碧電12周年企画 各地を走った ジョイフル気動車

第4回 くつろぎ  12.11.25UP

気動車初のお座敷改造を受けたJR北海道「くつろぎ」

●元祖お座敷気動車

 本特集を始めるにあたり、残念に思っていることがありました。それは、撮影できる時期に活動していながら、最初にお座敷気動車に改造されたキロ29(国鉄〜JR北海道)を未撮影だと思い込んでいたからです。改造当時はジョイフルトレインという言葉はなかったにせよ、1973年に登場している同車は元祖ジョイフル気動車と言って差し支えないことでしょう。その「元祖」がないのです。
 ある日、ネット上でJR化後の塗装の同車を見つけ、これならば撮っているのではないかと思えてきました。
 早速記録ノートを調べます。すると、1988年の記録に「キロ292 和式『くつろぎ』x2+56系x4 七飯−大沼」の記載が見つかりました。そして、ネガも見つかりました。民営化後のコーポレートカラーを強く意識した塗装ではあるものの、思いがけず「元祖」を穴にせずに済むことになったのです。
 1988年の初渡道最終日。C62ニセコ号の撮影だけはたまたま同じ日程で現地に入っていた大学サークルのS先輩、H君がレンタカーに乗せてくれた以外は全て列車、バスの移動で、「もう歩きたくない」と、疲れを感じていました。大沼公園で特急「北斗」を降り、レンタサイクルを見つけてほっとしたことなど、当日のことを次第に思い出しました。何を思ったのか、たまたま後打ち方向に構えていたところ、前寄りにキハ56系一般車が連結されていて、「たまたま」に救われました。
 もし、後打ちができない場所で構えていたら、危うく撮り逃す恐れがあったわけですが、1両単位で他の列車に併結される運用形式は、同車の使われ方を表すよき記録にもなっています。
 このポイントで道内での走行撮影を終了し、快速「海峡」〜特急「はくつる」で帰りました。

キロ592(札ナホ) 9205D 1988.6.26 函館本線 七飯−大沼


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