ケムセック(ChemSec)2008年9月17日
REACH SIN List 1.0 に含まれる物質の選択方法

情報源:The International Chemical Secretariat September 17, 2008
Methodology for selection of substances included in the REACH SIN* List 1.0 (*Substitute It Now)
http://www.chemsec.org/list/
http://www.subsport.eu/wp-content/uploads/2011/03/SIN_List_methodology.pdf

結論
The REACH SIN LIST 1.0
 ・CMR物質:220
 ・PBT/vPvB物質:17
 ・同等の懸念ある物質:30
  合計:267物質

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2008年9月18日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/reach/ChemSec/SIN_List/SIN_List_Methodology.html


状況

The REACH SIN LIST 1.0

 REACHの下では、非常に高い懸念のある物質(SVHC)(訳注:以後、高懸念物質)は、最も厳しい審査の対象となる。欧州連合は、これらの望ましくない物質の特別のリストを作成することになっているが、このリストにより輸入者、製造者、及び川下使用者は継続的な使用のために特別の認可を得ることを義務付けられる。REACHは、これらの危険な物質のあるものをより安全な物質に代替するという条項を含んでいるので、認可は拒否されるかもしれない。
 REACH認可手続きの厳格な実施を確実にするために、ケムセック(ChemSec)はヨーロッパとアメリカの主導的な環境公益団体と協力して、REACH SIN* List 1.0を開発した。REACH SIN* List上の全ての物質はREACHに規定されている高懸念物質(SVHCs)のための公式な基準を満たしている。(*Substitute It Now)


背景

REACH

 2007年6月、EUの新たな化学物質政策、REACHが発効した(訳注1)。REACHの成功は、ヨーロッパ市場にある最も有害な化学物質を特定し、それらをより安全なものに代替するための迅速で効果的なプロセスに依存する。がんを発症したり、我々の体内や環境に長期間残留するような”非常に高い懸念のある物質(高懸念物質(SVHCs))”としてREACHが定義する基準を満たす化学物質の”候補リスト”は、認可プロセスの核心である。消費者製品中の高懸念物質(SVHCs)の存在について会社は消費者に知らせる特別の義務があるが、候補リストに記載される物質がその対象となる(訳注2)。

ケムセック(ChemSec)とREACH

 ケムセックは、REACH策定プロセスに積極的に関わってきており、そのプロセの過程で多国籍企業に対し、有害化学物質をより安全なものに代替することが可能であることを示すよう働きかけてきた(訳注3)。その間、ケムセックは先進的な会社(ほとんどは消費者と直接接触し責任を持つ川下使用者及び小売業者)とのネットワークを構築し、より安全な代替を選んで有害物質を廃止する先を見越したアプローチとるよう働きかけてきた。
はじめに


 候補リストの非常に重要な役割のひとつは、製品中に含まれる候補リスト上の化学物質について小売業者に質問する法的権利をEUの消費者に与えることである。それにより、消費者が使用し暴露する有害化学物質について、情報に基づく選択をすることが可能になる。

 したがって、有害化学物質は可能な限り速やかにリストにされることが非常に重要である。REACH SIN List 1.0 プロジェクトは、REACHの第57条にしたがって高懸念物質を特定する。我々は、消費者にとって入手可能な物質を目標にすることに努力を傾けてきたが、他の暴露経路を通じてリスクを及ぼす可能性のある高懸念物質を見過ごしたかもしれない。

 REACH SIN List 1.0は、洗剤や塗料で、電子機器で、我々が住む住居で、我々が着る衣類で、我々の子どものおもちゃで、すなわち我々の日常生活におけるどこででも使用される化学物質を含んでいる。これらの物質の多くは非常に有害で、多くの消費者製品中に高いレベルで存在する。まだ非常にわずかな情報しか公開されていないので、我々は有害物質から我々自身を守ることはできない。

 REACHの第57条は、高懸念物質の異なるカテゴリーに対応して、一式の基準(57 a-f)を持っている。少なくとも第57条の基準のひとつをカバーする認可手続きの対象となる物質を特定するために、我々は下記6つの基準によって物質を特定した。

  a) 発がん性 区分1 又は区分2 (C)
  b) 変異原性 区分1 又は区分2 (M)
  c) 生殖毒性 区分1 又は区分2 (R)
  d) 難分解性、生体蓄積性及び毒性を有する物質 (PBT)
  e) 極めて難分解性で高い生体蓄積性を有する物質 vPvB)
  f) 内分泌かく乱性物質のような上記物質と同等なレベルの懸念物質

 今日よく知られている第57条の(a)、(b) 、(c) 物質(CMRs)は、EU指令67/548/EEC AnnexT(訳注4)から全て収集できるので、我々が特定することは容易である。

 多くが知られている第57条の (d) と (e) 物質 (PBT & vPvB) も同様に、欧州連合の”新規既存化学物質技術委員会PBT 作業部会”(PBT Working Group of the European Union's "Technical Committee of New and Existing Chemical Substances")がPBT と vPvB 基準を満たすいくつかの物質を特定したので、我々がそれを特定することは容易である。

 しかし、第57条の (f) 物質(同等レベルの懸念)は特定することが難しい。これらの基準を満たす物質だけを記載した既存のリストは存在しない。これは、上記で述べた物質と同等の有害性をもつ物質のための安全ネットであるが、(a) 〜 (e) のカテゴリーで使用された厳格な基準を満たさない。我々は、この”同等”なカテゴリーにおいて健康と環境にとって非常に高い懸念を持つ物質のあるものを特定するために、いくつかの異なるアプローチとフィルターを用いた。

 REACHの同等レベルの懸念条項は新たな概念を導入するものであり、したがって規制当局も環境コミュニティーの人々もそのような異質なカテゴリーを用いた経験がなかった。そこで、規制当局が意図するように、どの物質が実際にこの基準を満たすのかを特定することできるようにするために、我々は、”同等レベルの懸念”物質に関する公式指針である2007年の”高懸念物質の特定に関する Annex XV 書類の準備のための指針”に従うことにした。

 方法論の図式的概要と選択手順については添付のfigures 1, 2 & 3を参照のこと。
 Graphical overview of methodology and selection procedures


選択手順

公式にCMR (区分 1 又は 2)として分類された物質の選択基準
指令67/548/EEC に基づく
(Classification & Labelling)(訳注4
第57条 (a), (b) & (c)

  1. 公式に分類された物質は、指令67/548/EEC Annex Iで見つけることができる。そのデータベースは、CMR (区分 1 又は 2)の基準を満たす合計905項目を含んでいる(あるものは複数の CAS 番号を持つ)(2008年8月8日)。
  2. 混合物中の物質のひとつがCMRであり、混合物中で0.1%以上存在する物質(4物質)項目は、CAS番号及びEC番号が欠落しているもの(16物質)と共に除外した。これらの項目は、唯一の物質又は唯一の物質グループを特定せず、従って評価することはできないので除外した。
  3. 認可手続きから潜在的に免除されている物質もまた除外した。
    1. 精製された又は未精製の石油からの製品の流れの中にのみ事実上生じる複合炭化水素蒸留物(燃料)の除外。
      これらの物質はデータベース中で専用の番号648-xxx-xx-x 及び 649-xxx-xx-x を持っているので容易に特定することができる(663 物質)。
    2. データベース中で (ISO)と印の付けられた農薬の除外(14物質)。
      これらの農薬は国際標準化機構(ISO)によって標準化された名称がつけられている。
  4. REACHの対象となる CMRs 物質の最終的な結果は208項目である。いくつかの項目は複数のCAS番号とEC番号からなるので、これらはひとつのCAS番号又はEC番号をもつ個別項目に分離され、その結果、データベースでは合計226物質項目となった(これらのうち6項目は同時にPBTs/vPvBsとして分類されているので実質220物質項目)。
備考:
 我々はこれら226物質の全ての用途が常に認可対象になるわけではないということは承知している。それらは中間体として、燃料としてのみ、あるいは農薬として使われるので、免除されるかもしれない。我々は、これら226物質のどれが特定のREACH要求から免除されるのか分らないので、全てをレビューした。一方、除外された物質のあるものは、REACHによってカバーされる(小さな)特定用途のために高懸念物質(SVHC)として実際には分類されるかも知れないが、現時点では我々にはどうなるのか分らない。従って、我々は除外された697物質が将来REACHの下で高懸念物質(SVHC)として見なされないということは保証できない。

EU PBT 作業部会によりに PBT/vPvB として分類された物質の選択基準
第57条 (d), (e)


  1. PBT 作業部会(EU加盟国代表、及び元欧州化学化学物質局(ECB)からの専門家からなる公式会議)は、27物質がPBT 又は vPvB として EU 基準を満たすと結論付けた。REACH1におけるものと同等ではないが、これらの基準は非常に類似してる。全ての物質はPBT/vPvBとして合意され、基準の相異は小さく、272物質の全てがとりあえず含められた。
  2. 我々の理解では免除があるので、これらの物質の全てがREACHの対象となるわけではない。 下記物質が除外された。
    1. 農薬(2物質)
    2. 炭化水素蒸留物質(5物質)
  3. ストックホルム条約のような世界的な条約が存在し、それらはEU法規よりも優先する。これらの対象物質は除外された。
    1. 残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs)の下で一般的な約束によって禁止されている物質(3物質)
  4. したがって、PBT 及び/又は vPvB 基準を満たす17物質が残る(これらのうち6物質は同時にCMRsとして分類されている)

同等の懸念に関するREACH基準をおそらく満たす物質の選択基準
第57条 (f)(ここで選定された物質は、後日、毒物学者により評価される)


 これらの物質はEU内の公式分類ではないものが一部あるが、それらの特性は高懸念物質(SVHCs)と見なされ、それらは消費者と環境に脅威を及ぼす。それらの多くのものはまた、消費者製品(成形品又は調剤)中で利用可能であり、広い拡散用途範囲3を示し、それらの大部分は高生産量の化学物質である(年間1000トン以上、HPVと呼ばれる)。成形品や調剤を通じて消費者が入手可能な全ての物質に関する情報を持つデータベースがないので、我々はこれらの物質の多くを特定するために下記のアプローチを適用した。

BOX A (figure 1)

    A first rough list was compiled of substances from many different chemicals records which contain altogether approximately 4000 substances of different sorts of concern.
  1. 最初の概略リストは、多くの異なる化学物質記録から得られた物質を編集したものであり、それらは全部で約4000の懸念ある異なる種類の物質を含んでいる。そのようなリストの例は、懸念ある化学物質と優先的化学物質のOSPAR4リスト、EU水枠組み指令、スェーデン化学物質検査院(KEMI)Hクラス登録、KEMI PRIO リスト、アメリカ及びカナダの環境保護機関が保有するリストである(Appendix A 参照)。我々はまた、協力会社のグレー及びブラック・リストに記載されている物質も加えた5
  2. 収集手順の全てを通じて、我々は後のスクリーニングのために、全てのリスクフレーズ(訳注5)と分類(公式及び非公式)をそれぞれの物質に付けた。したがって、内分泌かく乱物質(EDC)又はPBT物質としての分類を受けず、他のどこかに分類された物質は、EDC又はPBTとして割り当てられた。
  3. 各物質を明白に特定するために、我々は重複する項目、物質グループ、CAS 又は EC 番号のない物質は全て除外した。
  4. 我々は次に、消費者が入手可能な化学的製品(chemical products)と調剤(preparations)中に、これら4000種が存在することがあるかどうかについて調べるために、スウェーデン化学物質庁に彼らの”製品登録”6を検索するよう依頼した。KEMIは約250物質のリストを作成して対応した。我々はスウェーデンの”製品登録”中の化学物質用途がヨーロッパ全体の用途を代表していないこと承知しているが、それは消費者が暴露している有害で未知の化学物質を見つける良い方法である。
  5. 我々は次に、高生産量化学物質(HPV)に関する情報を得るために、欧州化学物質局(ECB)からの情報を使用した。これによりリストは概略150物質に減った。これ以降、我々は手動の物質選択とスクリーニングを行った。
  6. 我々は、既知の有害特性が主に物理的特性(腐食性、爆発性、可燃性、など)の物質を除外した。我々は、CMR(区分1及び2)として上記でカバーする化学物質、農薬、及び、REACH全体から、あるいは認可手続きから免除される他の物質を除外した。
  7. KEMI のデータベースは消費者が入手可能な化学的製品(chemical products)中の物質だけを提供しているので、我々は製品(products)と成形品(articles)中の物質の存在を HSDB7(Hazardous Substance Data Bank)とつき合わせてダブルチェックした。このデータベースは、化学物質とその用途に関する正確でピアレビューされた情報を提供している。このデータベースから、プラスチック可塑剤、保存剤、充填物、色素、難燃剤のような物質の主要な用途を確認することが可能である。
 物質を選択する場合、我々はそのリスクフレーズ がEDC, CMR 又は PBT (R51 及び R50-53) を示す物質を優先した。(注意:これらの特性はオリジナルのリストからの情報に基づいており、したがってその物質は必ずしもこれらのリスクフェーズにしたがってEU内で公式に分類されたものではない。)35物質が残った

BOX B (figure 1)
  • ハイプロファイル物質は、ヒトのバイオ・モニタリング調査でしばしば見出され、又は人の健康と環境調査でしばしば言及される。自然界又は人の体内の人工化学物質の存在は、しばしば難分解性と生体蓄積性の可能性を示す。これらの物質はまた、評価のために選択され、15物質がリストに加えられた
BOX C (figure 1)

  • 内分泌かく乱化学物質(EDCs)については、コンサルタント会社であるBKHが、EDCsに関する欧州委員会報告書(COM (2001/262)8)の高又は中程度の懸念物質(58物質)を評価した結果、10物質がリストに加えられた

    備考:この報告書の完全なEDCリストは多くの物質、PCB類、DDT類、ダイオキシン類/フラン類、CMRs、及び農薬を含むが、これらはREACHの対象ではないか、あるいは既に分類されたCMRsとして目を向けられているので、除外されている。また、 CAS 番号のない物質も除外された。他の化学物質グループである有機スズ物質は全て非常に高い懸念があり、非常に類似した代謝産物を持つ。しかしそれらは数が多く、それらを評価するのための十分なデータを持つためには公式候補リストのために物質を特定する時に用いられるのと同様の物質毎のアプローチが必要なので、ここでは最も一般的なスズ有機化合物が選択された。他の有機スズ物質は、我々がSIN List 2.0を作成する時に評価の第二ラウンドに含めるかもしれない。
BOX D (figure 1)
  • 毒物学者らは次に、ボックス A, B, C を統合したリストに関し、これらの物質がREACHの高懸念物質に該当するかどうかを調べるために、適切で詳細な評価を実施した。毒物学者らは、2007年の”非常に高い懸念のある物質の特定に関するAnnex XV 書類の準備のための指針”の中で述べられている、どのようにして”同等レベルの懸念”SVHCsを特定するかに関する公式指針を使用するよう指示された。

 ハイプロファイル物質(Box B)及びEDC物質(Box C)物質は、高生産量(HPV)基準(年間1000トン以上)に対するチェック、又はKEMI”製品登録”に対するチェックはなされなかったということに留意すべきである。それにもかかわらず、それらはこのプロジェクトでは非常に重要であると考えられているので、それらはまた、毒物学者らによっ評価された。ハイプロファイル物質の重要性は、広範な消費者暴露の有用な潜在的指標である人又は生態系のバイオモニタリング・データに由来する。EDC 物質の重要性は、同等レベルの懸念化学物質という例でREACHの中で特に示されていることに由来し、したがって我々は、毒物学者によって実施された評価において、BKH報告書からの物質をREACH対象物質に含めた。

 毒物学者による評価後に、非常に高い懸念のある物質というREACH基準を満たすものとして30物質が残った

備考
 幾分厳格なスクリーニング基準が適用されたことと入手可能な毒物学的情報が欠如していたために、SVHCとしての基準を満たす全ての物質がこのプロジェクトの第一ラウンドでカバーされたというわけではないことが明確に述べられるべきである。したがって、このリストは決して最終リストと見なされるべきではなく、高懸念物質(SVHCs)のもっと包括的なリストに向けての単なる第一歩である。近い将来、我々は、厳格なスクリーニング基準が適用されたために、リストに挙げられなった多くの物質の再評価を行うつもりである。その時に我々はまた、内分泌かく乱化学物質に関する最新の研究、特に最新のDHIによるEC報告書(SEC(2007) 1635)で言及されている物質について注意深く見るつもりである。この報告書はこの最初のSIN List 1.0の分析に含めるには発表が遅すぎた。


脚注1:REACHには、難分解性(P)として土壌中の半減期が120日以上、又は非常に難分解性(vP)として180日以上という追加的なエンドポイントがある。PBT 作業部会は、EU指令 分類と表示 Directive 92/32/EEC により規定されるコード R45, R46, R60 及び R61 又は Xn - R62, R63 及び R64を含んで、より広い毒性基準を持っている。
 毒性基準はまた、内分泌かく乱物質のように一件ずつ慎重に評価されるべき長期的毒性を含む。
脚注2:完全なリストは次のウェブサイトから得られる。 http://ecb.jrc.it/esis/index.php?PGM=pbt
脚注3:これは、家庭での使用のようなたくさんの小さな点源をや交通のような線源を意味する。
脚注4:OSPARは、1992年の北東大西洋の海洋環境保護のための条約(オスパー条約)である。
脚注5:完全なリストとして Appendix A を参照のこと。
脚注6:http://www.kemi.se/upload/Trycksaker/Pdf/Broschyrer/produktreg_eng.pdf
脚注7:Hazardous Substance Data Bank http://toxnet.nlm.nih.gov/cgi-bin/sis/htmlgen?HSDB
脚注8:http://ec.europa.eu/environment/docum/01262_en.htm









訳注1:REACH 関連情報
訳注2:欧州委員会 高懸念物質(SVHC)候補リスト
訳注3:ケムセック(ChemSec)
訳注4:分類と表示/CMRのカテゴリー分類
  • 指令67/548/EECによるClassification & Labelling Search Classlab Database
  • Annex I to Directive 67/548/EEC on Classification and Labelling of Dangerous Substances (分類と表示)(エクセルzip ファイル)
  • Commission Directive 2001/59/EC of 6 August 2001 classification, packaging and labelling of dangerous substances(CMRのカテゴリー分類)
    4.2.1. Carcinogenic substances
     Category 1:ヒトへの発がん性が知られている物質
     Category 2:ヒトへの発がん性があるとみなされるべき物質で、十分なデータがある
     Category 3:ヒトへの発ガン性の懸念がある物質であるが、データが十分ではない
    4.2.2. Mutagenic substances
     Category 1:ヒトへの変異原性が知られている物質
     Category 2:ヒトへの変異原性があるとみなされるべき物質で、十分なデータがある
     Category 3:ヒトへの変異原性の懸念がある物質であるが、データが十分ではない
    4.2.3. Substances toxic to reproduction
     Category 1:ヒトへの生殖能力を損なうことが知られている物質
     Category 2:ヒトへの生殖能力を損なうことがあるとみなされるべき物質で、十分なデータがある
     Category 3:ヒトへの生殖能力を損なうことの懸念がある物質であるが、データが十分ではない
訳注5:リスクフレーズ
 リスクフレーズ(英語: Risk Phrases、略:R-phrases)とは、欧州連合で制定された有害性化学物質のリスクの内容を表す一種の分類番号である。正式には「Directive 67/548/EEC Annex III」「67/548/EEC: 危険な物質の分類、包装、表示に関する法律、規則、行政規定の近似化に係わる1967 年6 月27 日付理事会指令」のAnnexIII "Nature of special risks attributed to dangerous substances and preparations"の危険警告句のことである。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(リスクフレーズ項目一覧は、:上記ウェブページ参照)



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