宅内配線に悩む(その2):
待つことしばし、やっと十分な長さの光ファイバーが届いた。これにて、
前回記載
した「Simple is the best」となる(はずの)宅内LAN配線の実験ができる。
妄想していたプラン:
現状では天井裏や壁の内部に光ファイバーを通す準備は全くできていないので、バスルーム天井裏にあるルーターから作業口を通して光ファイバーを引き出す。足を引っかけないように天井付近を通るように多少の工夫して、後は剥き出しのままの状態であるが終端ハブ(LHY Audio SW-6 SFP)に入れる。このハブにはBluesound NodeとサーバーPC(音源用のNAS見合いとなるPC)をRJ-45のLANケーブルにて接続している。
何はともあれやってみた図:(自分でもお馬鹿かな~と思う、、、)
話はちょっと飛躍してしまうが、、、
若かりし頃のことになるけれど「出会わなければ良かった」というほろ苦い、それでも少し甘酸っぱい想い出を今に至るまで性懲りもなしに引き摺っている。成長するにつれて「知らない方が良かったのに」とどうしても感じてしまう冷たく悲しい現実にも度々遭遇してきた。大人になるにつれてこのような想いに対処する術は多少は身に付いてきたんだとは思うけれど。
オーディオに於いてもまた自分の人生の時々、その一コマとして、幾度となくこのような何とも云い難い経験をしてきた。自分の手の届きそうにもない「音」に触れてしまった時に否応なしに感じるような場合が多く、ある種の屈折なのかもしれない。どう転んでも実現できないような理想に近い音、とても贖うことのできないような価格だけれどそれに見合う魔性的な魅力のある機器、その前にたたずむ時に感じる切ない気持ち。
そんな複雑なかつネガティブな心境に負けないように自分としての理想の音作りを目指してはきた。もちろん半世紀経った今でもその理想は叶っているとは思えない。けれど、あれこれと考えを巡らせ、その施策を実施した時々に、「あっ、これだ!」と思えるものには若干ながらも出会ってきた。具体的な機器で云えば、
SONYのユニット
に出会った時、デジタルチャンネルデバイダーで4way構成に至った時、そして
ベリリウム三兄弟
を実現できた時。
音としてのブレークスルーがそれらによって完全に実現できた訳ではないが、将来に繋がる(はずの)可能性を確認できた、と云えば良いだろうか。そしてその印象が間違っていないことを立証するためにまた遠く長い積み重ねを続けねばならないとしても。
今回の実験の結果についてはまだまだ検証が必要だと認識している。音の印象というのは自分の意識(思い込み)や体調、温度や湿度などでも変わる経験を度々してきている。また、たまたま試聴に使用した音源がうまく適合している、というケースもある。それでも、今回聴けた音にかなりのポテンシャルルが潜んでいることは間違っていないと強く思う。リアリティーのある音の芯を感じることができて、この表現は自分として目指す理想へと繋がるもの。
既にこのようなシンプルなLAN環境、構成としておられる方も多いかもしれない。当方は迂闊にも宅内配線やモジュラージャックというところに今まで着眼することなく、ネットワークの末端の部分しかケアできていなかった訳で、変わらないんじゃという思い込み(屁理屈)が邪魔をしていたのかもしれない。
ストリーミング音源そのものに差があるとは今でも考えていないし、宅内に入ってくるまでの外界のネットワーク経路や機器は自分ではコントロールできない。だが、そこまでは同じであっても、キャリアー提供のルータ以降の宅内LAN環境は良くも悪くも自分の工夫次第であると改めて思う。
だが、今回はあくまでも簡易的な実験レベルであって、本採用とするには天井裏や壁内部に光ファイバーをきちんと配線しなければならず、その為の具体策はまだ出来上がっていない。工事依頼をすればできるもなのかどうか、調査中ではあるが確信が持てるところには至っていない。納得に至るにはこの辺りの配線(工事)のみならず改めて機器の吟味も必要になるかもしれないとの予感もある。
知らなかったこと、知ってしまったこと、それらを悔やむのではなくそこでの想いを改めて咀嚼してこの先の進歩、前進につなげることが(それがストリーミング音源のための施策であるとしても)「幸せの音楽」へ通ずる道だと信ずる。
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