エーデル鳥取はエーデル丹後の好評を受け、特急「北近畿」を非電化区間まで延長するために同タイプの車両がキハ65の改造によって製作されたものです。
当グループは2周年企画(11)で扱っていますが、中間車が先頭に出た姿です。キハ65の顔のままのため、「出世車両」としてのインパクトがありましたが、反対に、本特集の趣旨には先頭車でないと合わないことになります。
「エーデル丹後」は電車に付随車として併結して運転され、併結運転時は120km/hでの運転が可能でしたが、当グループは電車への併結を考慮せず、足回りも改造されませんでした。ただし、連結器やブレーキ系統は電車併結の「エーデル丹後」や、その増結車とも言える「シュプール&リゾート」(以下「S&R」)に合わせられており、併結が可能でした。
「エーデル鳥取」は両先頭車と中間車3両の5両のみで、多客時には予備車がない状態でしたが、併結可能な「丹後」や「S&R」が代用されることもありました。「鳥取」は毎日運転の定期列車でしたが、このような運用で車両不足による運休を避けていたようです。
むしろ、エーデルグループでは「北近畿」が異端な存在で、配置区が異なることや、ブレーキ回路が異なるため、「丹後」や「鳥取」車の代用はできなかったのです。
1999年には「エーデル鳥取、北近畿」が廃止となり、「鳥取」は波動用として使用されるようになりました。そして、時には「S&R」を挟んだ7両編成で運用されることもありました。帯が揃わないのは少々残念ではありましたが、全車キハ65でDML30エンジンを唸らせて坂を上ってゆく様は壮観でした。
エーデル鳥取にシュプール&リゾートを挟んだ7連 キハ65701 2001.10.21 10:27 関西本線 加茂−笠置