JR西日本広島支社の洋風気動車です。最大の特徴は前面のくちびる。口を開いて話すこともできました(笑)魚をイメージしたデザインと言われていますが、私にはサングラスをした”オバケのQ太郎”に見えます。
同車を初めて見たのは関東在住時代、品川駅で展示されたときです。展示会場で仲間に会いましたが、「鈴木さんもこんなの撮るんだ。もっと硬派かと思ったよ(笑)」と言われたのをはっきり覚えています。それくらいジョークのような車両と受け止められていたということになるでしょうか。
窓割りが変更されているほか、屋根上のクーラーもルーバーで隠されていて、種車キハ58のイメージを見事に払拭しています。JR西日本広島支社の意欲が感じられます。
JR西日本では、マンネリ化を防ぐためか、支社間でトレードする形でジョイフルトレインを一定期間貸し出すことが行われました。その結果、広島からではなかなか出掛けることがないJR東海、東日本管内での運転実績もあります。
引退時にはタイ国鉄の幹部に見初められ、譲渡の話が進められたと言われますが、結局実現することなく廃車解体になってしまいました。
JR東海参宮線に乗り入れた「フェスタ」 1997.11.9 多気−外城田