ケムセック(ChemSec) 2011年10月7日
 スウェーデンとフランス
内分泌かく乱物質にもっと努力するよう欧州委員会に働きかけ


情報源:ChemSec News, 7 October 2011
Sweden and France push for increased efforts on endocrine disrupting chemicals
http://www.chemsec.org/news/news-2011/828-sweden-and-france-push-for-increased-efforts-on-endocrine-disrupting-chemicals

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2011年11月30日
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http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/reach/ChemSec/News/chemsec_111007_Sweden_France_EDCs.html


 新大臣レナ・エクに率いられたスウェーデン環境省は、フランスと共に共同で公式文書(note)の発表を行い(訳注1)、10月に開催されるEU環境理事会会合に欧州委員会を招聘し、EU内で高いレベルの安全を確保するために内分泌かく乱化学物質(EDCs)への取り組みをどのように強化するかに関して発表するよう要請したことを明らかにした。この取り組みは、数週間前の欧州委員会による”内分泌かく乱物質のための共同体戦略”の実施に関する第4次報告書(訳注2)の発表に続くものである。

 フランスとスウェーデンは、内分泌かく乱化学物質は、消費者製品と子ども用品の中で一般によく見出され、これらの化学物質は体内の内分泌系をかく乱するという事実を強調している。これらの化学物質は、多くの異なる影響、例えば、生殖障害又先天性障害、がん、糖尿病、心臓血管系障害、 骨粗鬆(そしよう)症、免疫系及び神経系の損傷を引き起こすかもしれない。これらは胎児の発達期間、及び思春期前あるいはその期間を通じての成長の初期段階に有害影響を人間にもたらすことがある。

 両国は、将来の世代を守るために、内分泌かく乱化学物質の特定とリスク評価、特別の及び体系的な包括的リスク管理措置の緊急の必要性を認めている。

 両国のこの公式文書はまた、内分泌かく乱物質の生殖毒性と他の有害影響を含んで、そのような影響の組み合わせが人の健康と環境に重大な有害影響を及ぼすことがあるとするEU理事会の2009年12月22日の結論(訳注3)に言及している。結論として、欧州委員会は、多種の内分泌かく乱物質への曝露が、関連する共同体の法体系の範囲内で、さらにとのように対応されるべきかに関して勧告し、2012年の早い時期に報告するよう要請されている。

 ”スウェーデンとフランスは現在、EU内で内分泌かく乱化学物質に対して行動を起こす緊急の必要性を強調しており、我々は他のEU加盟国にこの取り組みを支持するよう強く促す”と、ケムセックのプロジェクト・コーディネータ、フリダ・ホクは述べている。
訳注1
訳注2
訳注3
訳注:
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化学物質問題市民研究会
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