碧電12周年企画各地を走った ジョイフル気動車

第26回 ふれあいパル  13.5.19UP

珍しく阪和線をゆく「ふれあいパル」

●畳敷きではない洋風お座敷?気動車

キハ28・58を種車にしたものは紹介できるものが残り少なくなってきました。今回はJR西日本の「ふれあいパル」です。国鉄時代の1986年に登場しており、ジョイフルトレインとしては古い部類に属します。当時、広島鉄道管理局には20系を簡易個室に改造し、団体用にも使用できるように改造された「ホリデーパル」がありましたが、「パル」の部分が共通しているのは意図したものでしょうか。
 車内はお座敷気動車に準じていますが、畳ではなく、絨毯敷のため、お座敷車の別称「和式車」とは言えないものです。
 前面は助手席側前面窓と貫通扉をつぶして大窓を設けています。この方法は九州の「ゆ〜とぴあ」でも採用されましたが、こちらのほうが先に登場しています。
 配属が小郡であったため、関西以東へ来る機会はそれほど多くはありませんでした。そんな中、雑誌の運転予定を見ていて興味深い運用がありました。大阪にとどまらず、和歌山方面へ足を延ばす団臨が設定されていたのです。
 1978年9月までは紀勢本線の和歌山−新宮間が非電化で、その後もしばらくは急行列車が気動車のまま残っていたため、阪和線の気動車列車は珍しくはありませんでした。しかし、急行が廃止となると、気動車が入線する機会は大幅に減りました。その阪和線へ遠く山口県からやって来る「ふれあいパル」はたいへん珍しいものでした。
 ここ、新家−長滝間は阪和線の有名撮影地ですが、当時は気動車のジョイフルトレインには関心がない人も多く、他の撮影者はほとんど見かけなかったと記憶しています。

キロ29504(広コリ)9813D 1994.1.30 9:26 阪和線 新家−長滝 


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