やよいわ～るど：えみちゃんの思い出

13.えみちゃんの夢

最近えみちゃんがよく夢に出てくる。理由はよくわかっている。絵本を書こうとしてある程度進めていた矢先にＫさんが亡くなり、一時ストップ状態だからだ。というか、ストップというよりももう少し対象年齢層を上げてみようということになっていろいろ書き直していて手間取っているのだ。いつもいつもそれを気にしながらもうだめだ！！ってなるまで体を動かしていて眠るため、夢に出てくるのであろう。夢の中のえみちゃんはそんなことは気にもせずに笑って話しかけてくる。“最近どう？？”って言われたこともある。最近ねぇ、いろいろ忙しくて進んでなくって困ってるの、って答えたような気がする。

私は見かけによらず神経質で、小さいことも気になって仕方ない。なので、あれも書きたい、これも書きたい、これをどうまとめようか？？などとガタガタしていると、一向に進まないのである。一日か二日、休んで思いっきり書きたいと何度願ったことか。でも、えみちゃんは仕事を反故にしてやることを望まないと思う。“だめだよ～～～せんせ～～”という声が聞こえてきそうだ。思い出をまとめる、これは想像以上に大変である。特にえみちゃんに対しては思い入れが激しいため、簡単にはまとまらない。
えみちゃんの夢をよく見るなぁ、と思っているが、そうそう、えみちゃん“は”夢を持っていた明るい少女だったのだということも忘れてはいけない。夢や希望を語っているときに見せるあの笑顔、あれは何にも変えがたいものであった。どんなことを言ってたっけ？？と思い出してみると・・
“先生、私ね、将来音楽を仕事にしたいの。”
“先生、私ね、音大に行きたいの”
“先生、私ね、作曲したいの”
“先生、私ね、Ｆくんに（歌手）会いたいの！！”
“先生、私ね、音楽で幸せになりたいの”
“先生、私ね、先生の家の青い小鳥になりたいの”・・これは笑った
“先生、私ね、もっともっと元気でいたいの”
“先生、私ね、プールに行きたいの”
“先生、私ね、車の免許を取りたいの”
“先生、私ね、ウエディングドレス着てみたいの”
“先生、私ね、免許を取ったら車が欲しいの”
まだまだいろんなことを言ってたなぁ、と懐かしく思い出したりした。“先生、私ね、”といっていたあの声が私の頭の中にこだましている。えみちゃんの声が私の頭の中でぐるぐる回っている。えみちゃんの声は非常に心地良いトーンなのだ。今朝も朝5時近くまでいろいろやっていて仕事が立て込んでいるから6時30分には出かけよう、それまでに1時間だけ仮眠しよう、と思ったら夢を見て2時間仮眠してしまった！！小鳥の叫び声に叩き起こされた。“ママ！！おはよう！！”って。夢の中でえみちゃんは今日も笑っていた。寝過ごしたのは“先生、あんまり睡眠時間が少ないと体に悪いよ”ってえみちゃんが忠告したのかもしれない。えみちゃんに会いたいなって思っている私の心をよくわかっていて、えみちゃんは夢に出てくるのかもしれない。飛び起きて小鳥の世話もそこそこに仕事に出たが、トトロの“ママ、おはよう！！”がえみちゃんの声に聞こえて仕方なかった今朝であった。
えみちゃん、待っててね。もうちょっと時間かかるけど、でも良いものを完成させるからね。それまで待っててね。いつまでも待たせてごめんね。一生懸命やってるからね！！！！！

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