碧電12周年企画各地を走った ジョイフル気動車

第10回 BUNBUN  13.1.13UP

竹下区の和式気動車BUNBUN

●ミツバチのようにほうぼうを飛び回った働き者

九州では分割民営化の前後に数多くのジョイフルトレインが登場しました。営業距離あたりの数の多さでは他のJRの追従を許さないほどではないかと思います。
 しかし、1994年、雑誌を見て衝撃を受けました。団体用の全ての編成(客車、気動車とも)を6月限りで引退させるというのです。種車が古く、スピードが出ないため、高速で走る新型特急列車群の間を縫ってダイヤを設定することが難しくなってきたこと。保守に費用がかかることなどがその理由とされました。しかし、稼働率は決して低くはなく、需要はあっただけに、全廃という方針には強引さを感じました。あるいは、順次廃止では支社間の公平性から反発を買うとの判断があったのかも知れません。
 今回紹介するブンブンも稼働率が高い1本でした。大都市圏にある竹下区に所属する2連のお座敷車。規模の小さい団体さんのリクエストにも応えやすかったのでしょう。ブンブンとは、サイドに描かれたロゴから、ミツバチを意味しているようで、実際に働き蜂のように飛び回り、ある意味、「名は体を表す」列車でした。
 既に整理が始まり、撮れずに終わった編成はあるものの、健在の編成は撮っておきたい。そんな思いから、94.6.10、仕事が終わってから寝台特急「なは」に乗車し、94.6.11〜12の2日間、鹿児島本線や久大本線を中心に回りました。
 ブンブンは非電化区間である肥薩線内で撮ろうと、八代駅から鹿児島本線と分かれるあたりまで歩きました。ここならば鹿児島本線の特急も一緒に撮れるという期待がありました。撮影地としては今ひとつで、「走る形式写真」になってしまいましたが、ブンブンを素直に記録するという意味では満足でした。

キハ588001 9805D 1994.6.11 肥薩線 八代−段


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