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(2003年12月5日発行)



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防災警察常任委員会を
傍聴して


山田 健造



 平成15年10月2日・7日の二日間にわたり「防災警察常任委員会」を傍聴しました。前回(7月3日・8日)と変わった点は、開会時の呼び出しが氏名を呼ばず、受付番号による傍聴札(首からさげる)の交付です。前回の傍聴後、一人一人氏名を読み上げることは、個人情報保護の観点から問題であると「かながわ市民オンブズマン」として県議会議長宛に申し入れをした結果かもしれません。

 10月2日の質疑は、主に防災関係で、先日の北海道地震によるオイルタンクの消火剤応援のために消費した分の補充の方法、及びそれに伴う予算、横浜・鶴見・川崎の備蓄状況などについてにほとんどの時間が費やされました。間近にあるやもしれぬ東海地震、神奈川県西部、東京湾直下型地震などについても質問が集中し、防災関係部局担当者が答えていましたが、目をこらし、耳を傾けていても判ったのは、新聞の切り抜き、週刊誌のコピーが委員の質問のネタらしい、ということでした。

 「東海地震に対する県の所感は?」の質疑応答は、誠に不思議に思いました。答えたのが県温泉地学研究所(生命の星地球博物館)の所長で、ボソボソと「45カ所の測定点で観測しているが、今の時点では答えようがない」という返答です。国の判定会が長い年月と巨額の予算を使って設置した最新機器を使いながら、「予知は不能」の結論らしきものを出したのは最近のことだと思いますが・・・? 県の地震関係の予算は、各部局を含めても、5,000万円に満たない、と聞いて判りましたが、これでは委員から「所感は?」と言われても困るでしょうね。

 10月7日は、警察関係の質疑が行われました。特に、知事部局提案による治安強化に対する警察官増員のための予算審議に長く時間が取られました。長く時間が取られたと言っても、県警本部長・総務部長と委員たちとの遣り取りです。
 知事側の、警官増員により犯罪検挙率50%位に上げたいという希望に対して、質問する委員は「知事の目標50%なんて出来るはずはない」とマニフェスト攻撃に終始し続けていました。県警は、現行の19.2%を、数値目標25%にアップしたい、知能犯犯罪の若年化のために、パーセントを上げるのが非常に難しくなっている、と答えていましたが、これは知事の顔を立て、議員先生の顔も立てたのでは・・・?と思ってしまいました。終始しつこく長くボカシタ応答から、やっと判ったことは、増員しても養成に2年〜2年半くらいかかり、実際に戦力化するのは、平成18年以降である、ということでした。

 昼の休憩に入った時、「各会派が団会議に入るため、午後の開会時間は何時になるか判らない」と議会事務局から言われましたので、担当職員に下記の質問・要望をしました。
@ 委員会の審議内容の資料配付または貸し出しをして欲しい。
A 委員会室内での委員席に置かれている灰皿の撤去をして欲しい。委員は、審議中に上を向いてタバコをプカプカ喫っている。健康増進法を理解しているのか。

 この点について、担当職員は「常任委員会は、県議会および議員の自主的な運営であるから、事務局としてはそれらを言うことは出来ない、そういう声があることはすでに議員には伝えてあるのですが・・・」という返事でした。さらに、一向に変わらぬ点に不満をもつ私は誠にバカな質問をいたしました。
B 委員会に出席する委員は、本当に県民から選ばれた議員ですか?
と質問をしてみました。担当職員は大真面目に、「議員です。間違いなく県民が選出した県議会議員です」と2回、念を押して答えてくれました。

 傍聴してしみじみ感じることは、委員(議員)はもっと勉強して欲しい、ということです。質問内容から判断すると本当に不勉強です。警察防災常任委員会というのは、防災にせよ、警察関係にせよ、ただ質問をして担当者が答えるだけの場に過ぎない感じです。議員は、県民の真意を深く知って、その代弁をする役割ではないでしょうか。現況は、政争の具として議会(委員会)を利用しているとしか思えませんでした。県民不在の感を強く持ちました。必死に目をこらし、耳を傾けても、数値等をメモするのもなかなか出来ません。パーセントの数字に記憶違いがあるかもしれません。是非とも、次回の委員会からは審議資料を配付(貸し出し)して欲しいものです。今後時間をかけても、本当に開かれた議会になることを望む県民の一人として、傍聴の感想を書き記しました。


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