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(2003年12月5日発行)



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変わらぬ県警問題体質
・・・私の全国デビュ−?・・・


弁護士 鈴木 健



 この夏の間に、神奈川県警茅ヶ崎警察署において、万引や自転車盗等の少年事件約250件(1996年から2000年まで)分の捜査書類が放置され、そのうち約3分の1が公訴時効にかかっているという事実が発覚したことで、テレビ朝日の報道番組から取材依頼を受けました。私自身は、以前テレビ神奈川より同種の取材を受けたことはありましたが、全国ネット局の取材を受けたのは初めてでしたので、これが私の記念すべき「全国デビュ−」となったのでした。

 それはともかく、このような場合に即座に取材依頼が来るということは、警察の不祥事を監視する団体としての「警察見張番」の認知度が高まってきたことの何よりの証左であり、率直に嬉しく思います。
 それにしても、厚木署集団警ら隊の分隊長らが新隊員らに暴行を繰り返していた件、相模原南署の巡査長が押収品のネガフィルムを外部に持ち出し、写っていた女性にネガの買い取りを要求していた件などの、いわゆる神奈川県警の一連の「不祥事」が発覚し始めたのが1999年秋であることを考えると、県警幹部が「不祥事撲滅に全力を尽くす」と会見で述べた以降も捜査書類の放置は継続されたことになりますし、2001年に公安委員会かの指示に基づき「監察実施結果」報告書(『検察調書があかす警察の犯罪』336頁以下参照)をまとめた以降も、捜査に着手し公訴時効となることを防ぐ努力は何らなされていなかったことになります。
 以前、例会で警察ジャーナリストの寺澤有さんにご講演いただいた際に、寺澤さんが「一連の不祥事発覚後も県警の体質は何ら変わっていないと思う」と指摘されたことを思い出しました。警察見張番の活動は3年目に突入いたしますが、このように警察の自浄能力に期待できない現状が続く以上、我々のような、オンブズマン活動によって監視の眼を光らせる団体の存在意義が衰えることはありません。


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