ケムセック(ChemSec)2008年9月19日
ケムセック代替会議に一流の参加者 情報源:The International Chemical Secretariat September 19, 2008 First Class attendance at ChemSec Substitution Conference http://www.chemsec.org/issues/reach/substitution_conference.php 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日:2008年10月6日 更新日:2008年10月8日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/reach/ChemSec/SIN_List/First_Class_attendance.html パワーポイント(ケムセック 及び欧州化学物質庁発表資料日本語化) ![]() 【ブリュッセル 2008年9月17日】 水曜日(9月17日)にブリュッセルでケムセックが開催した代替会議(Substitution Conference)は建設的な雰囲気が会議室に漂っていた。REACHのような規制的圧力に関する情報とともに、成功した会社による具体的な事例、及び化学物質の安全性の分野における推進と解決についての発表通じて、有害化学物質の代替についての様々な議論で満ちあふれた一日であった。 ワシントンにある国際法センターの上席政策顧問ダリル・リッツ氏は、その日の最初の発表を行い、新たに出現している化学物質の規制状況について述べ、その日の討議の基調となる講演を行った。デル社のマーク・ニュートン氏は、この会議が他の会社や、NGO、政策専門家らと交流する有用な機会を与えたと述べた。 会議には、170人近くの参加者が、H&M社、スカンスカ社、デル社、サラ・リー社、ソニー・エリクソン社、フレッド・バトラー社などの多くの多国籍企業や、グリーンピース、WWFなどの有毒物質使用削減のプロジェクトに取り組む国際的なNGOの発表に耳を傾けた。 欧州化学物質庁(ECHA)のエグゼクティブ・ディレクターであるギールト・ダンセット氏はこの会議における多くの著名な講演者者の一人であった。ダンセット氏は、認可プロセスの状況について発表するとともに、午後の会議でのパネル ディスカッションにも参加した。REACHにおける公式な認可リストとなる非常に高い懸念のある物質(以後、高懸念物質)の候補リストの確立にいたるプロセスについて述べる一方で、ダンセット氏は、EU規制当局が最初の候補リストを発表する10月には、候補リストは12物質だけとなるであろうと説明した。 危険であることがすでに分かっている物質だけのこの不十分なリストは、この会議で公式に発表されたSIN Listの内容を改めて確認するものである。発表に当り、ケムセックのディレクター、パール・ロザンダー氏は、このプロジェクトに関与した会社とともに諮問委員会におけるNGOの共同の取り組みが、いかにタイムリーにREACHの最初の志に恥じないREACHの議題を推進するために貢献したかを述べた。 SIN List中の267物質の中には、ビスフェノールA、ホルムアルデヒド、PFOA、トリクロサンなど激しく議論された物質が含まれている。 諮問委員会のメンバーは、関与したいくつかの会社とともに、このプロジェクトに対する支援を述べた。 サラ・リー社(Sara Lee)のゾラン・ガービック氏は、SIN Listは、我々の”重要成分”プログラムの発展と進化に役立ち、彼らの化学物質管理に貴重な貢献をしたと述べた。 マッツ・ペルバックシャープ氏は、このSINリストは会社が対処すべき次の有害物質を探すのに有用なツールになるであろうとコメントした。 さらに欧州水道労働者の組織 Eureau のメンバーであるアンダース・フィンソン氏は、 Eureau は、EUにおける現状の認可プロセスにおいて、当該加盟国の化学物質規制当局にSINリスト物質を推進させるよう、その組合員に働きかけるつもりであると述べた。 どのような化学物質を使用するか考えるときに、単なる規制的観点だけでは必ずしも十分ではないと、世界的な巨大建設会社スカンスカ(Skanska)の持続可能性担当副社長ノエル・モリン氏は述べた。従来、会社は戦略的議論をするときには、適切な法的要求に目を向けてきた。しかし、消費者の増大する安全への要求と意識の高まりが広がる市場でビジネスを行うときに、予測できない将来のどのような責任に対しても安全側に立つことを望む会社は、法的要求以上のものを見なくてはならない。従って、我々は自問する。それは合法ではあるかもしえrないが、しかし賢明(smart)であるか? 代替会議で発表した会社が述べたように、ある分野で持続可能な主導的会社であるために、小売業であろうと、建設業であろうと、電子産業であろうと、それぞれ賢明(smart)でなくてはならない。 SIN Listは、化学物質管理に関する意思決定をしなくてはならない時に、賢明であることを望む会社にとって重要なツールとなるであろう。 もっと包括的な報告書が直ぐに出る予定である。 下記、講演者の発表資料をごらんいただきたい。
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