碧電12周年企画各地を走った ジョイフル気動車

第11回 カーペット気動車  13.1.28UP

JR東日本新潟支社のカーペット気動車が山手貨物線をゆく

●畳敷きならぬ絨毯敷きの気動車

JR東日本新潟支社に所属していた団体用の編成です。後にジョイフルトレインと呼ばれるようになる団臨用の車両はお座敷車に始まり、1983年に欧風車が登場し、その数を増やしました。しかし、当車のようなカーペット敷のものは珍しい存在でした。
 国鉄時代末期の改造で、引退するまで愛称はなく、雑誌での扱いや、ファンの間でも「カーペット気動車」で通っていました。登場時は国鉄色のままでしたが、後に塗装変更を受けました。オリジナルのキハ58系をベースに、斜めのラインが加ったやや複雑な塗り分けは新潟支社らしいと言えましょうか。
 当車の行動範囲は広く、新潟近郊のみならず、他社管内への長距離運用も少なくなかったようです。本特集はなるべく多くの運行線区を選定するという方針を第1回で宣言しました。当車については、こんなところへも姿を現したという区間を選ばない手はありません。しかし、撮ったことは記憶にあっても、いつ頃のものであったかが思い出せず、記録ノートから探し出すのに時間がかかりました。
 撮影した1988年当時、上野口へはたびたび気動車列車が乗り入れてきましたが、それ以外の山手線沿線の駅へはまず気動車が来ることはなかったと記憶しています。そんな中、山手貨物線を経由して自力走行で品川までやってきた当車は極めて貴重な記録になります。
 幸い、同列車の運行予定を掲載した「鉄道ダイヤ情報1988-11号」がすぐに見つかりました。輸送番号「新576」団体名「ユニオンツール」とあります。(新潟県にある企業さんです。)滅多にない山手貨物線の走行は特別なイベント列車ではなく、一般の団体列車であったことになります。

キハ58120(新ニイ) 9701D 1988.10.22 山手貨物線 目黒−恵比寿(旅客線の区間で表示)


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