^_^;)。
杖の時間では、半身マヒを想定して杖の体験。実際に左半身マヒの気になって、右手右足で全身を支えてひょいひょい歩いていたら、ものすごく疲れてしまいました(^_^;)。健康なわたしでさえ、全身を支えることは大変なのですから、半身マヒの人の大変さは並大抵じゃないですよね。
また、白い杖も体験しました。目をつぶったまま、ガイドさんのリードのもと、ドアを出入りして、教室を一周。視覚不自由な人にとっての杖は「目」なのだそうです。声かけの時には、まちがっても杖にふれたりせず、声をかけてからそっと肩に手をかけるようにしてください、とのことでした。
では、6/24(木)の「ベッドでの洗髪体験」は次回に書きます。
美容院で髪を洗ってもらうのさえ、嫌いな鴨下が、ベッドの上でねたまま(^_^;)、それも男性に(;_;)洗髪されるという二度と味わいたくない(^_^;)体験をしてきました。足浴は身体があったまって気持ちよかったですよ。今度、母を実験台にして「足浴」やってみようかしら(^0^)
2004.7.2(金)
6/24(木)の実習オリエンテーションは、「身体の清潔」。つまり、入浴や洗髪、歯磨き、足浴などでした。
●実技、ベッドの上での洗髪体験(^_^;)●
実はわたし、美容院の洗髪ですらパスしちゃうぐらい、人に洗髪されるのが嫌いな人(^_^;)。この日の実技が洗髪と聞いて、なんとかごまかして洗髪せずに済むよう、隣の男性に「わたし、洗髪“イヤ”なのよね。やったことにしてくれる?ね!ね!」などとお願いしたものの、20名足らずの教室では先生の目も行き届いてしまって、あえなくわたしもベッドの上で「まな板の鯉」状態に(T_T)。「乱暴に洗うなよ!」と念じつつ、ふいに視線を上にあげると、なんと顔の上にお湯の入ったヤカンが!(+_;)あわわ。
「こわいっ!」と叫ぶと、先生が横にやってきて「やっぱり、やかんが顔の上にあると誰でも怖いですよね。右に持ったり、左に持ったりして、顔の上を通らないように気をつけてくださいね」とのんきにみんなに向かって説明を始める。
ふ・・・プロでもない人に、それも男性に、なんでベッドの上で洗髪されなきゃいけないのよ・・・とぶつぶつと口の中で言ってる間にも、頭にお湯がそろそろと流れていく。諦めて、体中の力を抜くと、お湯が髪にしみていく感覚もそれほど悪くはない。
シャンプーされ、すすがれ、頭に湯上げタオルを巻きつけられ、わたしのベッド上での洗髪体験は終ったのでした(^_^;)。
●ケリーパッドについて●
ベッドでの洗髪で使った「手作りキッド(ケリーパッド)」は工夫されていて、なるほどと感心しました。材料は、バスタオルと新聞紙(朝刊分)、さおをはさむ洗濯バサミ2つ、輪ゴム3つ。
新聞紙を丸めて芯にし、その周りをバスタオルで巻いて、ゴムで止めます。それをゴミ袋に入れ、竿用の洗濯ハサミで止めるとハイ出来上がり。
ゴミ袋の先端はベッドの下のバケツに止めます。つまり、洗髪をしても、お湯が衣服をぬらさず、ベッドを伝い、バケツの中へ流れるという訳です。
頭の下のビニールに少しばかりお湯もたまるので、洗髪していても程よく頭がぽかぽかして、同時にお湯の節約にもなっています。
シャンプーの泡をタオルでふき取るなどの工夫も、お湯の節約になりましたね。ヤカンふたつ分のお湯で余裕で洗髪ができるんですよ。すごい工夫ですよね。
●ケリーパッドはこんな風に使います●
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