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<< これより昔の日記 | この後の日記>>

AセクシャルVS電波男

 以前、本編読まないでwikiだけ読んでぼんやり考えたことがあった。
 ちゃんと本編読んでみようとはずーっと思っていたのですが、遅くなっちゃいましたなあ。さすがにもう6年経ってると手触りが多少違いますね。

 ただ、やっぱり、本編読んでみても感触は変わらん。なんか、お砂場で5歳児がオモチャ取り合いしているのを見せられているような気分になります。たとえ二次元でも三次元でも、恋愛というもの自体を全面肯定出来るというだけで、asexual陣営とはステージが違い過ぎる。
 なんて純粋なんだろうなあ。恋愛至上主義者は。この場合の「恋愛至上主義者」はもちろん、二次元三次元は無関係だ。
 asexual陣営から見ると、人間の価値というものを恋愛なんて「狭っ苦しい」尺度でしか計ろうとしてるなあなんて、そんな風に見えるのですよね。
 だからお砂場でオモチャ取り合いしてる子供に見える。そのオモチャ、何がそんなに楽しいの? 世の中、そんなオモチャより楽しいもの、いっぱいあるのに、どうしてそこしか見えないのかなあ。
 あとがき見るまでは、ある種のジョーク込みの本なんじゃないかなあと何処かで思ってたので、本を閉じた後に、「ひょっとしてマジなのか」と解釈に悩む気持ちもちょっとあり。ご本人と話したことがないので、なんとも言えないですが。

 ただ、6年前ですからね。なんてったって。
 今はもう、そんなオモチャにしがみつく必要性もなくなっておられるような気がする。
 それに、多分世の中も、ここまでエキセントリックな「恋愛一元理論」からは離れた人たちも確実に増えているんじゃないかとも思えます。三次元を捨てて二次元に行くどころか、恋愛だの結婚だのという「めんどくさい」ものを(二次元にさえも)そもそも求めていない層。だからたぶん、そういう人たちから見ると、なんでたかが「恋愛」なんてちっぽけなもののためにそんなに頑張って力説してんだろうこの人、という方向で、不思議そうに見ちゃう人もいそうな気がする。少なくともasexual陣営はそんな感じです(笑)。

 誰もが愛し愛されたいなんて考えている、それこそが大きな幻想で。実際は「そんなめんどうなこと」自体が敬遠されつつあるのかも知れない、と。asexualという言葉で隔離されているように見えて、実はそれが「異質」なわけじゃなくなりつつあるような気が、今はしてます。

 人間関係って放射線ですよ。好かれるか嫌われるかの直線でしか人間関係を見ることが出来ない「人間関係一元理論」は誰も幸せにはしない気がする。もっとチャンネル増やせばいいのにね。「愛」という名の下に(恋愛だけじゃなくて、家族愛でも)語られるような人間関係だけが「他人との関係」だと誤解している人たちが、恋愛至上主義者には、多すぎる気がするよ。この場合の「恋愛至上主義者」も、もちろん、二次元三次元は無関係だ。

 asexualだけじゃなくてゲイもそうなんだけど、あらゆるセクシャル・マイノリティは、恋愛を始めとした「人間関係」が0か1かで割り切れず、細か過ぎるグレイな関係の連続体であることを身を持って知っているから、嫌われるとか、好かれるとか、それだけを基準に人間関係を構築なんて出来ない。自分のセクシャリティだって、男か女かの二者択一で割り切れない人たちがたくさんいる。さまざまに場面で自分のプロフィールを書かされる時、性別の選択肢に男と女しか存在しないことを「差別」と感じる層がいることを想像出来る? そもそも、自分が「何をしたいのか」すら明らかに出来ず悩んでいる人だっている。なぜセックスが出来ないのか。なぜ握手がつらいのか。それなのにどうして「パートナー」を求めるのか。
 それに比べたら、自分が男で相手が女で、しかも自分が何を求めているかも明確で、という部分がブレないでいられることだけでも、相当楽なんですけどねえ。asexual陣営から見れば、その相手が二次元か三次元かなんてメッチャささやかな問題としか思えんのよ。いいじゃないのしあわせならば。

 愛されないことや、セックスをしないことを、まるで、人間性の全否定みたいに語られるのはやっぱり違和感なのですよね。それがなければ自分のアイデンティティを維持出来ないという幻想に囚われているのかなと。asexual陣営としては、ヒトとしてのあなたを否定しているつもりなんかないのに。なんで「一部を」否定されたことが「すべての」否定みたいに大袈裟に捉えられてしまうのかしらと。
 あなたの本体は性器なのかと。あなたの人格を計る定規は恋愛にしかないのかと。違うだろーと。もっと自分の他のパーツも大切にしなよと。

 ぶっちゃけ、うーん、恋愛尺度以外の人間関係を、どうして築かせてもらえないのよ。という気持ちになった。そっちこそ、どうして恋愛とセックスだけでしかこっちを見てもらえないの、って思うのはきっとasexualの理論なのだろうなあ。ああ。どうして対等に付き合ってもらえないのかしら。恋愛抜きで。くすんくすん。

 ただ最近は、そんな幻想をちゃんと捨てられている人も多いのかなーとは思い始めています。この違和感は6年の時間なのかなと。出版当時だともう少しリアリティあったのかな。うーん。どうなのかな。今はもう、人間関係一元理論的な共同幻想は、「ちゃんと終わっている」んじゃないだろうか。どうかな。ただ、その共同幻想が終わったとしても、避難先として萌えだけに誘導する必要もない気がする。恋愛なんて、人生においては「小さな枠」の中の出来事に過ぎないと思うのですが。それ以外の出来事の方が、圧倒的に多いんじゃないかと思うのですが。それはasexual陣営の誤解なのでしょうかねえ。

 まあ、どっちにしても、ブラックジョークの一種として書いた本なのであればごめんなさい。こんな戯言の俎上に乗せるのも失礼ですよね。スミマセン。

 余談。電波男wikiの一部のページが荒らされたまま放置されてるし。wikiの悲哀だなあ…。管理者いなくなっちゃったのかな。

 余談2。「ものぐさ精神分析」超ナツカシス!! ひゃっはー!! 私、大学で心理学にイっちゃったのは、高校でこの本に出会っちゃったせいなんだぜッ!! 唯幻論きゅんきゅん(はぁと)。

固定リンク / 2011.2.19


曲識くんとあ〜やちゃん

 あ、タイトルの組み合わせは全く関係ないです。ごめんなさい。

●零崎曲識の人間人間 / 西尾維新

 「西尾維新のキャラは萌えられない」をちょっと撤回したくなった。あれー?

 人間シリーズは暇がある時にぽつんぽつん読んでます。正直人識くんはあまり。ええと。なので(何が?)、今出ている人識くんの関係シリーズは読むかどうか判らん。というか、今はちょっとこの余韻にもーちょっとぼーっとしていたい気分かも知れない。

 何がいいんだろう。自分でも謎なんだけど。シリーズ全体的にあまり「すっきり終わる」話がないから、ちゃんと主人公が最後に死んでるのがいいのかなあ(えー)。
 零崎一賊の中で唯一「生活感」があるせいなのかも。戯言シリーズ及び関係者は、全員が全員、ブッ飛び過ぎてるので、いやまあ、そういう話なんだって言えばそれまでなんだけど、キャラクターとしては際立っていても人間的な部分があんまりないのですよね。いやまあ、そういう話なんだって言えばそれまで(以下略)。でもほら、どーやって生計立ててんのよこいつらとか考えちゃうんだ。勤労読者としては。いやまあ、そういう話なんだって言(以下略)。
 曲識くんは妙に人間っぽい。人間っぽい厚みが、他の方々よりは、ちょっとあるような気がする。
 もしかして、ちゃんと「働いてる」せいかも(バーを経営している)。
 あと、ストイックだからですかね。基本的にストイックなキャラは、私は、萌えやすい方です。割と。
 あと音楽。うん。音楽凶器最高(うっとり)。これは個人的なアレですけど、中学生の時に声で人を殺すアイドル歌手の話を書いたことがあります。それ以降もちょくちょく、物書きとしての私は、音を凶器にしたがります。音凶器話は何でも弱いんだ。というか大好きなんだ。書くのも読むのも。それがどんな荒唐無稽な設定だとしてもね。精神感応系も衝撃波系も物理的打撲でも何でも好きよ。最後はスマートじゃないけど。うふふ。音凶器萌え。

 裏話とか外伝とかサブストーリィとか出ないといいなあ。この1冊でキレイに殺してあげて欲しいなあ。
 というわけで(私にとっては)、西尾維新唯一の萌えキャラになりそうです。いいね。悪くない。

非実在推理少女あ〜や / シオミヤイルカ(原作:錦メガネ)

 ものすごい偶然に辿り着いて、久々に一気にハマる。きゅう。このテイストは大好き。超好み。悶える。ええと、話が(なので、多分、主に錦メガネさんのセンスが気に入ったのだと思われる)。
 「うみがめのスープ」が間違った方向にハイパー化して、メタ推理ふりかけをまぶして、「うみねこ」の古戸ヱリカが降臨しちゃった感じ。
 どう語ってもネタバレになっちゃいそうなので(一応ミステリーなので)、ここではぎゃあぎゃあ喚くことしか出来ないのがもどかしいスけど。
 大好きやわー。
 設定が突飛過ぎて、どっからそんなことになってんねん、というのは突っ込みどころだけど、そこはきっと見なくていい。うん。気にしなくていい。うん。個人的には永遠に最終回が来なくてもいいくらい(笑)。ラスボス出て来んな、ずっと破壊してて、みたいな(えー)。
 あ、ちなみに、キャラクターはそうでもないです。純粋に、物語の構造が楽しい。絵については、物語の舞台設定がいろいろ変化するたびに、絵柄(特に人物の表情)がちょこちょこ変わるのがメチャいいです。劇画調とか、サイコ系とか、ホラーチックとか。零崎コミカライズしてる人なんですね。へー。機会があればそっちも見てみます。竹さんじゃない人が描く零崎、見てみたいかも。
 全何回の予定なんだろう。まだ2話目の途中という時期に出会えて幸運だったかも知れず。

 もうちょっとネタバレしてもいいからどんな話なのさ、と思う方は、同サイト内にあるこのレビューなんかどうでしょう。ただ、個人的には、ここまで書いちゃったらなんかもったいないと思う。事前知識なしに読んだ方が強烈に面白いような気がする。

固定リンク / 2011.2.12


au携帯電話でEvernote(SA002)

 googleさんに頼ると、「出来ないよ」「SJISだから無理だよ(サイトがUTF8)」「アラートは出るけど出来るよ」っていうブログばっかり引っかかるけど、やってみたら。

「Evernoteモバイル、そんな問題起きてないよ」@SA002

・PC(Web)から作ったのをSA002で見る
・SA002でクイックノート作ってPC(Web)で見る
・SA002で作ったクイックノートをPC(Web)で編集

 いずれも問題なし。アラートも出ず。
 googleは被リンク数とか独自のランキングだから仕方ないとはいえ、今の検索結果はちょっとEvernoteに不利過ぎて可哀想だ。
 携帯でも共有出来たらやりたいと思っている人が、「俺のケータイだとどうだろう」って検索して、簡単には行かなそうな結果ばっかり出て来てしまうと躊躇しちゃうんじゃなかろうか。

 ただし。「今の時点の」問題点。
・時刻表示が日本時間じゃない。グリニッジ(-9)でもないし、何処の時間だこれは?? アメリカかな…。
・auのキャッシュ機能が強力過ぎて、1つのノート見て「戻る」ボタン→別のノートクリックしても最初のノートが出てしまう。
 URLが同一っぽい感じだからしょーがないのかな。ノートID(的なもの)がサーバサイドでセッション管理オンリーだとしたらauはダメかもね。auはクッキーとキャッシュはどっちが強いのかな。まあ、いずれにせよauの宿命。ノートの内容画面で「新しいの」「古いの」でページ遷移するとだいじょぶ。

 私の場合は、PCで作ったのを携帯で引っ張りたいってのが主なので、これで充分だなあ。
 今までケータイのメモ帳機能とか、PCからケータイにメールして、メールからコピペしてケータイのメモ帳機能に貼るとか、PC←→ケータイ間の非定型テキストデータの共有がチョーめんどくさかったので、便利になりそうです。
 特に、ケータイのメモ帳機能使ってると、機種変更するたびにメモ帳の内容をメール経由とかでちまちま引っ越さないと移行出来なかったのが毎回げっそりだったのです(何故かいろんな非定型データをメモ帳に突っ込んでいるので)。Evernoteならそういう手間もないしね。
 いろいろ突っ込んで「持ち運べ」ます。ウレシス。
 とりあえず最初は、東芝レグザの接続確認済HDDの型番一覧をノートに起こして、店頭でケータイからそれを見ながら売り場をうろうろしました。てゆーか、東芝本体のモバイルサイトでそのくらい確認出来るようにしてくれてもいいのに。見つけられなかったですよ。不親切なのですよ。

 ファイル共有だったらそこら辺のオンラインストレージでいいので、Evernoteの真髄はテキスト管理だと勝手に思ってたりする。
 タグのつけ方をちゃんとすればアウトライン/アイデアプロセッサ的な使い方も出来ますね。タグは擬似的にですが階層化っぽいことも出来るので。一応は。
 ただ、タグを活用するほど増やす予定はないですが。今の私にとってはテンポラリオンラインエディタみたいな感じです。
 大昔、それを目的に日記サイトを探していたことがありますが、ようやく辿り着いたかな。Evernoteでオッケーかもです。

固定リンク / 2011.2.5


とうとうテレビも地デジになったよ

 まだアナログだったのかい。そうなんです。東芝19RE1(黒)です。外付HDDつければ録画も出来るってやつ。HDD内蔵のH1シリーズと迷ったんだけど、

 HDDは消耗品ですからッ

 というわけでREシリーズにしたのさ。HDD飛んだらすぐ交換出来た方がいいし。
 録画つき機種にしたのは、HDDレコが「アナログと地デジのW録」だから。つまり、地デジチューナーは1個しか積んでないので。
 本当にたまーにですが、録画しようと思っていた番組が重なると片方をアナログチューナーで録画せざるを得なくなっていたのでした。その対策ですね。
 録画のメインはまだHDDレコですが(既にいろいろ調教しちゃってるのと、やっぱりテレビ側は録画については最低限の機能しかないので)、保険として用意しておかないと7月以降、困りそうだったので。

 ちなみに、何故東芝なのかというと、長年お付き合いのある個人経営の「電気屋さん」が東芝ショップだからです。
 一足先に地デジ化していたHDDレコが東芝なのもそんな理由。
 ホントに長年のお付き合いなので、何を買うにしても電卓片手にお得意様価格にベンキョーしていただいて。ありがたいす。某ヨ○バシのネット価格や某ヤマ○の店頭価格より安かったし。まあ、あの店から地デジテレビ買うのこれで4台目(!)だし、RE1Sとの入替時期ってことで在庫処分だったのかも知れないし、現金一括即座に払ったってのもあるのかもですが。
 というか、悪しきイメージがこびりついてるだけなのかもね。この手のデジタル家電って、別に量販店だから特別安くなるってことないのかも知れない。少なくとも地方住まいの人間にとっては。都会の量販店は数の桁が違うから差が出るのかも知れないですが。

 それはそうと。
 LEDレグザ、絵はキレイっすねー。ただ、なんつーか……ケミカルな鮮やかさ。画像全体がきらんきらんしてる感じ。正直、デフォルトだと眩しいので、今は省エネモードでちょっと暗めに使ってます。
 ただ、音。
 今kizasi.jpでちらっと見てみたら同じことグチってる人がいて安心したんですけど、音、あんまり良くないかもレグザ。このケーハクな音。まあ、19V型ですからそこまで求めちゃいないすけどね。ええ。別に聞こえりゃいいんですけどね。悪いのはスピーカーだけかも知れないですけどね。でも、8年前の15型アナログテレビからの買い替えなのに、一気にこんな「浅い」音に感じるってちょっとショックだわー。
 ま、慣れですね。慣れです。というか、テレビなんだから気にすんな。ハイ。どうせ1日のうち長くて数時間しか使わないんだし。ハイ。

 4:3から16:9になったので、テレビ自体の高さはそんなに変わらないのですが、ものすごく画面がでっかくなった感じがします。上下の黒帯がなくなったので(笑)。
 しかし解像度高いってのはいいね。HDDレコを映してても、前のテレビだと番組表内の6と8の区別がつかないくらい文字が潰れちゃってたのに、ちゃんと区別がつくようになった。実は地味に不便だったので大変に嬉しいです。ちっちゃいことですが。

固定リンク / 2011.1.29


「アイドル」という投資

 KARAと少女時代が日本で「売れてる」と言われてはいるけど、実際のところ、日本国内での売上の「数字」を見るとやっぱりAKBや嵐の方が強いんだよな。
 それでも話題になるのは、今の日本で、彼女たちのようなダンスや曲で真っ向からメジャー勝負しようとする「アイドル」が絶滅しちゃってるからなのかも知れない、とふと思いました。
 今、日本で「アイドル」と言えばそれはアキバ系の「一部のオタク」のものであって、最初からメジャー方向を目指そうとしてない感じがする。恐ろしい閉塞感。開こうとせず、一部の人間が大量に金を落としさえすればグロスでは同額、という単純計算でしか採算が取れていない世界は、あまり健全ではない。それでしか生き残れないのだとは判っていますが。

 KARAの「ミスター」と少女時代の「GENIE」は割と狙い打たれました(笑)。この辺の音は微妙な郷愁感とともに、かなり好きな音。だけど揃いも揃って2曲目が一気に「歌謡」っぽくなっちゃうのは何なんだろう。うーん。まあ、いい言い方をするとK-POPらしくなったというか(個人的には好みの方向ではない)。美脚やヒップダンスで振り向いたわけではない私のようなリスナーはつなぎ止められませんでした、ごめんなさい。

 しかし。この音やダンスの雰囲気は、もろ安室奈美恵ですよね…日本的には。アムラーが流行語になった年に彼女はまだ19歳だったから、年代的にも似ている。翻っていま日本で「19歳」でアイドルやってる人で、なんかこう……自身のスタイルや立ち位置を確立しエンターティナーとして「立っている」感じの人(たち)がいない気がする。KARAも少女時代も、自分を「見せる」ことへの意識の高さを何となく感じます。それを作ってるのは本人たちじゃなくて周りの戦略かも知れないですが、だとしても、ものすごく「芸能人らしい」芸能人に感じる。

 何処でどう間違っちゃったんだろうな。難しいねえ。J-POPは、この手のシステマティックケミカルメジャーに対する市場は確かにもうあまりないとは思うのだけれど、でも、その「少ない」市場が、全部K-POPガールズグループに持ってかれてる、というのは……どーなんだろう。日本のゲーノー界の皆様、悔しくないのかな。安室奈美恵の国なのに。そこまでの「資源」がもうないんだろうか。人的にも、カネ的にも。うーん。あえて言うならPerfumeガンバレ、くらいか(とはいえ私自身はPerfumeが好きなんじゃなく、中田さんの音が直球ド真ん中大好物なだけなのですが)。

  ※

 とか書いてたらKARA、事務所とモメてますねえ。個人的には、K-POPガールズグループのアジア進出のやり方がどういうものだったのか、裏が見えた感じがして興味深くはありました。
 やっぱり事務所サイドにとってこれは一種の「投資事業」なのでしょうねえ。
 K-POP市場自体にそんなに詳しいわけではないので、東方神起の件は最近KARAの件をちらちら追いかけるようになって初めて知った。
 韓国芸能界はそういう「投資」が出来る資金があるってことが凄いような気がして来た今日この頃。日本であーいうシステマティックケミカルメジャーが出て来ないのは、単に投資する元手がないだけなのか。
 日本は多分、そういう「冒険」はもう出来ないのだろうね。新しい才能はニコニコ動画から発掘するのがせいぜいで。貧しくなったなあ。いろんな意味で。でも、韓国もこれからは少し厳しくなってしまうのかも知れないですね。「商品」に仕立てられることを望まない才能たちにはネットがあるのだし。韓国、電脳大国だしなあ。

固定リンク / 2011.1.22


さて、うみねこ散と翼

 あけましておめでとうございます。

 最初に動作環境について。EP7以前はWindows7や64bitだと一部エフェクトがおかしくなるなんて報告をネットで見たことありますが、EP8と翼については、Windows7 64bitで、問題は全くありませんでしたよー。ちなみに、デフォルトではなくてCドライブのルートに専用フォルダを切ってインストールしました。

●EP8

 そっか。だから散なんだねえ。
 でも個人的にはこういう方向に持ってっちゃったのはちょっと残念ではあるかも。まだ(ひぐらしだと「礼」にあたるような)EP9があるのか、「続きはPS3で!」みたいなアルケミスト契約があったりするのか(笑)、そういうのがあるんだとしたらここでああだこうだ言っちゃうのは失礼かも知れないけど。

 ただ、こういう「終わらせ方」をしてしまうと、それは、うーん、電車男やまおゆうや、ひぐらしがなくですのみたいな、「スレ文学」に近い作品になっちゃったなと。これはコミュニケイションの物語であって、作品として「独立して」成立してない感じ。竜騎士07さんはとてもファンを大事にしちゃう作家ですが、大事にし過ぎてしまうとそれは「作品」にはならない。ただの作家と読者のキャッチボールに過ぎないわけで。
 同人だから書きたいものを書けばいのですけれど、でも、もっと作家として「孤高」であっても良かったと思うよ。ゲームマスターは駒の言うことを聞く必要はない。と思うなあ。
 もちろん、数々の偽書作者の言葉も聞かなくていいと思うなあ。
 完璧な----読者から見て完璧ではなくても、作者から見て完璧な箱庭を生成して、読者に投げつけても良かったのだと思う。それが、読者の気に入るかどうか、そんなことは作者が知る必要はない。たとえどんな箱庭が目の前にあろうとも、偽書作家は好きなように書くし、読者は好きなように読むし、ゲームの駒は好きなように動くだけだ。

========== ネタバレ結界スタート ==========

 この終わらせ方をするなら、むしろEP7(の安田さん)はなくて良かったと思う。
 「爆発」に、それまで登場していなかった(正確には登場はしているけど、でも、駒としてはいなかった)誰かの意志を介在させるくらいなら、駒として最初から登場していた紗音が最初から最後まで「演じきった」方がフェアだったような気がしなくもないです。
 そうすれば、たくさんの偽書作家がきっと、猫箱の中で起きたことを構築しやすい環境を作れた、と思うので。

 ひぐらしの鷹野サイドがしっかり描写されちゃってたので、たぶん、猫箱の中身よりホワイダニットの方が気になっちゃう人が多いような気がする。絵羽のホワイダニットはそれまでのエピソード内で理解しやすいピースがあるし、次男一家を犯人にしてもホワイダニットは理解の範疇。それまでに出て来ない駒が「主役」にさせられるのは、…やっぱフェアじゃないねえ。ベアトリーチェのゲーム盤としてでもフェアじゃない感じ。ヱリカにはホワイダニットなんか要らないだろうけど、ベアトリーチェはちゃんとそれなりに気にして構築していた気がしますよ。

 個人的には次男一家説(というかEP7の裏お茶会)に一票です。それが多分、今回の裏お茶会に一番つながりやすいので。あそこで難を逃れるには知っていなきゃ無理でしょうし。両親の犯行を知りながら逃げ出したヘタレ戦人。グッドです。

 もちろん、どんな描き方をしたとしたって、一部の読者は縁寿と同じ反応をしただろう。こんなの認めない、と大騒ぎをするんだろう。でも「作者」絵羽はそれに対して反論も弁解もせず、ただ微笑むだけだ。それが作者の特権なのだから。それで良かったんじゃないかと思う。

 作者が作品以外のものに振り回されてないだろうか。
 というのが、作品から見えてしまうのはもったいないねえ。
 元々、うみねこはその作品を「モノ」として買うことに意味があるものではないとはいえ。それでも、それこそ、「ネットでのコミュニケーション」こそが「猫箱」になっちゃうし。それを知らない人が見ても、それなりに筋が通るようにしておいてこそ、パッケージとして、商品として流通する意味があるんであって、「ネットでのコミュニケーション」という猫箱が存在しない次元で大幅に価値を落としてしまうつくりはもったいない。ホントにもったいない。これは、スレ文学にだけ許されるやり方であって、パッケージ商品としては、必要な部品が欠けてしまっている状態にしかならない気がする。

 楽しめはしたけど。でも、楽しむために必要なピースを、集める手段が限定され過ぎてる。近頃Twitterで話題になったこれとかどう思うかな。彼女は、おそらく、ひぐらしを巡るネット上の議論に積極的に参加なんかしてなかったはずだけど、それでも「理解してくれた」。パッケージ商品は、パッケージで流通する限り、そのままでも楽しめて理解も出来る形にする方がベターだったんじゃないかなあと。

 普通の同人作品と違って、プレスした分が売り切れたら販売終了、にはならないでしょう? きっと。様々なメディアミックスが恐らくそれを許さない。一般的な同人作家さんのように、今年この時期に買わなければ永遠に手に入らない、というんであれば、この形でも悪くはなかったと思うのですが。

 あとこれはぶっちゃけ邪推ではありますが。
 ひょっとして、内心、そんなに読者が嫌いかい?(苦笑) 素直なのはいいけど、いくら嫌われてもへこたれないのが読者ってやつさ。ふひひ。

 最後に。
 絵羽すてきー。
 最初から最後までかっこええねー絵羽。つかむしろヒロイン。きゃーきゃー。

●翼

 イベントに参加出来ない地方者にとっては本当にありがたいディスクです。ありがとうございますー。
 特にバレンタインレターは、イベントに参加している人にだって全部集められるわけがないシロモノでしたし、こういう形で入手出来るのはかなり良かったんじゃないでしょうか。

 うみねこ世界のカケラはどれも面白いです。キャラ立ってるしねえみんな。
 煉獄山のさくたろうは初出いつだろう? 薄ぼんやりと2chのスレ追うくらいはしているんだけど、忙しいとロクに読んでないからなあ。全く覚えてないや…。

 個人的なお気に入りは、「ゲームマスター戦人」と「新人司祭コーネリア」でしょうか。両極端ですみません。GM戦人はいいねー。こういうバカらしいの楽しい。母が一時期ハマってたので、夏妃のリクエストに吹きました。何故知ってるんですかそんなシーン!!

固定リンク / 2011.1.03


たけさんきゃらが動いてるぅぅぅぅ

 というのが、実は刀語アニメ始まった時に一番のきゅんきゅんポイントでした。

 戯言シリーズの時から、竹さんの絵、というより「デザイン」と言うべき配列のカッコ良さは大好きだったのですが、実を言うと静止画向きの人だなあという感覚が大きかった。「動かしづらい」絵だなーと。
 とはいえ、もちろん、私は絵心がないしアニメーターでもないわけで、私の感性なんぞアテになりゃしないのですが、止まっているシーンとしての完成度の高さに惚れ込んでいた、とも言えるのかも知れない。
 ので。
 アニメ化が決まったと聞いた時、そのキャラデザインが竹さんのキャラデザインとは別物にされてしまうんじゃなかろうか、というのがちょっと心配というか。不安というか。勝手に残念がっていたというか。

 だから公式サイトが立ち上がって、キャラデザが「あのまんま」なのを見た時の歓喜たるや。うひょーい。
 でも、ホントにあのまま動かしてくれるんだろうかみたいな余計な心配をしながら待っていたのです。放送を。
 BSフジの月に1本。初回を見た時のヨロコビたるや。ひゃっほう。

 いやーもう。たまらんですね。うひひ。竹さんのキャラがあのまんまであそこまでぐいぐい動いてくれるアニメというのは他にはもう出て来ないだろうなあ。戯言シリーズは物語自体が動かしにくいだろうし。いや、刀語も動かしやすい話じゃないとは思いますけれども。

 原作は知っていたので、最後にとがめがあーなっちゃうことも、否定姫と七花がばきゅーん([注]銃声ではない。ネタバレ回避のつもりらしい)なことも知っていたのですが、知らないで見ていた人はびっくりしただろうなあ。したでしょうねえ。うふふふふ。なんか共犯者な気分だよなああのラスト。原作読んだ時は私も結構愕然としたのですが、でも、西尾維新さんの話の中では一番、あの終わり方が好きだったりするひねくれ者です。

 物語自体は進みが遅いというか。七花ととがめの会話をまったり眺めながらぼんやりするのが主眼になっちゃってる感じで、原作自体もテンポが悪い話ですが、アニメになってもやっぱりテンポ悪いすよねえ…(苦笑)。私は、以前も書いたけど、西尾維新キャラにはあまり萌えを見出せない方なので、水戸黄門の紋所のごとく、最後の一戦だけ集中してじーっと見ていた感じでした。原作読んでる時もそうだけど。
 田村さん(とがめ)、おつかれさまでした…ホント、マジでしんどかったんじゃなかろか、あのセリフの多さ。
 あと、原作ではほっとんど名前しか登場してねーじゃねーかみたいな錆白兵がすっごくマトモに登場してたのが何故笑えましたごめんなさい(笑)。
 十二話の、十二本の刀を順番に……なシーンはやっぱり圧巻。原作でも大好きだったが、アニメで動いてくれるとやっぱ気持ちいーす。大好きや。七花の目が座っちゃってるのも。

 はー。
 堪能しました。スタッフさんキャストの皆様、ホントおつかれさまです。あと、BSフジ、ありがとうです。ノイタミナ枠もですが、地方にいたらアニメ系のリアルタイムには着いて行けないというハンデがBSのお陰でものすごく縮まっていて助かってます。違法アップロードに頼らなくてもいいしね……。

固定リンク / 2010.12.26


モバゲーが圧力をかけていたのはSAPだけじゃないんじゃない?

 毎日の記事がリンク切れしたのでこちらの記事で紹介しておきましょう。
モバゲータウンのオープンゲームの囲い込みが始まった!(TechCrunch)
DeNAに公取委が立ち入り ソーシャルゲームメーカーに圧力かけた疑い(ITmedia)

 公取委、グッジョブです。あれはどうかしてる。てかありえん。プラットフォームが導線潰すのはSAPを殺すのと一緒だから。
 しかし、あの脅しに屈せずGREEに出て行って、実際に導線潰されたSAPいたんだね。すごい勇気。何処だか分からないけど、手が痛くなるくらい拍手。本当に本当にほんとぉにありがとう。あなたという人身御供がいなかったら、公取委も実際には動いてくれなかったかも知れないですものね。
 私のSNSアカウントはこのへんに全部書いてるので、メニューからの導線なくなっちゃったSAPさん、招待してくださいホント。お礼に遊ばせてもらいますです。

 で、本題。
 DeNAは、ソーシャルアプリ向けにクラウドを提供している会社にも同じ脅しをかけてると思うよ、公取委さん。

 何処とまでは書かないけど、私が開発にちょっと関わった某アプリは、アプリ自体には、DeNAから、GREEに出すなとは言われていませんでした。はっきり言って、大した売り上げのアプリではないからでしょう。でも、使っているクラウドの会社に、GREE進出の件でサーバ調達等の打診をしたら、そのクラウドを提供している会社が、理由をはっきり言わないまま、モバゲーに出しているから、GREEのための提供はダメだと言われたそうです。DeNAからではなく、クラウドの会社から。
 それも、上の記事にはないですが、別のニュースでは既に報道されている通り、すべて「口頭」。証拠として残るからでしょう、メールや紙での連絡は一切なしで、恐らくDeNAの方からも、そうするように(この件についてはあくまで口頭で)と言われていたのだと思います。何故なら、GREE進出の相談をした時、クラウド会社とのやり取りは普段全部メールなのに、てゆーか電話なんかしてくんな(意訳)と言ってたくせに、その件だけ、何を聞いても、後は電話で、って言われて、メールでは何も詳しいこと書かなかったそうですし。

 もちろん、DeNAに脅されてますなんてことは言ってはいなかったようです。言ってはいませんけど、この手の噂は業界の横ネットワークであっと言う間に広がるわけで。後に、そのせいか(そこのクラウドを使ってモバゲーに出しているソーシャルアプリに対して、一括ですべてGREE展開を邪魔しろと言われてるのか)ということを聞いてはみたけど、やっぱりYesともNoとも言わなかったようで。

 でも、そんな、DeNAが開発会社だけでなくサーバ会社にまで手を回しているなんて、そんなこと言われたからってホイホイそれに尻尾振って従ってまーすなんて、そんな不名誉なことを自分から宣伝するわけはない。
 でも、違ってたらきっぱり否定するでしょう。また、会社側の方針として、そのSAPにはサーバ貸したくない理由があるなら、ビジネスなんだから、ちゃんと説明して取引を断るのはアリでしょうに。弱小開発会社なんだから、断られたって何かするような力があるわけでもなし。
 DeNAに脅されてんですか、の質問に、Noと言わなかったってだけで、かなり黒だなぁと感じたわけでして。

 まあ、私は末端開発者なので、直接クラウド会社とやり取りをしたわけじゃないです。だから細部は間違ってるかもですが、聞こえてきた愚痴の断片から想像するとそんな感じ。もう。笑うしかないというか。DeNAはアホだし、それに尻尾振って従って、顧客を取り損ねたクラウドもバカだし。自分たちの利益よりDeNAの言い分の方が通ってるってことは、相当えげつない脅され方をしたのかなぁとか思っちゃうよね。そこのクラウド使ってるアプリの導線全部潰すぞコラ、とでも言われたんじゃないのー?(あくまで想像) もし転送量で料金設定してたら、導線潰されたらクラウドも収入源潰されるってことだし。
 オープンソーシャルにとって、低コストのクラウドもまた開発の生命線だから、クラウド脅すのはまさに兵糧攻めですな。
 と言いますか、「口頭」を強制している時点で、これは「証拠を残してはまずい」問題行為であることをDeNA自身が認めてるんだと思うんですけど。どうですかその辺。

 第一、DeNAはなんでそんなにGREEが怖いのさ?

 GREEは一ユーザーとしても使ってるし友だちもいますけれども、友だちから飛んでくるアプリ更新情報はほとんど内製(GREE本体が作った)ゲームばっかりで、オープンソーシャルのは飛んできたことがありません。GREEの内製ゲームの更新頻度やイベント頻度は異様だと思う。はっきり言って、どれか1つでも内製をちゃんとプレイしてたら、他のことやってる暇はないんじゃないかと思います。
 なんていうか、ユーザーとしての体感でも、GREEは今は内製が強過ぎてオープンソーシャルはちょっと霞んでる感じがします。
 私の仕事上で微妙にいろいろと数字を聞く機会がある某アプリなんかを見ていても、GREEのオープンソーシャルアプリは、出したはいいけど期待ほどには収益になってなくてジリ貧が続いてたりする模様。
 それにモバゲも、DeNA本体の利益としては内製の方が強いはずでしょ。オープンソーシャルのアプリがいくつかGREEと被ったからって、モバゲーの屋台骨が揺らぐとは到底思えないよ?

 なんでそんなにGREEの、しかもオープンソーシャルアプリに、怯えないとならないの?
 そんなに内製ゲームがボロボロなの?
 オープンソーシャルで稼げないと、潰れるの?

 派手CM打って露出しておいて、内実はオープンソーシャルの手数料収入がなければやってけないほどカツカツなの??

 どうしてわざわざ、こんなリスキーな脅しをかけて回るほどGREEを恐れるのか、なんで自分たちのプラットフォームにそんなに自信がないのか、内部の人間じゃないと分からない部分なのかも知れないですが、不思議で不思議で仕方ないというか……こういうことがあるからこそ逆に、モバゲープラットフォームは、そんなこともしなきゃならないほどヤバい状態なの? という変な不安が湧き上がります。

 開発者として接するDeNAの「末端の人たち」は、物凄く大変そうですが、それでもちゃんと誠意ある対応をして下さいます。少なくとも、DeNAの「末端の人たち」には悪い印象を持ったことは1度もない。DeNAのプラットフォーム開発者もがんばってる。いろいろ遅いし、デベロッパサイトに誤字脱字は多いし(今はさすがにだいぶ直って来た)、一時期開発者の私たち側は開発してんだかAPIのデバッグしてんだか分からんような状態だったこともあるけど(笑)、でも必要な対応はちゃんとやろうとはしている。サークルの違反通告とか、本来彼らの業務じゃないことまで、彼らに相談すると、普通のルート通すより早く対応してもらえたり、SAP側に対してとても協力的だと感じる。
 それだけに、「上の人」のやってることのバカさ加減ときたら。
 「末端の人たち」が可哀想過ぎる。

 IT系ニュースだけじゃなくて、一般紙でもがんがん報道されちゃったし。私が始めて記事見つけた時は日経Web版のトップニュースだったし、家帰ったら紙の地方新聞でも夕刊一面だしさ。
 この業界詳しくない人から見たら完全に悪徳企業にしか見えないですよ。業界のことをよく知らない周りの「大人すぎる年代」の皆様は、要するにライブドア(みたいなもの)だと思ってたりしますよ。ネットで何かやってる虚業企業が、法律潜り抜けて違法なことをしようとしているって、思われてますよ?
 株価も。DeNAだけじゃなくてモバゲーアプリに「囲い込まれた」SAPまで引きずられて下がっちゃったし。IT系は、目立つ一社がバカやるとまとめて嫌われるんだよな。そんなもんですよね…。

 あのさー。自分たちでオープンソーシャルバブルを弾けさせるつもりなの?
 何がしたいのホントに。

 で、開発側は。
 今週後半、すべての機能変更放り出してもGREE移植優先で、あらゆる開発が全部リスケ、なんてケースがちらほら。私もやる予定だったことがこの3日で全部チャラになっちゃって、すっかりGREE一色。モバゲー? 何それ。
 GREEの規約とにらめっこしてAPI移植したり、ゲームの各機能について移植仕様を書いてたりします。GREEのデベロッパサイトに張りつき中。サンドボックス、GREEのも使いやすいです。うふふ。
 さすがにSAPは敏感だし決断早い。もう恐れる必要はなくなったってわけですね。
 これで導線切られたら「証拠つきで」堂々と公取にチクれるわけだし。
 何より、ずーっとモヤモヤしていたことを、隠さずこうやって言えるようになったのがちょっと嬉しい。すっきり。

 蛇足にもう1つ。
 mixiが可哀想な件。
 GREE展開を止められちゃったそのアプリ、既にmixiでもがんがん展開してますけどー。GREEがダメでmixiはいいんだ…(苦笑)。
 でも、mixiは確かに、なんていうか、ここまで投資しておいて、なんでアプリで儲けようとしてないのかねえ。やる気なさ過ぎだよねー。ポイント決済上限が300→1,000に上がったりして、ちょっとずつ進化はしているのですけれど。あ、あと、mixiリクエストはグッド。いいことやってんのに、不遇だねえ。DeNAに敵視してもらうだけでGREEみたいに株価上がるんだとしたら、むしろ敵視してもらった方がいいかもよー。冗談ですけどね。もちろん。

2011.6.9追記
 公正取引委員会がDeNAに対し排除措置命令(ITmedia)です。それにしても、ソーシャルゲームの世界は早いから、半年もかかるっていろいろ遅過ぎるな公取委。まあ仕方ないですけど。措置出来ただけありがたいと思わねばな。

2011.12.25追記
 プロ野球参入のDeNA、本業揺さぶる「場外乱闘」 模倣・訴訟…問われるソーシャルゲーム業界の健全性(日経)でGREE社長曰く。

公取委は、DeNAが昨年夏から年末にかけて、GREEにゲームを提供する一部SAPのゲームをモバゲーから締め出すといった妨害行為を行ったと認定した。
(中略)グリーの田中良和社長は記者会見で、こう語気を強めた。
「認定されているのはゲーム会社さんだけですけども、我々の認識では、ゲーム会社のみならず、さまざまな関連する会社さん含めて、グリーと取引するとDeNAとは取引できないと思ってください、ということを言われていると認識しております」

 くひひひひひ。うはははは。1年経ないと公の場で言えるほど確信出来てなかったってかあはん? 遅いっつんだぜ何もかもがよォ。
 つか、開発側ももっと積極的にGREEにチクっちゃってた方が良かったのかもね。DeNAの戯言なんざ無視して。そうじゃないと、どう考えても不健全だし。

固定リンク / 2010.12.11


久し振りに「欲しい機種」を買った

 携帯電話は1〜2年で買い換える人。今がちょうど機種変更の時期であります。
 今回はSA002の黒にしました。久々に、発売当時から「欲しいー!」と思っていた機種に換えたので、ちょっとホッとしてます。
 というか、2010夏モデル唯一のオープンアプリがこれでマジ助かったというかなんというか。オープンアプリが使えない機種だけは絶対考えられないので、機種選択でそれが最優先になっちゃうので何も選べないというかなんというか。今のSH004は、それ「しか」選ぶ理由がなかったし、いろいろと不満も多かったので、やっと、それ以外にも選択理由がある機種に出会えて良かったのです。

 基本的に実は折りたたみが嫌いで。開かないと画面が見えないというのは実にうっとおしかったのです。でも、様々な理由で(最近は特にオープンアプリのせいで)実質折りたたみしか選びようがなかったのと、スライド式はあのブ厚さがちょっとネックだった。
 SA登場以前のスライド式はねえ。なんであんな野暮ったかったんだろうねえ。まあ、本音を言うと今でも密かにストレートラヴァー(INFOBARハァハァでした…)なのですが、もう今の機種にそれ求めるのは無理で、次点スライドでしたので。ようやく念願叶って初スライド。
 SA001出た時は買う気満々だったのに、発売前の公式サイトではオープンアプリ対応とあったのに発売したら対応していなかったというポカミスが発覚してマジ泣きそうになりました。大袈裟。っていうかひど過ぎる。公式サイトが対応オプション表記間違えるって何事ですか。
 なのでSA002が出て、またオープンアプリ対応という文字を見てもにわかには信じられず、auショップまで出かけて実機デモを触ってきたですよ。オープンアプリアイコンを見た時の安心感たるや。泣きそうでした。大袈裟。
 昔っから何故か、端末デザイン的にはSAが「ハマる」ことが多かったです。多色展開といい、何もかもがドンピシャ過ぎて、欲しい欲しいと思いながら半年ずーっ待っていました。
 分割買いしてないので別にすぐ変えても良かったんですが、なんとなくね。せめて1年は使おうと思って。
 唯一苦手なのはあのジョグキー。でもまあ、慣れですきっと。がんばって慣れます。BREWの方で、使っているアプリが非対応で蹴られっ放しですが、それはもう機種変更時の年間行事だし、時が解決する。SH004もそうだったし。それ以外はすべて理想的機種。待ち受け画面にカレンダー設定しても、コントラストはっきりしていて見やすいし!
 発売時期が半年しか違わないのにWeb動作が微妙に速いのは何だろう?? なんか内部的に違うのか、SH004がSH001の頃のままで特別にもっさりだったのか。
 BREWアプリの側の事情で、もうしばらくはICカード差し替えながらSH004も使う必要がありそうですが、ま、それはそれ。SA002、これからしばらくよろしくなのですよー。

固定リンク / 2010.12.4


尋ね人、名前・性別・年齢不詳

 職業、HMV仙台一番町店でテクノ・ハウス系のバイヤーをしていた人。

 11月でHMV仙台一番町店が閉店しました。以前ちらっと書いたことがありますが、あそこのお店のテクノ・ハウス系コーナーは行くと破産しそうでマジ怖かったです(笑)。本当になんつーか。もう。気が合い過ぎてました、バイヤーさん。脳の好きな音楽に関する部分が共振しちゃってるとしか思えなかった。

 この方(と言ってももちろん、具体的に誰なのかは知らない)は、多分、仙台のHMVが、まだただの「仙台店」だった頃から同じ人なんじゃないかと思う。その人が多分、一番町店が出来てそっちに異動したんじゃないかと思う。ただの仙台店だった頃も、行くと棚買いしそうになる恐ろしい場所だったことには変わりなかったです。ええ。
 割に時間的に余裕があった頃は、月3〜4枚ペースでCDを買う生活が当たり前で、Store 15NovとHMV仙台が恐らく半々でした。ふらふらと棚行って、ぼんやりVAをぱたぱためくって、ピンと来たやつをレジに持って行く、そういう生活。
 月に1、2度、買う気分の日、店に行くと、手ぶらで出て来た日はなかったと思う。必ず「お、これはー」と思うものがあった。いつ行ってもハズレがなくて。その頃は、世間でも割に「流行していた」分野だったから、そんなもんだという感覚しかなかったけど、でも、2010年の今でもHMV仙台一番町がそういう場所であり続けていたのはやっぱり希少なことだったんだ、と閉店してみて実感しています。

 悪いけど、今のHMV仙台LOFT店は、一番町店の代わりには全くなれません。
 ありえないですあんなの。同じ店だなんて思えない。
 このネット通販全盛時代に、ネット通販で当たり前に買える和製コンピレーションをずらずら並べることに意味があるって本気で思ってんのかな。
 「今」の時代に、実店舗を持つことの強みは何?
 レジ横にさり気なくガムが置いてあるのと同じこと。ネット通販は「目的のものを探して」買うけど、実店舗って、目的がなくて思いもかけずに出会って買う、というのが最高の強みだったのに。
 というより、それは、実店舗「でしか」出来ないことなのに!
 ただ、店舗面積の問題もあると思うのですが、でも、どっちにしても、私にとってHMVに行く価値はなくなりました。キレイさっぱり。

 (以前の)仙台店がまだなかった頃の私は、新幹線代かけて渋谷に買いに行ってたりしました。ネット通販がある今ならそんなことはしませんけれどもね。でも。(以前の)仙台店と、そしてStore 15Novが出来てからは、少なくとも、CDを買うためだけにトーキョーくんだりまで出かける必要はなくなりました。ありがとうございます。でも、それもやっぱり、HMVのそのバイヤーさんがいてくれたおかげなのですよ。あの人(とStore 15Novの青山さん)がいてくれたから私は、東北の片田舎にいても、音楽に飢えずに済んでいたのに。

 HMVがこっちに出来るまでは実はタワーレコード派だったりしたのですけれど(笑)、HMVのその謎のバイヤーさんのせいで、タワーレコードは20年以上足を踏み入れてない場所でした。
 でも、HMV仙台LOFT店の「惨状」にがっかりして超久し振りにタワレコ行って来ました。
 ……えーと。
 わーんやっぱり合わねー(笑)。いっぱいPOP書いてあって見てると楽しくはあるけど、逆に、ああこの辺がレコメンドなんだなァこっちの人は……ってことが見え過ぎちゃったりもするわけで。

 あふ。あの棚ごと衝動買いしたくなるヤバさはもこの片田舎では体験出来ないのか。
 具体的なアーティスト名や曲名が分かってりゃ検索しますけどね。私は特にあの辺の(どの辺だよ)音楽については、アーティスト買いはあんまりしないです。時々レーベル買いはしますけれども。というか、そういう世界だ、と思うんですよ。あの世界は。だから、具体的なキーワードが分かっていないと辿り着けないネット通販にはそもそも向いちゃいないんです。
 今でも私は、音が気に入れば、たとえ全く聞いたことのないアーティストだろうと、躊躇せずに買う。でも、名前をよく知っていて、前作が好きだからと言って、同じアーティストの次の作品が気に入るとは思わない。名前は信じない。あるのは音だけだ。
 だから。「買いたいもの」は必ずネットで見つかるとは限らない。というか、今でもヘビィローテーションなCDのほとんどは、ネットで見つけたものじゃない。実店舗で発掘してきたものだ。
 私にとって、音楽とはそういうものだから。

 尋ね人、名前・性別・年齢不詳。元バイヤーさん、あなたは今何処で何をしているのかな。何処かに転勤になったのでしたら、あなたがいる店に、私は買いに行っちゃうかもです。本気で。

 てゆーか、HMVは…渋谷店もそうだけど、この通販時代に実店舗でしか出来ないことをやっていたような、とんがってるトコから潰すのね。そういう時代だとはいえ、どーも納得は出来ないすなあ。なんで実店舗とネット通販が喧嘩するんだ。それぞれ、そこでしか出来ないことがあるのに。

固定リンク / 2010.11.20


「ミディコミ」化するコミュニティ

 マスコミ、と言うほど影響力はない。でもやっぱりコミュニティサービスがどんどん「数の論理」に埋まって行く。この感じは微妙に気持ち悪い。「ニッチの寄せ集め」こそがインターネットってメディアの良さだと思っていたのに。

 てなことを「もごもご」終了に思った昨今。

 最初の違和感はtwitterがマスコミに取り上げられる時の取り上げ方なのですよね。
 昔ちらっと書いたことあるけど、twitterみたいな「つぶやき」サイトって、SNSみたいなディープなつながりがウザい人たちにとって、かなり適度な距離感とか、つながりを切るのも作るのもSNSより気軽とか、そういう利点があるメディアのはずだったのにさ。
 いつの間にか、フォロー数気にして落ちんだり、レスがないとかヤキモキしたり、そーいう「SNSのウザさ」が持ち込まれちゃってるんですか?
 そーいうのヤだから逃げてきたんじゃなかったのか?
 なんでそういう、中坊女子がクラスでグループに分けてつるんで一部仲間外れみたいな、うっとおしい人間関係持ち込むのよ。
 面倒だなあもう。

 で、恐らく一番最悪(なのか最善なのかは人によるけど)なのは、twitterが「発信メディア」として注目されちゃったことなんですよね。主に企業に。
 これが入り込むと、それこそ数の論理が強くなっちゃって、twitterほどに会員数がいるサイトでなければ企業側がやる意味がなくなっちゃって、それ以外のつぶやきサイトは到底太刀打ちなんか出来るはずもないわけで。
 でも、本来の「つぶやきサイト」の意義(?)としての「ゆるーいコミュニケーション」が目当てでまったり楽しめればまあいいんでしょうけど、twitterがマスコミでこういう扱われ方をしてしまうと、新参の方は当然、情報発信だったり、有名人とのコミュニケーションだったり、あるいは企業や有名人の最新情報を気軽に受信するためのツールだ、って思ってスタートしちゃうわけで。
 twitterなら今はどのニーズでも満たせるけど、「純つぶやきサイト」としてやっている他国内つぶやきブログ系は、使われ方が違うのに「twitterみたいな」役割を期待されちゃうんだろうなと。

 もごもごだけじゃなく、他サイトの運営の方も違和感があるんじゃないかなあと。

 アメーバはその点、最初から、芸能人のなうばっかりに誘導しやがっちゃって、一般人の人のふつーのタイムラインへの導線が全く用意されていない辺り、個人としてはげっそりうんざりなんですけど、企業戦略としてはすっごい「正しさ」を感じます。まあ、こういうの見ていると、それと引き換えに手に入れた「会員」たちのリテラリシィの低さはすげーなと思いますけれどもね。テレビと同じ感覚で使わせようとしたら、テレビの「視聴者」レベルの意識しか持たないんだよな…その程度だよね…。サービス提供側の気持ちを考えると痛々しくてたまんないですけど。ご愁傷様です。「そのあたり」を引き入れたりは自分たちなわけですので、「そのあたり」を対象に作戦練り直してくださいですよ。

 そのうち、いろいろと住み分けがされて行くのでしょうねー。個人的に見ていてserendは大手にはならないけど「純つぶやき系」としてがんばってる気がする。女子女子し過ぎてるのがアレだけど、女子は一度コミュニティ作っちゃうと強いからねえ(苦笑)。あとつぶろぐも一般人向けはてブみたいな使われ方は独特で面白い気がしてます。重いけど。
 どういう風に差別化して行くか、というのがこれからの課題なんでしょうねえ。

 …それにしても、マスコミ側で「つぶやきサイト」と言えば無条件でtwitterなのが歯がゆいねえ。大手なんだから仕方ないとはいえ、使われ方の基準もtwitter(のような数の論理が効く場所)が決めてしまっているような感覚がもどかしい。
 たとえば、某新聞で見かけた記事ですが、災害時の情報交換につぶやきサイトを使おうとして、職員全員がアカ取って、独自のハッシュタグをつけてつぶやいたりする実験をやったそうで。でもハッシュタグで検索すると反映が遅くて緊急時には難しいかも、という判断をしたとか。
 はぁ!? なわけですよ。
 そういうリアルタイム性が大切なんだったら、なんでtwitterなのっさー。twitterの検索機能がアホなのはユーザーならみんな知ってるのっさー。
 そういう使い方を想定してんだったら、そして、どうせ職員全員に一からアカ取らせるんだったら、他の国内つぶやきサイトで、サークル的なものを提供してるトコっていっぱいあるっしょ。twitterのハッシュタグよりそっちの方が「使える」んでないのかね。Haruの部活とか、ワッサーのチャンネルとか。別に、世界中のユーザーを相手にする必要はないんじゃないのかね、そーいうのは。
 あと、つぶやきサイト側もさ。そういうトコに目をつけたりは出来ないかね。SNSというメディアが地域SNSを産んだように、サービスとして、全部が全部twitterになる必然性なんざないわけで、日本でサービスしているサイトには、日本の国内独自でやれることって割にあるような気がするんですけどねえ。ガラパゴス上等でさー。

2010.11.20追記
 Blog Petもオワタ。もう淘汰の時代なんですかね。この手のサービスは。

2011.9.24追記
 まさかserendが終わるとは。ちょっとびっくり。結構独自路線で頑張ってたと思うんだけどな。AKBとコラボったりもしていたし。

固定リンク / 2010.10.30


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