家庭菜園-2




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自然薯栽培
 年をとるとどうも昔への回帰が始まるみたいです。
 子供の頃近くの山で掘った自然薯が食べたくて、インターネットで調べてみると通販で買えるようです。
 更に驚くことには、今ではパイプを使った栽培法が確立されていて畑で簡単に栽培できるとのこと
 でしたので、この栽培キットを購入して栽培してみることにしました。

 今は近くに自然林は無くなり質の良い自然薯も無くなりました、50年くらい前はどの山にも自然薯が
 いっぱいあって、誰かが掘った穴がいたるところにありました。
 あの頃は他人の所有する山でも平気で入って行って勝手に掘っていました。今なら無断でそんなこと
 したら大変です。
 山の自然薯は折らずに掘り出すのが大変です。木の根の間を縫ってクネクネ曲がりながら地中深くまで
 入っています。
 苦労して掘り出しても、細くて食べられる量はほんの少しでした。
 それでも独特の粘りと味、香りが大好きでした。料理する前に、芋のまわりの細い根を火であぶると
 すご〜く良い香りがします。

 話がだいぶそれてしまいましたが、栽培する場所は自然薯が自生している山の中と同じような環境が
 良いとのことですが、現実的にはちょっと無理な話です。
 でも畑のそばには雑木があって、午前中は日が当たり午後は木陰になる場所があるので、そこで栽培
 することにしました。
 平成19年の秋から計画して、平成20年の春から種芋の植え付けを始めました。

準備
 初めてなので、年明けにネットで自然薯を専門に扱っている山口県の農家に栽培キットを発注しました。
 キットの内容は、種芋(一本種)10本、栽培用の樹脂パイプ10本、案内棒10本、白黒マルチ
 専用肥料500g で約7000円だったと思います。

圃場の準備
 ネットで栽培方法を調べてみると、種芋を植えつける圃場(畑)は自然薯が自生している山に近い条件で
 栽培用のパイプに入れる土は無菌の山土(赤土)が良く、肥料や有機物を入れてはいけないらしい。
 これだけでも相当難しい条件です。
 先ずは圃場の場所と大きさを決めました、10本の栽培なら幅約1m、深さ約50Cm、長さ約5mもあれば
 充分です。パイプは30Cm間隔で斜めに(10〜15度の角度)重ねて埋めるため、実質的な長さは
 約4mで収まります。
 問題は山土(赤土)を種芋の定植前までに圃場の容積分2.5立方メートル以上用意することです。


左の写真は昭和40年頃までは田んぼでしたが、その後 埋め立てて畑にして使用していた約240坪の農地です。
この田んぼを埋めた時の大量の土が、山を削った時の の残土であるため、ここの土を掘って使用しました。
掘った土はふるいにかけて、石や岩の塊、ゴミを取り 除き圃場まで運びました。
全て手作業でやったので何日もかかる大変な 仕事でした。

3月28日 栽培キット到着


梱包状態

種芋、肥料、マルチ、案内棒

パイプの全長135cm

パイプの直径6cm



自然薯専用肥料

案内棒 全長30cm

おが屑に包れた種芋

発芽点の拡大


3月29日 パイプ埋め込み


パイプに山土を入れる

山土を入れたパイプを埋める

角度15度、30cm間隔で10本

パイプ下側の深さは約40cm


パイプの受け口の中央に案内棒を立てる

パイプから20cmの高さまで土を盛る

全て土盛りして下準備終了


4月12日 定植
 定植時期は、桜の満開後10日頃ということで平成20年は4月12日に定植しました。
 種芋はパイプから15cm上で、地面と平行に配置し発芽点が案内棒のところにくるようにします。
 新しい芋は種芋の養分を基に発芽点から垂直に降りて行き、パイプの受け口からパイプに入って行きます。
 従って、種芋は新しい芋の成長とともに消えて行きます。



パイプから15cm上を掘って種芋を置く

発芽点を正確に案内棒と合わせる

パイプから20cmの位置まで埋める

10本の定植が終了

畝の肩のあたりに専用肥料をまく

軽く耕して定植終了

保温のため籾殻をまいた


5月始め 発芽
 定植から約3週間で発芽する。


発芽

発芽して蔓が伸び始めた

蔓が伸びたらネットを張る

ネットの高さは2m位

風で倒れないようしっかり支柱を建てる

・蔓が1メートル位になったら白黒のマルチシートを敷く。
 太陽光を反射させて地温を下げるため、表面は白、裏は黒のマルチで、また雨水が必要以上入らないよう にして自然薯が水っぽくなるのを防ぐ。
 

夏に地温を下げるのと加湿を防ぐ

案内棒の周辺は蔓が出られるようにする

8月頃には蔓が盛んに伸びる



12月〜1月 収穫
 定植から8〜9ヶ月かかり、収穫は蝋梅の咲く頃の12月〜1月に行います。
 いよいよ収穫です、パイプを堀り出す順番は最後に埋めたパイプからです。  期待して掘り出してみると全体的に細い感じがします、しかし摺り下ろしてみると独特のすごい粘りと自然薯の 香りがします。
 初めてなので評価は難しいところです、今後は肥料の施し方、パイプにつめる土の密度や雫余子から種芋の育成  も検討します。






蝋梅の咲く頃に収穫

蔓は全部枯れている

案内棒の周りを注意深く掘る

うまくパイプに入っている

更にパイプの周りを掘る

パイプを掘り出す

パイプから取り出す

ちょっと細いけど....

135cmより長くはみ出すものもある

パイプより取り出す

これも細い

肥料が足りないのか?



平成21年、22年の出来栄え
 平成21年に植え付け収穫したものも太さあまり変わりませんでした。
 平成20年の収穫では、秋に雫余子を収穫しておいたので平成21年の春に種芋を作るべく雫余子を蒔いてみました。  雫余子から種芋になるには2年程かかるそうですので、平成22年の収穫が楽しみです。

雫余子から成長した2年目の種芋、12〜3本ある



平成22年12月中旬、2年目の種芋を1本収穫してみました。



雫余子を植えた場所

地面から30cm下に発芽点があった

地面から110cm下まで伸びていた

発芽点からの全長は約80cm

全体像、種芋としては細長すぎる

土を落としてみると

 パイプで栽培するときの植え付け間隔は30cm位なので、種芋としては50cm以下でないとやりにくい。
 この芋は”首”の部分がひょろ長すぎて種芋には向かない、しかたがないので食べてしまおう!
 下半分位は食べれそうです、この様子では他の芋も危なそうなので来年の種芋は発注しておいた方が
 よさそうです。
 思うような長さと太さの種芋を育てるには、何か工夫をしないとダメみたいです。
 近々他の芋も掘り出してみます。


翌日もう一本掘ってみました。

太い部分の直径は約4pありました。
全長は110p以上ありましたが途中で折れてしまいました。
これも種芋というより立派な自然薯になっていました。
 
 雫余子から種芋を育てるには1年でよさそうです。
 結局、種芋まで育てた13本は全て食用になりました、何の管理もしないで放置していたので自然薯特有のねばりは少なく
 普通の長芋に近いものでした。


平成23年1月中旬 昨年の春に定植した自然薯の収穫
 本当は1ヶ月前に収穫予定でしたが、諸々の事情で遅くなってしまいました。






1本目
うまくパイプに入っています。
ありゃりゃ!すごく太いけれど短い(約70センチ)
2本目、これもうまくパイプに入っています。
これは長い!(約140センチ)太さもあります。
3本目、これもうまくパイプに入っています。
ちょっと短い(約95センチ)が太さはそこそこあります。
4本目、これもうまくパイプに入っています。
長さは約115センチ少し細いようです。



5本目、これもうまくパイプに入っています。
長さは約95センチこれも少し細いようです。
6本目、これもうまくパイプに入っています。
長さは約87センチこれも少し細いようです。
7本目、なっ何んだこりゃ!!パイプから外れています。
初めての経験です。正常な発芽点以外から発芽したようです。


8本目、これはうまくパイプに入っています。
長さは約75センチ太さはまあまあです。
今回収穫した7本を並べてみました。
どうしてこんなにばらつくのでしょうか?



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