碧電12周年企画各地を走った ジョイフル気動車

■第45回 クリスタルエクスプレス  13.10.20UP

有名撮影地、静狩の陸橋の反対側から撮った「クリスタルエクスプレス」

●前面展望、ハイデッカー、2階建て・・・盛り沢山なリゾートトレイン

 JR北海道5本目のリゾートトレインとして、1989年に登場したものです。複雑な鋼体ですが、自社の苗穂工場で設計、製造されたことは特筆されます。登場の翌年には2階建ての付随中間車、キサロハ182を増結し、パノラマ席あり、ハイデッカーあり、2階ありのいっそう賑やかな編成となりました。
 キハ183系に属しますが、当車のことを考えると九州のキハ183系1000番台がそれほど異端でもないと思えてきます。

 名称は省略しましたが、「トマムサホロ」が続いており、石勝線方面への用途を主眼として就役しました。しかし、石勝線に限っているわけではなく、北海道各地へと運用されています。

●頑張れJR北海道

 本企画の執筆中を始め、ここ数年、JR北海道では事故が相次いでいます。改善が見られないため、社会的にも強い批判を浴びています。厳しい経営環境や、長年くすぶってきた労使関係の悪さが影響しているようです。
 アップ当日のテレビ番組でも、JR九州が「ななつ星」など多彩なアイデア列車を走らせているのに引き換え、北海道は・・・といったコメントがありました。しかし、意欲がなくて、たとえば当車のような列車を自作できるでしょうか。
 8月の青森遠征時、「はまなす」が道床流失で運休の危機でしたが、テレビ中継で必死にバラストを締め固める作業員の方々を見て、頭が下がりました。翌朝の「はまなす」は定時運行でした。現場の皆さんは頑張っています。
 しかし、トラブルが続いているのもまた事実です。抜本的な改革なくして再生はありえないことでしょう。現在の危機をばねに、一層の躍進を願うとともに、ファンの一人として応援を続けていきたいと思います。

「クリスタルエクスプレス」 1998.6.27 室蘭本線 静狩−旭浜


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