※「SOUND」をクリックすると、別タブが開いて、mp3の音源が聴けます。
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第1主題の主部(T1)と第2主題(T2)はほぼ同じですが、第1主題の副主題(第1稿T1"は導入部と見るべきかもしれません)と第3主題(T3)が全く別物です。第2主題も第1稿では2小節目が2+3のブルックナー・リズムではなく5連符になっています。このモチーフが後半には1小節を5分割する形に拡大されます。おかげで、1stVnは〔譜例4〕のように8ビートにのった5連符のパターンを14小節間ひたすら弾き続けるという過酷な試練に立ち向かわなければなりません。
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第1稿のエンディング〔譜例5〕は、弦の8ビートと管の5連符がトゥッティで競い合うという、すさまじい様相を呈しています。これは実際に聴いてみると、リズムのズレによるモアレ効果で、スティーブ・ライヒ顔負けの壮大なミニマル・ミュージック(?)の世界が体験できるはずです。前号で「リズム処理に問題が有る」とご紹介したCDでは、ここを律儀に2+3で合わせてしまったために、せっかくのポリリズムが台無しになっています。
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![]() (2小節前から入っています) |