亀倉康之の仕事
亀倉康之の仕事
「アポイ・紅葉の頃」(部分)
アポイ岳は、康之が北海道での制作拠点としていた様似町のシンボル。貴重な高山植物の宝庫であり「花の百名山」にも数えられている。
これは、アポイ岳の紅葉とエゾシカの姿を色鮮やかに表現した作品。
秋のアポイを眺めながらの制作であった。
炎の色
この秋色は、銅板をバーナーで焼き、表面を酸化させて表現したもの。焼いた時に銅板に発生する酸化皮膜の色だ。銅板の表面は一瞬の火加減で大きく色を変える。黄、緑、青、紫、オレンジ、朱・・・まるで虹のように変化してゆく。
まさに炎による自然の彩色、炎の色。
焼き付けられた色は、見る角度や光線によっても表情を変える。
康之はこの皮膜の美しさに着目し、仕上げの色として多くの作品に用いた。
「アポイ・紅葉の頃」はこの炎の色が最も美しく表された作品である。
そしてこちらは、小さな秋。
透き通った空気と変わりゆく空の色、
いのちの輝きとはかなさ。
「秋」
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