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<< これより昔の日記 | この後の日記>>

非CGI・非DBで何処までやれるか(改)

 まずはトップページの右側のカテゴリリストだけ改装してみたり。

 他のブログ・Web日記システムってどうなのかはあまり詳しくないですが、とりあえずカテゴリの階層化はいくらでも出来るようにしてみました。とはいえ、ここでは3階層しか作ってませんけど(本の所)、コード的には何階層でも行けます。メモリが許す限り。

 あと年月リンクまで階層化されてたりします。ブログから移転した時に改めて整理したら、そう言えばもう10年分溜まってるわけで。さすがに10年×12ケ月(よりはちょっと少ない)がダラダラ並ぶのはちょっと、と思って。こんなニーズは自分だけのような気がしつつ。
 …あ、しょこたんなら月-日で階層化されたら便利と思ってくれる可能性はあるかもね(ヤプログの頃しか知らないけど、彼女のブログは月別アーカイブより上に日別アーカイブがあったのだ…)。

 とりあえず非JS環境は置いてけぼりです、スミマセン。携帯で全部見ようなんて酔狂な人はいないと信じたいな(苦笑)。特定の何かを携帯から探したいなら、googleボックスか「携帯用(by 通勤ブラウザ)」で。fileseekのプロキシは色んなことが出来過ぎるので止めました。
 (追記 : 通勤ブラウザサービス終了によりリンク削除)

 手元で確認取れているのは、WindowsXP上のIE6、火狐2、Opera9、Safari(Win版Beta)のみです。他ブラウザで何となくここに辿り着いてしまった方は、ちらっと動作確認して貰えると嬉しかったりします。<ul>の階層化で書いているのですが、margin値をスタイルシートでマイナスに設定してたりとか、怪しいことをやっています。それで自分の環境だとちょうど良く見えるのだけれど、果たして環境依存だったらどうしよう。ちょっと心配。

 (2008.2.20)記事起こすほどではないので追記で。
 コメント表示システムをトップページに実装してみました。あくまで表示だけですが。
 いかにも承認制のブログコメントシステムみたいに書いてますが、なんのこたーない、ただのメールフォームだったりします。
 これでとりあえずコードは完成、のつもり。あとは時間を見ながらあちこちに実装します。
 第二段階は、過去の旧otd、livedoorしたらば、ウェブリログ時代のブログコメントを全て移植予定。ひたすらデータ作成。裏でちまちまと進行中。ただ今、旧otd時代のBBSログを半分くらい拾った所です。
 そうそう、会社で休憩時間にRedHat Linuxをいじらせてもらえたので表示してみたのですが、火狐1.5 on RedHatは問題なかったですね。Linux系のディストリの火狐はあんまり心配することはないのかしらん? 楽観過ぎ? 一番心配なのはMacだなあ…。

固定リンク / 2008.2.20


<小声>うええ。大丈夫なんですかね、それ。</小声>

 デトロイト・メタル・シティ、実写化するんだ…。

 てゆーかどんどん怪演俳優になって行く松山ケンイチさん。ものすげー幅が広いなこの人、と言うべきなのか、チャレンジャーと言うべきなのか、仕事選んでる? と心配するべきなのか。
 本気デスカ。
 いやフレンチポップモード(笑)の方は笑えるくらい似合い過ぎるとは思うのですが。
 彼に東京タワーfxxkとかさせるんだ(何故か真っ先にそれを思い出してしまった私もアレだが)。
 いいのかなあ?

 アニメ化はいいと思うんですけどね。ある意味スラップスティックだし。声優さん、ぶつっと弾けられる方だといいなあ。

固定リンク / 2008.2.12


CGI不可サーバでエセblogを実現する試み

 今の自分のニーズだと、少なくともブログサービスはどれもこれも微妙だ、というのは間違いないのです。
 だからStaticに来たはいいけど、やっぱり色々とああしたい、こうしたいという欲望はある。けど、CGI不可故の限界があるわけで。
 今、JavaScriptでエセブログチックなインターフェイスを研究中。Ajax万歳。
 軽さ重視でJSONで構築してます。

 しかしナビゲーション部分が携帯電話非対応になってしまうのはどうしたものか。
 まあ、もともと長文が多いサイトなので、無理に携帯でのナビゲートにこだわる必然性はないとは思うのですがね。静的html部分はプロキシサービスに頼れるのだし。

 しかし。うーん。WindowsにSafariがなかった頃、Safariの表示結果のスクリーンショットを画像で見せてくれるサービス、というのがありましたけれども、あれと似たような発想(?)で、JavaScriptにより出力されたテキスト部分(document.writeとか、innerHTMLによる書き換え結果とか)をのみを前処理したその結果を渡す、という、そういう携帯プロキシがあったらすぐ飛びつくのに。表示した後の動的コードは無視でもいいんだけどな。

固定リンク / 2008.1.25


うみねこep2

 とりあえずこれはお約束かな?

     ようじょ! ようじょ! つるぺたようじょ!
     ようじょ! ようじょ! つるぺたようじょ!

 そう来たか…みたいな。ニコ動に縁がない読者というものを想定していない辺りが。いいのかなと思うと同時に、いやーいつまでも同人でいて下さっていいです。と溜息が。悪い意味ではないです。

 ストーリーのネタバレに掠らない辺りの感想を先に。
・…まさか嘉音がお嬢様に転ぶとは最後まで思ってなかったですよ。
・楼座がムダに熱い。
・ヘタレ戦人…。これはキャラ的に人気があり過ぎて落としに来たのだろうかと邪推。
・前回のワインボトル同様、残された「これ」が真実を描写しているとは考えない方がいいのかなあと。
・惨劇描写はちょっと力入れ過ぎてますねえ。今回はベアトのターンだから仕方ないにしても。「赤」は怖いけど、それよりも、アレの点々と入る「白」が怖い。
・つかいい加減、誰か碑文を解こうとするヤツはいないのか。おい。
・というか、「開幕宣言」が成されませんでしたね。今回。フェアじゃない気はします。元々ep1でも、開幕から最初の事件まで数時間しか余裕がないのはフェアじゃないですけど。
・キャラ紹介までが遠足です! みたいな! 家具という言葉の定義が微妙に変わりますねこれ。

 初っ端からネタバレなしには語れない展開ですねこれは。

========== ネタばれ結界 ==========

 ep2で実体化しやがりますかベアト様。

 とはいえ、ep2で既に出て来たということは、ベアトリーチェの存在自体は実はどうでもいいということのような気がする。

 密室についてはー、5つのマスターキーが楼座の手元に集まった時点で、その全てを鍵穴に挿して真偽を確かめきゃダメっしょ。その時点で負け。というか、うーん、楼座は戦人以上に思考が真っ直ぐ過ぎて、彼女が残された時点で崩壊するしかなかったのかも。

 ……確かに今回、ベアトのターンとはいえ遊び過ぎてますね、ベアト様。
 個人的には、別次元会話(ベアトvs戦人の)は本編の中でやって欲しくはなかったかも知れませんです。今回のお茶会にはあまり意味を感じられなかったので、本編の別次元会話をまんまお茶会に持って来ても良かったような……と思ってたら、戦人が本編のなかで「リザインだ」って言い切っちゃって、おや? て感じ。
 別次元じゃないのかひょっとして。

 ループさんは金蔵・源次・戦人でしょうか? とりあえずは。
 うみねこ舞台はループというよりはゲーム盤な感じですけれども。繰り返すというよりは、常に「最初から」を選んでいる感じですね。

 「唯一の男孫」は誤植であって欲しいなあ……(苦笑)。まあ、6年離れてた時点でこの戦人が本物かどうか判らないというのは確かにそうだけど。

 ラムダデルタ卿……相変わらずタチの悪い方ですねえ……。まあ、彼女らしくていいですけどね。

 今回は「謎」という意味ではあまりにノーカウント過ぎて微妙だなあ。枝葉から真実が覗いているのかも知れないけど……くらいですね。
 後に関わって来そうなのは、嘉音・紗音の「正体」と、例の鏡と祠でしょうかね。前回は「嘉音の口を割らせないとならないのかな」と書きましたけど、次の目標は「鏡を割らせない」ことかしら。ちょっと難しそうな気がしますけど。

固定リンク / 2008.1.1


2年縛りっすか……

 機種変更するだけなのに。携帯屋の店員さんはすごい大変なお仕事になってるなあ。ホント大変。よくあんな複雑なシステム頭に入れてますね。ポッと出のそこらの派遣さんとかに勤まる仕事じゃなくなってるんじゃなかろうか。

 auの買い方セレクトの話です。

 電卓片手に私の使用実績からポイント算出して、1年経ったら結局どっちが得になるかを数字を並べられて説明されたのにゃ目が点。いや、それが必要なのは最終的には理解したんだけどさ。いきなり数字の嵐の中に放り込まれるとは思わなかったのですよ。機種変更とは言ってもICカード持ちだから実質買増だったし。機種指定して手続きして終わりかなと思ってたのですが。

 しかし2年縛りです。
 フルサポートコースを選択すると、同じ端末を2年以上使い続けてくれという縛りが入る。途中で変えると解除料が来ます。1年で替えたら12,600円、1年半で替えたら6,300円。どっちにしても自分の使用頻度だとポイントで吸収出来てしまう程度なので気になりませんでしたが(フルサポートコースにするとポイントが従来の2倍になるので)。
 ただまあ、今までは貯めたポイントをまんま端末代に充てられたのに、これからは解除料に充てなければならない分だけ、端末代が実質値上げなのですけれども。

 私が2年縛りにちょっとイヤそーな顔をして「1年程度で端末を次々変えているのは、電池が保たなくなるせいなんですけどねー」と申しましたら、店員さんは「安心ケータイサポート」(サービスの1つに「同じ端末を1年使ったら電池パックをタダであげちゃうよ」がある。月額315円)をすかさず勧めて来た。プロだ(笑)。うっかり契約してしまった(笑)。ポイント増分を考えたら1年後に普通に電池パック買っちゃって(そしてポイントで支払って)も同じじゃん……とか思ってもあとの祭。数字使いのおねーさんに騙されたのですよ(笑)。
 しかしホント大変だな店員さんは。携帯の店員があんなに電卓を酷使する姿を見たのは初めてだ。ま、おねーさんの電卓に免じて1年くらいは契約してあげますよ。3ケ月無料と言われたし。

 しかし、買い方セレクト始まってから初のボーナス/クリスマスだからってのもあるでしょうけど、何処のショップも窓口激込み。こんな田舎なのに(こんな田舎だからか?)30分待ちは当たり前の世界。

 さて。

 去年機種変更はW41SHでしたが、1年経って現在、フル充電しても1時間で空になります。
 朝、通勤中にぽつぽつと色々やってて会社に辿り着くと既に電池が空。PCのUSB給電で午前中にフル充電まで持って行きますが、昼休みぼーといじっていたら、3本の電池メーターが残り1本になります。きっちり20分に1本消費してくれやがります。午後に再びPCのUSB給電、フル充電になるまでにはさほど時間がかからないのですが、そのまま放置していると、帰り際には電池メーターが1本減っていやがるので、隙を見て給電ケーブルを差し直して何度も何度も充電を繰り返すようになりました。
 そして帰り道、ぽつぽつと色々やってると家に着くまでにやっぱり空になる。
 何度も充電を繰り返すのは電池に良くないと知っていても、そうしないと通勤の道すがらですら保たない。1日3回充電させられるってどういうことよ。

 で、休日。お買い物などで出かけている時は、実は携帯の電源はほとんど切っていました。仕事の日は会社で充電出来るけど、休日は充電出来る場所がないので。自分が使う必要のある時だけ電源入れます。携帯電話の意味ありません。
 時々時間が少し長く空いた時にはネットカフェにお邪魔します。目当てはコミックでもネットでもなくPCのUSB給電です(笑)。
 (ちょっと前は、携帯ショップとかで、充電ケーブルを置いて自由に充電させてくれる場所がちらほらありましたが、最近ここらでは絶滅しました。これも経費節減なのでしょうね。)
 ネットカフェで小一時間くらいぼーっとWindowsVista(今いる会社はシステム関係の整備が終わってようやく導入解禁になったばかり)の操作を勉強したりしつつ充電すると、帰り道に携帯の電池を入れて持ち歩けるのですよ。家に着く頃には切れてますけど。

 ……電源入れて持ち歩けない携帯って何なんですかね。
 先代(W31T)よりひどいっす。先代の1年目は、少なくとも、会社で充電なんかしなくったって1日くらいは頑張ってくれたのですが。
 うーん。
 元々USB充電ケーブル自体が本来は緊急用で、常用しちゃいけないものなのかも知れないですけれども。
 私(の電池パック)がたまたま「当たり」を引いちゃったんですかね……。

 今度の端末はW53S(K)です。StyleUpPanelでデザインがいじれるやつ。2年使い続けられるかどうかは判らないけど、今の所は、おまけでついて来た(?)透明パネルとなんかきらきらしたホログラムシートみたいなの(?)を入れてます。これをいろいろ入れ替えて遊んでたら飽きが来なくて良いかも知れませんです。

 文字は見易い。
 W41SHのフォントは、すごくキレイなんだけど、精緻過ぎてケータイには向かなかったです。特に屋外だと潰れちゃって読めない。かと言って文字を大きくするのは情報量が減るからイヤだったので。
 W53Sのフォントは、小さめの文字にしても大雑把で太くて、W41SHに比べると全てが常にボールドかかってる感じで、見た目かなり野暮ったいんだけど、屋外でも潰れない。文字色のコントラストも、繊細さには程遠くてどぎつい感じ。いつも見ているサイトのピンクや水色の文字が、こんな色だったか!? ってびっくりするくらいキツくなった。私の利用シーンはほぼ屋外なのでこれらはむしろ歓迎。

 あと、最初に買った携帯がC305Sでしたので、ええ、初代以来のジョグ復活、みたいな。個人的にはサイドジョグが好きだったのですけれど。まあセンタージョグもこれはこれで。くるくるころころしまくってます。時々決定するつもりでころんと動いちゃうことがありますけど、これは慣れです。そのうち慣れるでしょう(初代もそうだったし)。

 文字入力、英数字やカタカナを常に半角/全角に固定出来る機能は……うーん。今は英数字半角、カタカナ全角にしてます(OFFという選択肢がない)。便利は便利だけど、時々ふと全角英数字を入れなきゃならなくなる時が恐ろしい(たまにいるじゃないですか、Ez公式でも、ニックネームとかを全角でしか受け付けてくれないサイトが)。いちいち変換して候補から探すのか? うーん。

 コピー貼り付けが、ただの貼り付けと履歴からの貼り付けに分かれているのが衝撃。しかも、ただの貼り付けの方は直前のものをポンと貼ってくれるのかと思ったら「***を貼っていい?」ってわざわざ聞きやがんの。ええー(笑)。ただの貼り付けも2クッション使うなら、履歴からの貼り付け1本でいいじゃんー。手間一緒だしー。

 あと、絵文字を入力しようとすると出て来るリスト、普通に絵文字が並んでいる上に、最近使った絵文字が別にリストアップされるのですが、あれも、「履歴」と「使用頻度が高いもの」と2列、別々にリストされてるんですけど……これも無駄ー。絵文字自体あまり使わないせいもあるけど、同じリストが、ちょっと順番変わって2列並んでいるだけ。ただでさえ画面の狭い携帯電話なのに。履歴だけで事足りるなあ、私は。

 データフォルダに最初から400個以上データが入っている。めまいがした。デコメのメールテンプレートとかチャット機能のアイコンとか、おいおいおいおい。うぜぇなこれ。誰だこんなこと考えついたやつは。
 ……というか、デコメって利用されてるのか、それなりに……携帯も色々進化して来てるけど、正直、デコメだけはその良さがさっぱり判らないッス。ま、私、PCのHTMLメールすら拒否反応示す人間ですから。
 でもそれにしても……サンプルとして10種類くらい入れておいて、欲しい人は後からダウンロード追加でも良かったのでは。最初っからこんなにデータフォルダ占有されてるのって嫌な感じ。

 バックライトが明る過ぎる。暗い夜道で画面を見る時は眩し過ぎます。W41SHは、昼の屋外で見ると全く何も映ってないように見えるくらいにバックライトを暗くすることが出来たのですが、その暗さが夜道ではベストでした。W41SHは15段階で変えられたのがすごく良かったなあ(W53Sは3段階。いくら何でも少な過ぎますよう)。
 ここまで来ると年寄りの愚痴ですね。すみません。

 さて、これからしばらく遊ばせてもらいますですヨ。
 主な機種変更の目的はOAP(JAVA VM)でもあることですし。楽しめるといいなあ。まずは「アプリ☆ゲット」辺りが入門編かな?

固定リンク / 2007.12.24


アニメ化記念とか言っておこう

●図書館戦争 / 有川浩

 うおお。月9だ月9!! いや、別に月9じゃなくてもいいけど! ええと、フジテレビさんあたり、ドラマ化予算確保出来ませんかっ!? 演出は武内英樹さんでひとつっ!!

 とか叫んでしまいたくなりました。ええと、とにかく動かしたいなあ。電車とかバスで移動中とかにぼんやり読んでると、うっかり脚本が頭に浮かんでしまうくらい。動かしたい。最初、郁が「王子様」と出会うシーンなんてどう演出すればいいだろうとか妄想スイッチが。ああああ。

 なんてキャッチーな物語なのでしょう。いいなあ。ウケてるの納得。いわゆるベストセラー系は「だから?」ってなることがあるけど、これはウケないワケがないと思った。
 ああもう。誰か映像化して下さい今すぐ早く早くー、みたいな気分。

 物語のメインストリームは郁視点だから変にラブコメくさいけど、背景に横たわる設定の程好い重さ加減が絶妙。メディア良化、すなわち検閲というテーマでここまで「軽さ」を以って語れる物語って前代未聞ですね。いいなあ。すごく現代的だと思う。映像化すればしたでメディアのあり方みたいなものにある程度の一石(軽石だけど)投入出来るだろうしなあ。マスに出て欲しい物語。

●図書館内乱 / 有川浩

 ドラマ化はまだかー、とか言いつつ、原則派・行政派辺りのややこしさはドラマ化するにはきついかな。字面のイメージがどっちも保守的なんだけど、やっていることは正反対。
 正義と悪者という単純な対立にならない所が面白いです。ただ、良化委員さんのやり方にデフォルトで暴力がくっついちゃってるのはどうかと思いますけどね(笑)。
 突拍子もないようでいて身につまされる部分もあるのがこの物語舞台のいいトコだけど、良化委員の喧嘩っ早さ(?)だけはちょっと非現実的だ。

 しかしもうこんな時点で王子様が……(ネタバレ牽制)。よく言われることだけどもったいないねえ。とはいえ、それが物語の落としどころではないってことを示してくれてもいるわけで、ベタ甘展開自体に興味の薄い私のような読者にとってはありがたい限りです。
 まあ今回は「内乱」だからこうなっただけなのでしょうが、個人的には(この物語の)図書館制度を客観視出来る「外側」と絡むエピソードの方が楽しいみたいです。前巻の子供の発表の話とかね。
 手塚兄は不気味だなあ。不気味なだけに色々やらかしてくれそうだけど、うーん、あんまり本筋に関わっては欲しくないような。微妙。次を楽しみにしよう。

●図書館危機 / 有川浩

 モロに本筋でしたか手塚兄。

 ああもう。恋愛はいい。うぜぇ。
 とはいえ、月9狙いとしてはいけいけごーごー(棒読み)。ああ誰か映像化してして。ラブコミ要素ここまであれば視聴率取れないわけないでしょう(棒読み)。
 ただ映画とかやめて下さいよ? プロデューサーの方々。2時間3時間で語ろうなんざ。ちゃんちゃらおかしいザマスからね? 45分×12話くらいの価値はある。絶対ある。

 それはそれとして。

 泣けるねえ。カツミレに込められた意味もだけど、茨城県知事の言葉にぶわっと来てしまいました。こんなの県知事に言わせるって凄いな。「行政派」という言葉の感触から、図書館以外の、行政に関わる人たちはみんな良化委員側だと無意識にミスリードしていたのは自分の落ち度ですけれども。今時の県知事さんたちが、いざああいう時にあんなこと言えるんすかね。言えないよなあ多分。「県庁の星」もそうだけど、「お役人」のこの手の発言は、ありえないからこそ物語になりうるんでしょうね。

 茨城県立の図書館長があまりに典型的な悪役にさせられていたのは微妙に残念ですね……。そこまでやらせる必要はあったんだろうかと。検閲数データの統計だけでも充分溜飲は下げられる展開だと思うのですよね。稲嶺勇退のためにコトを大きくしたかったんでしょうか。ううーん。
 それにしても稲嶺司令……(絶句)。むしろ最終回だと思いましたのに、あなたの退場は……。

 さて、映像化しろしろ騒ぎつつ思ったのですが、「床屋」の話。このエピソードって……ひょっとして……現在の日本の法律でも、放送は無理?
 このエピソード、この物語の抱える社会的側面を綺麗に見せてくれるすごくいいエピソードなのに。組合からの横槍とかもう最高なのに。ひょっとしてアウトですか?
 して欲しい。映像化する時には、このエピソード絶対映像化して欲しいのですが……放送禁止用語なんだ。うへえ。いや、そういう話なんだけどさ、元々。でも、肝心のその言葉が放送出来なかったら意味なくなるしね…。
 どうなんだろうこの辺。本当に映像化する予定もないのに心配するのは筋違いなんだけど、ただ……えーと……ひょっとして映像化の噂が聞こえて来ないのはこのせいなんだろうかと思ったもので。
 だとしたら悔しいねえ。フィクションだからって楽しむだけで終われない問題じゃん、誰が決めたか判らない差別用語のために、こんな素敵な物語が放送メディアに乗れないなんて理不尽過ぎる。

 ……とかちょっと前にメモってたらアニメ化ニュースにびっくりですよ。プロダクションI.G.と聞いて、えーと、そのー……。
 ………………いや、嬉しいけど、でも。
 ………………うーん………………。
 なんかこう、イメージしていた「動かし方」とは微妙なズレが。上に書きましたけど、私は武内英樹さんに動かして欲しかったなーと。

 プロダクションI.G.だと極端にシリアスに寄り過ぎてしまいそうな気がするんですよ。そりゃまあ、すごくシリアスな面も話としてもあるけれど、ラブコメ側面のくだらなさ(笑)ってこの話にはかなり大切なんじゃないかって私は思うのです。プロダクションI.G.は何やってもカッコ良過ぎて、俗っぽさが足りない感じ。でもこの物語は俗っぽくなきゃダメな感じ。
 私にしては珍しく、好きな物語だけどちゃんと「マス」に出て欲しかったんだよなあ。深夜アニメなんて層じゃなくて、ゴールデンで視聴率15%取るくらいの世界で映像化して欲しかった。
 そういう世界で必然的に加わるであろう、薄っぺらでくっだらない恋愛描写とか、メチャメチャ似合うと思うんですよ、この話。で、あんまり普段本とか読まないような、この物語にも触れる機会なんかないような人たちの視界に、ネジ込むように入って行って欲しかった。ご家庭の団欒のBGM程度に流し見とかで、いつの間にか見ているうちに段々ハマって来て、みたいな、のだめドラマ版みたいな侵入の仕方をして欲しかった。
 普段、検閲なんてこと、表現することについてなんてこと、考えないで見ている層にこそ、見て欲しかったんだけどな。
 知っている人がこっそり楽しむ世界じゃなくて、知らない人に強制的に見せられる世界で映像化して欲しかったなあ。
 ……それだけの価値ある物語だと思うんだけどなあ。
 …………やっぱ「床屋」のせいなんですか?(邪推)

 「革命」は未読。そのうちに。どう決着してるのかな。わくわくです。

固定リンク / 2007.12.1


久し振りにちょっと真面目な話を

 発端(?)の記事はこれ。

[雑記]IPAフォーラム2007で討論してきた (from「東大MOT学生の奮闘記」)

 『「学生から見たIT産業」と「IT産業から見た学生」〜IT産業は学生からの人気を回復できるか〜』と題された討論会に参加された学生さんのレポートなんですが、以下ちょっと引用 :

ITを専攻している学生達からは、「就職時にITスキルが問われないのだとしたら、大学でやっていることには何の意味があるのか」という質問が出ていたのだけど、明確な回答はなかったと思う。その人たちは、ちょっとショックを受けていたような気がする。

 うへえ。耳いてぇ(笑)。

 何故なら、私もプログラマ採用で「就職時にITスキルが問われな」かった人です。大学で専攻していたのは心理学。受けていた講義は精神医学とか犯罪心理学とか、そんなのばっかです。1コマだけIT系の選択があって、COBOLでちこっとプログラム書いた程度。

 この記事に呼応して書かれたこれ、

優秀なエンジニアは「入社時のスキルを問わない会社」には就職してはいけない (from「Life is beautiful」)

 …むう。

 ええと、地方のちっこいIT屋さんでしか働いたことがない私には、なんていうか、賛成派も反対派も、どっちの話も今イチ実感が伴わない。わ、私にITスキルがないセイデショーカ。ソーナノカモ。

 地方のちっこいIT屋さんは、たとえ正社員でも、営業が自分の会社のために仕事受注して来て作る、というパターンじゃなくて、この手のSIerさんトコに取り入って仕事のおこぼれ貰って、立場が正社員でありながら三重派遣くらいの手数料くぐり抜けて他社名義でお仕事というのが常態なのですよ、にぱー。私も北○○庁行って、N○Tデ○タのネームカード下げて経理システムデバックしてたし、三○生○にその系列のシステム会社の名前名乗ってデータセンターみたいなトコ行って顧客に渡すパンフレット印刷するプログラム書いてたし。
 正社員という立場はむしろ邪魔なんですね、色々と。そのカイシャのためには何もしていないに等しいのに、そのカイシャのためを名目に「成果」を求められたり、報告書求められたり。バカみたい。

 ……で、派遣に転向してからすげぇ楽になりました。なんていうか、人生的に見ると負け組なんでしょうけどね。でもプログラム好きなプログラマはひとつの会社に籍を置いて働くというやり方そのものが、どう考えても合ってない気がする。SIerさんが1つの席にしがみつくのは分かるんだけど。

 だから、うーん、なんというか、この問題、フランス語とドイツ語で理解し合おうとしても無理だよねー、みたいな?

 ひとつだけツッコミ。学生にコミュケイション能力求めるのは何処の会社も同じってのはその通りだけど、何処の会社だって、コミュケイション能力をわざわざ声に出して求めなければならなくなっているのがそもそも……。その裏の意図はつまり「ITに就職するからってさ、人と喋るの苦手でも勤まると思ってんじゃねぇぞ」ってことなんじゃないだろうか。ひょっとして。

 ええと。マジメにマジメに。
 地方のちっこいIT屋さんが、プログラマやっていてすごく楽しい瞬間って、やっぱり、○海○庁とか○井○命で使われている時よりは、地元のちっこい企業さんから、営業さんがフツーに受注して来た仕事やってる時。酒屋さんの在庫管理システムとか、病院の人事管理システムとか。開発規模2〜3人で、設計とコーディングの間にあまり差がないようなやつ。そういう意味では、中島サンと言ってるよーなことはすごーく分かるけど、この記事の書き方だと「プログラマのエゴ」と捉えられてしまいかねない節があって、なんかもったいない感じですね(コメントにもそんな風に捉えた人がちらほら)。
 フリーソフトプログラマもそうだけど、使う人が便利に思ってくれないと作る意味なんかないわけで。その意味では、設計なんて仕事、ホント、意味ない。プロトタイプ挟んでユーザーさんとわやわや喋って構築してくのがソフトウェアじゃないですかねえ。中島さんの論調だと、プログラマひとりが悦に入って設計して作ってひとりで完成度高めてにやにやしているみたいで、なんかねー(笑)。
 ……こういう意見をいろいろ記事にするのはいいんだけど、SIer−下っ端プログラマっていうラインだけで語るIT屋さんが多いのは時々気になるの。
 使う人がいてこそのシステムじゃないですかねー。
 どーしてユーザーという存在がいつもすっぽ抜けてんのかなー。

 私が正社員を捨てて派遣プログラマ始めた時、似たような時期にそのカイシャを辞めた上司が、自分が立ち上げた会社に私を誘ってくれたことがあったのです。
 その時に言われたのが↑みたいなことだった。
 プログラマ的にはどうでもいい、使う側の使い勝手みたいなことに真剣にコードを割くことの意義、みたいな。アルゴリズムよりエラーメッセージの文体に気を遣う話とか。
 でも私はやっぱり、どんな小さい会社でも、プログラマでいる限り正社員という肩書きはウザいだけだと思ったので断った。ランチご馳走様でした>元上司

 ○○道庁とか三○○命とか○○○銀行とか(もはや伏字の意味なし)で仕事していた時、私は、結構楽でしたよ?(笑) なんか、こんな楽して給料貰えるの楽だなぁと。もちろん、残業は凄かったんだけど(全く、最近のヤワな男ドモは…残業月100時間程度で悲鳴上げてんじゃねぇですよ)、やってること自体はホントに工場のライン生産そのものだった。
 でも「そればっかり」じゃないわけですよ。
 少なくとも、地方のIT屋さんは。
 そんな仕事もある、けど、その一方で、岩手の競馬新聞屋さんで馬データ管理するシステムとかも作るわけですよ。システム関わるまではまるで暗号みたいだった競馬新聞挟んでお客さんと色々語らうわけですよ。そっちは別な意味で大変だけど、実感があってなかなかいいもんです。ちなみにプログラマとして雇われている半分対人恐怖症みたいな女子(=自分)がそんなことやってるのが、地方のIT屋さんです。

 作っているモノの実感、って、使っている人がいてこそだと思うんだけど、製造業的なプログラミングにはそれが得られないのは悲しいことですねー、と思うと同時に、製造業的プログラミングと、googleみたいなクリエイティブプログラミングという二極しか見えてないIT屋(学生さんもね)もどーかと思うのよね。
 特に学生さんは……どうなんだろう。プログラムだって社会の生産物だし、大根や風呂敷や修正液やうちわやジューサーミキサーと同じく、使ってもらって便利になって、良かったねとかここは良くないねって言い合って、対価もらうものなんだけどな。仕事ってそういうモノだっていうビジョンは、あるのかな。

 まあですから、その。
 SIerの利権も、プログラマのクリエイティブセンスも、どっちもどっちですよ。
 地方のIT屋には、そんなの関係ねぇ、のですよ。
 これも何度か書いてることだけど、ITなんて道具じゃん、ただの。
 好事家のためみたいなシステムもあるけどね。でも、社会で生きているっていう実感を持てるシステムを作るのも、楽しいと思うのですけれどね。

 ここからはおまけ。
 今、私がいる職場は某マスコミです。事務屋として雇われていますが実質「ひとりシステム部門」です、というのはここでも何度か書いてます。
 放送業界(におけるシステム部門の役割)は今、ホントにもう激震状態で、地上デジタルもそうだし、それに伴うデータ放送もそうだし、携帯とPCという全く違うネットワークデバイスを包括しなきゃならないのもそうだし、動画のネット配信のあり方もそうだし、「案件」が凄い勢いで積み上がっているのが目に見える。
 と、同時に、
 相手にする「ユーザー」のリテラリシーの低さといったらもう、すごいものがあるわけですよ、放送って(決して悪い意味で言っているわけではないのです)。

 IT屋さんの頃に付き合っていたお客さんは、当たり前だけど、システム使ってやるぞという覚悟があるわけです。お付き合いしてくうちに、コンピュータというのが意外と融通が効かないヤツだというのもなんとなく理解して下さるものです。
 でも放送のユーザーさん…つまり視聴者はそんなこと知ったこっちゃねーのですよ。
 使いにくければガンガン苦情入って、広報の人が死んだ魚みたいな目になっちゃうのですよ(……ホントごめんなさい)。

 でもですね。
 そういう相手に対してシステムを発信するって、結構楽しいです。何から何まで考えて、ありとあらゆるセキュリティ対策を講じたりとか。さっきの話じゃないけど、エラーメッセージの文体の方が気を遣うとか。放送業界は視聴者だけでなく、クラッカーさんやスパム屋さんもよくご来訪なさるので、高度なことから低レベルなことまで考えないとならなくなる。まあホントに高度なことはさすがに専門家に行きますけどね。
 で。
 放送業界は本来、放送が主業務なわけで、実際、ホームページだのデータ放送だのはやらんでいいことなんですよね。でも、やらないと今どきは本業である放送だって立ち行かないくらい、メディアとしての影響力が大き過ぎる。だから本業じゃない人たちがない知恵絞っていろいろやる。
 すると視聴者からダイレクトにレスポンスがある。あるいは逆に、総スカン喰らってよろける。
 メールの山に悲鳴。コードの山にうだうだ。サイトに出すコンテンツのプロトタイプがごっちゃり。完成したはしたで7種類展開しなきゃならんし(PC、PCテキスト版、3キャリア携帯それぞれ、12セグ[=一般放送]とワンセグのデータ放送で全7種)。広報さんとああだこうだ言いながら構築。JavaScriptとXMLとperlともちろんhtmlとの戦い。そしてレスポンスにまた悲鳴。

 面白くて仕方ないですよ?(笑)
 (IT系の話で、こういう「面白さ」は、あまり語られないですね……。)

 ただ、今の収入の額だけみたら、私、いわゆるワーキングプアです。あはははは。30代だけど大卒初任給平均額より低いです。あははははは。しょせん派遣屋ですから。人生としてはお先真っ暗です。負け組です。でも、

 面白くて仕方ないですよ?(笑)
 ……ほんっとどうすりゃいいんだ、この面白さは。

固定リンク / 2007.11.11


規制の基準

 CSひぐらし祭がすごい臆病なのは、別にアルケが臆病なのではなくてゲーム業界が臆病なんだろうというのは理解しているつもり。

 ここ何作かのネオロマ系某作品がCERO-B(12歳以上対象)なのですが、その基準はどうもキスの有無らしい、と知って、へぇぇ、と思ったのです。ギャルゲ方面はどうなんでしょう。私はせいぜい昔の葉鍵系の移植くらいしかやってなくて、CERO表記がなかったですし、言われてみりゃキスシーンらしきものもなかった(というか、主人公は描写されないのがお約束の時代でしたからね)。

 ゲームという業界だけが妙に厳しくないかなーと常々思っていたのですよね。
 少なくともテレビは年齢制限ありませんですからねえ。
 映画だってキスシーンくらいで制限つかなかったような。むしろ最近は暴力描写でPG-13ついたりする方が話題が多いかも(ハリポタとか)。

 なんか話が逸れたけれども。

 ゲーム業界が厳しいなーとは常々思っていたのですが、比較してと言いますか、小説の世界って逆に規制が緩過ぎやしないですかと最近ふと。
 と思ったのは、ティーンズラブもですが、美少女文庫とか二次元ドリーム文庫とかの存在を知ったからなのですが。

 …………うわ、年齢レートないんですか、これ。
 (つか、書き手からして16歳でデビュー、書いたのは13歳の時、とかだもんねえ。)

 ただ、言われてみればというか、元々BL業界ってセックスシーン当たり前で年齢レートなかったんだから、いやまあ、この程度はなくていいのか最近は。と思ってみようとしても。
 なんて言いますですか。
 BLはファンタジーだと思っているので(男じゃない人が楽しむための男×男なんだから、非現実が前提でしょ)。
 「男女が」描写されているというだけで、かなりBLよりは現実側にすぱんと寄って来てしまうので(私の心情としては)。

 ただ、まあ、どうなんだろ。最近の若い皆様にとってはこのくらいの描写は既にエロではないのかも知れないなーとなんとなくは思います。ご丁寧にサンプルが見られるようになってますが、なんというか、物凄く「機械的」で。リテラリシーじゃないけど、これはどう見たって本物のセックスには見えないなあといううさんくささが漂ってて。まあキャラクター自体も人形的ですけれども。ああ、エロもファンタジーの一分野になったんだなあ、みたいな感慨すら覚えると言いますか。
 昔、エロ小説なんざ自動CGIで書けるんじゃないかなんて妄想をしたことがありますけど、なんか具現化してるかも。工場で大量生産されたみたいなエロ。
 「今時の若いモン」の感性になってみないと、この軽さがどれだけ軽いのか感覚が掴めない。凄く機能的で能率的でシステマティックなエロなので、アレな言い方ですみませんですが、おかずにするとかいう使い方をするためのものではないんですよね、多分、きっと。20年前に放り込んだら中学生男子辺りにはふつーに実用になると思うんですけれども。

 時代っすねえ。

 なんてしみじみした時にふとゲームが目に入っちゃって。
 ……あの。ゲーム業界ってやっぱり厳し過ぎませんか?
 小説とゲームのこのエロ扱いの差というのは何処から来てるんでしょうかとふと。
 美少女文庫も二次元ドリーム文庫もイラスト入っている(その手のシーンももちろん)わけで、絵が出るから、てのは理由にはならんだろうし。
 声は入ってないエロゲもいくらでもあるんで、声が出ないこともやっぱり理由にならない気がするし。
 文章を読むという努力から見れば、最近のコドモたちにとってはADVゲームも小説も一緒なんじゃありませんですかね。ADVを「字を読むのが面倒だから」敬遠する、という話も見かけますよ。
 で、たとえエロゲから年齢制限がなくなったとしても、小中学生が手軽に買える値段じゃない。ゲームは少なくとも4桁するわけで、小学生にはおいそれと買える値段じゃないけど、文庫は700円前後だから普通に買えてしまう。

 あ。
 そもそもそこらの文庫と同じ値段ってことは、エロは既に付加価値ですらないんですね、小説という媒体にとって(昔はその手の本はちょっぴり高かった気がします)。

 時代だなあ。

 で、あのぉっ。
 なんでゲームだけがその時代に乗り遅れまくりなんだろう。
 13歳がポルノ書いて商業出版する時代に、キスシーンで12歳以上とか言ってるのが物凄く滑稽に感じて来てしまうのですがー。
 業界自主規制だから今更緩めるわけには行かないだろうから、緩めろとは言いませんけれども、ゲームという表現媒体だけが、背負わなくていい不自由を背負わされている気がして、微妙に不公平感を感じますねえ。業界の人間ではありませんけれども。

 蛇足。
 最近、エロ系は緩くなり暴力描写系は厳しくなる傾向があるのかしら、ひょっとして。
 なんていうか、ひぐらし、流血描写が青いのはもう絶句。はぁ!? そうでなければCERO-Dさえ通らないの!? なんかもう…………ここまで来ると道化じゃないですか………(苦笑)。魚は切り身で海を泳いでると思っている子供がいる、なんて都市伝説があるけれど、そのうち、怪我をしても流れる赤い液体が血だと判らない子供、とか、出て来たりしてな。ちなみに赤ん坊のオシッコが青くないって心配する母親は既にいるらしいぞ(これも都市伝説の類とは思いますが。紙おむつなどのCMで、青い液体で吸収力を宣伝しているから、実際そういう色だと思っていたらしい…自分のも見たことないんですかね??)。

固定リンク / 2007.10.28


うみねこのなく頃に ep1

 みんな推理してるのかなー。私は元々、推理ものだとは思ってないのでそういう方面に頭使うつもりはなかったりしますがー。
 虎視眈々とKEIYAさんのサイト「PARADOX」を見守ってます。メルマガは登録してないんでHTML化されるの待つです。まぐまぐにはいいイメージがないす。閑話休題。

 ひぐらしもうみねこも、07th Expansionが作り出すものは水平思考ゲームの舞台装置だから、私たち観客はただ、その舞台に昇る推理者たちを客席から見て眺めて楽しむだけだよーだきひひひひひあ痛。

 音楽、今回もまたいい感じのセレクトがされていますね。「goldenslaughterer」「システム零」「牢獄STRIP」の燃え三部作(?)が今回は秀逸かもー。あと「胡散の香り」も好きです。
 daiさんは既にブランド確立って感じで、何作ってもdaiさんだ。すげぇ。ひぐらしの「you」や「thanks」にあたる、裏テーマ的ナンバーは、今回は「hope」かな? 夏の扉、HANE、白い影とか、同曲別Ver.がやたらにありますよね。

 まあええと、とりあえず、今回のエピソードで切り取っておくべきパーツって、嘉音のあのセリフだけなんじゃないのかな。元々彼があの屋敷にいることそれ自体に裏があると思わざるをえないですよね……………罠ッスか?

========== ネタばれ結界 ==========

 というわけでnsdecぶっこ抜き。
「………僕は、もう家具じゃない。………お前のルーレットの、ゼロなんだ…!」
 かぁっこいいー。

 ルールを暴いてみろ、というのが、ベルンカステル卿からのありがたきご神託だったわけですが、そのルールの、もしかしたらちょうど裏返しにあたるもの、のことを、多分嘉音は、言っている……んだと思うのですよね。嘉音は少なくともそれに添った存在で在り続けようとしていたんだろうと思う。そしてそれを、裏切ろうとしたのだと思う。というか、少なくともこの盤に於いて、殺人犯は誰という視点じゃなくて、世界を解く視点で語っているのは嘉音@ボイラー室だけなわけで。
 まあどっちにしても、今回の登場人物で確実に犯人側(だった)、と言えるのは嘉音だけですね。ただトリックとかは全く謎ですけど。
 ……絵羽&秀吉夫婦殺害の密室は、ベアト様がご自慢にするほど大した謎ではないと思うのですが、ブラフなのかな? 逆に、描写不足のせいで、選択肢が多過ぎて悩む系ですよね?

 なんとなくだけど。
 これからの「世界」でも、連続殺人が起こり続けるのならば、まず嘉音を死なせないことが第一関門になりそうな気がする。正しくは、嘉音に口を割らせること、なのかな。
 「家具」たちはみんなそれなりに何かを抱えていそうなんだけど、嘉音は特に別格の何かを抱えているように見えるのですよね……。
 ……罠ッスか罠ッスかそーですか。うーうーうー。

 今回愚か者扱いの戦人ですが、彼に意味があるとしたら、彼は杭で抉られて殺されることはない、ということくらい? 六人の生贄に選ばれなければ、自動的に最後まで生き残る運命だということでしょうか。いやまあ、煉獄の七杭が次回も大活躍とは限りませんけれども。大活躍とすれば。
 ……それもどーかって感じだね。ある意味、損な役回りだね。半永久的道化師となるか、語り部となるか。全滅エンドにおいては「最後の右代宮」になるはずの、名前だけ登場する縁寿が戦人の妹(※ゲーム外で発表された資料による設定だから変わるかも)って辺りも出来過ぎてるしね。うーうーうー。

 ベルンカステル卿の仰せに従い、「駒の役割」を考える。

 戦人は、煉獄の七杭で殺せない、少なくとも、実行者が「儀式」を忠実になぞろうとする限りは……ってのはガチで良いのですよね?
 「ルール」が存在する。「役割」が存在する。少なくとも、ベルンカステル視点で語られるそれの一端を、嘉音は把握している。

 戦人の愚かさ、それは魔女を信じなかったこと。
 正確さを期そうとするなら、(実行者が)魔女(の名の下にある一定のルールに基づいて実行していること)を信じなかったこと。
 実行者は言われているほど気紛れではないのだと思う。いずれにしても、それが魔女であろうとなかろうと、実行者は魔術的なルールからは逸脱していないのだから、相手の正体や小手先のトリックを探す前にそのルールを見極めなければならない。戦人は恐らく煉獄の七杭がターゲッティング出来ない側の人間で、だけどそれに気づくためには、魔術を信じなければならない。その存在をではなく、実行者がそのルールに縛られていることを信じなければならない。
 それを信じなかった彼は、自分自身が持つ『武器』を見ようとしていないのと同じ。それを愚かだと表現していたのかなと。
 逆に言うと、彼が覚醒すると煉獄の七杭が凶器から外されることになるのかも知れない。杭を武器として使えなくなったら魔女(実行者)はどうするのか。わざわざお茶会でも絵羽夫婦殺害を再現して見せたくらいで、魔女(実行者)にとって杭を封印されることの意味は大きくないかな。

 うーうーうー。罠かな罠かな。
 いいもんいいもんいいもん。騙されてナンボの07th Expansionだから。
 のんびり次を待つとしましょうか。

 しかし……。なにこの逆境、って感じになって来てるし。斧=ひぐらしって発想が茫然。まあゆっくり納得の行くものを作ってもらえれば良いのです。同人なんだから。

固定リンク / 2007.10.27


ひぐらしのなく頃に祭

 んー。言いたいことはかなりいろいろ。

固有結界(笑)

 えーと、とりあえず原作の演出を見習えなのですよ、にぱー☆
 いやクリック待ち止めようよ…。あれを他の文と同じテンポでいちいちボタン押して読み進めさせられるのは苦痛なんですけど。とともに、なんていうか、ああいう風にひとつひとつの言葉の意味をきっちり読ませるためのテクストじゃない、ってことくらいは、ええと、なんだ、気づけアルケミスト。つか原作プレイしてますかあなたたち。うきー。
 であの、保志さん関さんお疲れ様でした…(苦笑)。監督のメイドインヘヴンはまさかCSでやらないだろうと思ったら、あんなトコで出て来やがりましたか…。

声優はひぐらしを知ってても、シナリオライターが知らないのか?

 と思ったのは、画面に出て来る文章と声優が喋っているセリフが違っている箇所があったからですね。

 その1、悟史の呼び方。ひぐらしご存知の方なら知ってるように、魅音は「悟史」(呼び捨て)、詩音は「悟史くん」。
 これは2人が入れ替わっている時でもきっちり守られているのが、たとえば綿流し編なんか読むとよく判る。後半、魅音のフリをした詩音の言うセリフはちゃんと「悟史くん」呼びだから。
 例、ハシゴ揺らしている時の「あの子のためにだけに生きていたのに消されてしまった。可哀想な悟史くん。なんて報われない悟史くん。なんて恩知らずなあの子なの。」[原作綿流し]とかね。
 で、CS版は、画面に表示されているテキストではこれに混乱がちょっと。でも雪野さんの声は、画面の文章無視してきっちり使い分けてました(笑)。素晴らしい。

 その2、梨花ちゃんが園崎姉妹を呼ぶ時、地の文(アナウンス的な部分?)と、いわゆる黒梨花(フレデリカ)の時は「魅音」「詩音」だけど、通常モード(?)で声に出して呼ぶ時は「魅ぃ」「詩ぃ」ですね。これも、画面に表示されているテキストでは混乱が。でも喋ってる田村さんは使い分けてました。完璧。

 シナリオライターさんが、仕事としてやったんだなぁという雰囲気が垣間見えてヤね。ホントにひぐらし好きなら、キャラ設定の一部なんだから、この手の違和感は簡単に気づけるはず。
 特に悟史の呼び分けは、綿流し→目明しにおいて姉妹入れ替えのキーになる重要手がかりなので、綿→目ちゃんとやってさえいたら、絶対に間違えちゃいけない最重要ポイントだというのはいくらなんでも判るだろ? と。幸い、その本編(綿流しと目明し)では混乱してなかったみたいですが、シナリオ自体がほぼ原作コピペだから当然ですね…(私が気づいたのは澪尽し)。
 雪野さんは両方やっているからこそ(姉妹の『違い』を一番意識する立場だからこそ)、しっかりやってらっしゃったのかな。素敵。

物語を回すために必要な憎悪

 ええと、祟殺し。沙都子が鉄平によって連れ去られた実家に圭一が訪ねて行く所ですが。

 原作。酒を買いに行かされていた。沙都子の体に「アザや腫れた跡」があった。
 CS。体調の悪い沙都子が1人で診療所に行った。沙都子の体の異変は見つけていない。

 …ええと。CS版圭一よ。それだけで「相談所に通報」の方向に思考が向くのはちょっとありえないです。確かに、戻った沙都子に対する鉄平の態度は冷たいけど。
 原作の圭一は、むしろ沙都子の体のアザによって危機感が爆発して発症するように見えました。シナリオ的に。CS版の描写では、体罰の明確な証拠を圭一が実際に目にしていたことにはならなくて、圭一が発症に至るだけの危機感を感じられない。

 そもそも、体調の悪い子供が診療所に行くのに親が付き添うなんて過保護なことは、平成の都会っ子の発想であって、昭和の田舎っ子にとって病院は1人で行くものでしたよ? 親同伴で来ている子供なんて、あの当時、見たことないんですけど(自分で歩けないくらいの重病ならもちろん別ですが)。
 ので、現役の昭和田舎っ子は、沙都子が1人で診療所に行かされたってだけで、あそこまで(CS版)圭一が怒り狂う理由がさっぱり判りませんのですが。

 あと、最終日(?)の朝、沙都子が浴室で倒れているシーンも脱衣所に変更されてましたね。さらに、あろうことか、「1万まで数えるよう鉄平に強要されていた」セリフが抜けてる。これも、なくなると、圭一が家中でバット振り回す理由がなくなるんですけど…。「1万まで数える」を抜かすなら、圭一の破壊行動も切ってしまって良かったのでは(鈴木次郎さんのコミック版のように)。

 ものすごく酷なことですが、祟殺しは「沙都子の境遇を目の当たりにした圭一がL5発症する話」なわけなので、圭一が、自分の中に沸いた疑心暗鬼ではなく、沙都子の境遇に対して怒り、それにより鉄平を殺したいほど憎まなければならないのですよ。重く深く手ひどく鉄平を恨まなければならないのですよ。
 何よりも、それでL5を発症しなければならないのですよ。
 圭一が発症に至らなければ祟殺しという物語は回らない、祟殺しという物語が回るために、沙都子は、圭一のような鈍感男が見てもはっきり判るくらいに鉄平にひどい目に遭わされなければならないのですよ。
 沙都子の体のアザはですね、原作でも鉄平がやったと確定出来る描写は何もないんですよ。沙都子本人は「階段から落ちた」と言い張ってるし、圭一のモノローグでも「鉄平がやったんだろう」とは書いてない(「……このアザが、…どういう経緯でできたかなんて、…沙都子が口に出して言うまでもないじゃないか。」[原作祟殺し])。そんなに過敏になるほどの描写は原作でもしてないけど、あるのとないのとは圭一側の心情=発症トリガーが明らかに変わると思うのですがねえ。
 CERO-Dってこんなトコまで規制されるのか。納得出来んなあ。

直し切れてないのか、わざとなのか

 「うじ虫」。1ケ所だけ残ってましたね。他は全部『何か』って感じでごまかす描写になっていましたが。でも「虫湧き病」の言葉は平気で残ってるので、どうして『何か』にしたのかは正直よく判らない。「赤黒くぶくぶくと」みたいな書き方だから、CSから入った人だと『何か』に具体的な像を持てなくて、いきなり「虫湧き病」言われてびっくりするんじゃないかなあ(というか、つながらないんじゃないかなあ)、と思ったのですが。

 あと「掻き毟る」も「掻き破る」になってましたね。これもわからん。何の差なんでしょう…でお約束のように「掻き毟る」も点々と残ってる。文字列置換じゃないのかい。

追加シナリオ

 盥回しと憑落しは微妙に蛇足っぽい。と言いますか、うーん、原作の域を超えてない。せっかく新しいルートとして新設するのに、既存の「運命」の中に既にあるパズルを組み替えただけってのは、やる意味あるのか? と。ええとほら、たとえば鉄平やリナやレナ父が発症するとかさ。なんか『ええっ、そんなifもありですか!?』みたいな驚きが欲しかったのですけれどー。
 少なくとも、原作者竜騎士さんが作っていた「賽殺し編」は、単なるファンディスクを越えたifだったわけで。何故同人であれが出来て商業がコレなんだよう。
 やっぱり、アルケは単にビジネスとして手を出した匂いがするなあ、もう。コミック版とかドラマCDとか、物語にちゃんと愛を感じて派生作っている人がいくらでもいるのに。微妙に残念。

 澪尽しは悪くなかったと思います。
 ただし、魅音と圭一のラブコメ度合いはひど過ぎ。ちょっと鼻につく。女子は確かに誰もが圭一に好意的だけど、その想いは、圭一(と読者)の預かり知らない所でぼんやり漂い、後になって発覚する、くらいがいいわけで、ここまであからさまにされるとしらける。ギャルゲーじゃないんですから。

 それはいいとして。
 梨花が記憶を継承していたらというif、羽入が必要以上に(表向きは)介入しないif、は面白かった。
 赤坂が本来の仕事してるー!!(涙) 正直、なんつーか、澪尽しの赤坂は祭囃しよりいいです。あと入江も。入江自身の動機がばっさり削られてしまっているのは残念だけど、それでもやたらにカッコいいじゃないですかー。沙都子を庇った時のセリフとか痺れるねえ。
 全体的に大人チームはかなり動きが良くなってる感じ。奇跡ではなく現実の、地に足のついた動きというか。

 夢という形での記憶継承によって48時間トリックを解くのが詩音、というのもいい設定だと思った。記憶継承ifである以上それが自然だと思うし。綿流しと目明しだけが大災害が起きていない、という最重要の証拠品を生かし切った設定とも言える。

 羽入を殺したのはGJ。別に羽入が嫌いだというわけではなくてね。奇跡だの何だのと超常で物語が切れるよりは「この先の未来は人の力だけで」的なオチになる方が相応しい物語だと思うから。それでも最後はやっぱり奇跡の大安売り過ぎると思ったけど、もう、この点は半ば諦めモード(笑)。

 惜しむらくは鷹野の動機ですね…。せめてTIPSあと1つ増やせなかったのかなあ。「踏まないでえ」くらいは見せてあげられませんでしたか? ないと、梨花(と羽入)が鷹野をもまた許そうとする心情に説得力が欠ける気がするのですよ。CS版onlyの人ってこれで判ったのかなあ??

声優さんってすごい

 出て来ている人みんなホントにすごい。素晴らし過ぎる。
 原作やっていた時にイメージしていた声では、監督=関さんだけは、メディアミックス展開知る前から「この人しかいない!」と思ってたので、ドラマCDやらアニメやらでキャストに名前発見した時はいろいろと狂喜乱舞したことは秘密(笑)。澪尽し後半はかっこ良かったですねえ。
 保志さんはもう全く保志さんに聞こえないし(←超褒め言葉、もう前原圭一というキャラクターの色にしか聞こえない、すごい)。
 雪野さんの姉妹使い分けは神技チックだし(詩音のフリした魅音、とか、その逆も、ちゃんとそう聞こえるように演じてるのがまたすごいんだ…)。
 梨花ちゃんの黒白分けも揺れ方もステキ。後半はほぼ主役でしたしね。
 これが聞けただけでもCS版は価値あったかなー。ドラマCD全編買うよりは安いですし、ね。

固定リンク / 2007.10.21


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