オーディオ日記 第49章 終わりの始まり(その11)2020年5月12日


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極楽浄土への道:リモコンアプリ

PCオーディオにおいて欠かすことのできないリモコンアプリも本体となる再生アプリとの関連から随分と変遷、遍歴を続けてきたと思う。もちろん当方とて遥か昔はデスクトップ画面にてマウスを中心にした選曲、再生操作を行っていた。だが、メインのオーディオシステムにおけるデジタルトランスポートとしてPCオーディオがそのポジションを占める頃には既にリモコンアプリが絶対的な必須条件となっており、以来ずっとこのスタイルを踏襲している。そして操作性に関する「極楽」を求め続けてきた。

10年以上前に使用していたWinamp(Windows環境のプレーヤで今はもう無い)用のiPOD Touchリコモンアプリ(RemoteX、Wmote等)は当方にこの世界を 開眼 させてくれたものであるが、とうに消滅しておりその軌跡すらもう探せない。再生アプリをVoyageMPD(Linux環境の走り、これももう無い)に変えた時に出会った「mPOD」という稀代のリモコンソフトも惜しまれることに世の中から消え去って久しい。現時点での標準として考えてみても、このmPODはリモコンアプリに求められるほぼ全ての機能を具現したすばらしいもの。「ほぼ」と記載したのは、ひとつ機能的な不足があった。それはPCをリモコン操作でシャットダウンする仕組みが備わっていなかったこと。

おそらく、MPD(Music Player Daemon)の開発に合わせてリモコンアプリのインターフェースが検討された段階ではプラットフォームの多くはシングルボードコンピュータであり、電源は所謂「ブチ切り」で問題なかったことがこのような仕様には関係しているのかもしれないと推測しているのだが、、、

ネットワークオーディオ機器の普及に伴いDLNAあるいはOpenHome系のリモコンアプリが多数出現してきたが、当初の悲惨なアプリ群は黎明期だからやむを得ないとしても、遥かに充実してきた現在でも網羅的な機能とレスポンス速度という観点から、この「mPOD」(後にiPAD対応のmPADも登場したがこれも既に無い)を凌駕するものにはなかなか出会えていない。この辺りはDLNA/Openhome(総称してのUPnP)とのシステム構成に対する考え方や接続仕様の違いも大いに関係しているのだろうか。

だが、この「mPOD」は現在でも相当古くなってしまった我が家のiPOD Touch上で健在である。もちろん、対を成す再生アプリは最新のSymphonic-MPDやlightMPDでありその操作性とレスポンスに関して不満などない。だが、iPOD Touchとて最早バッテリーの持ちは相当に悪いし、不幸にして立ち上がらないという状況にいつなっても全く不思議では無いという位の年代もの、、、合わせて老化(断じて認めたくはないと思いつつも)に伴う視力低下もあって、小さい画面ではやはり見難くなってきた。

mPODとyaMPCのプレイ画面の比較(ある程度画面は大きい方が、、、)
yaMPC sample

yaMPCの接続選択画面(接続先を自在に選択できる)
yaMPC sample

このため、iPAD mini上で「mPAD」を併用して愛用してきた。だが、既にディスコンとなったものは世の中の動きには追随できる訳もなく、iOSのバージョンアップには対応不可、バージョンアップしてしまえば動かなくなるという宿命を抱え込んでいた(このためにずっとiOSを更新せずにもいた)。

そんな状況下、かれこれ一年ほど前にiOS版のリモコンソフト「 yaMPC 」の存在を知り、以来こちらをリモコン操作の中心として徐々にシフトさせてきた。最初に出会った時はまだ当方にとって欲しい 機能が一部不足 していた点もあったのだが、その後継続して バージョンアップ が行われ、機能的な拡充、iPADの画面サイズへの対応が行われてきたことは喜ばしい。そして今般1.5.4というバージョンになって、画面デザイン、レイアウト、ユーザーインターフェースなど全般にわたるブラッシュアップが行われた。既に極楽操作という環境に関しては非の打ち所はないもの仕上がっているが、ここに至って極楽浄土への道が拓かれた、というのも過言ではあるまい。だが、yaMPCは新しいiOSでしか動かない、mPADは古いiOSでしか動かない。それ故にmPADともいよいよお別れの時(ちょっと大袈裟だが)、、、

yaMPCのジャンル一括導入画面(数千曲のプレイリストも簡単に作成可能)
yaMPC sample

「mPOD」、「mPAD」を越えるような機能として検索機能が充実しているし、iPAD上に表示される大きなカバーアートなどアドバンテージも多くある。既に入手できなくなっているようなものに固執する必要など最早全くなく、この素晴らしいリモコンアプリをただ堪能すれば良い。極楽、極楽と。

yaMPCでは一覧表示されるカバーアートの大きさも選択できる
yaMPC sample

だが、現時点のPCオーディオの観点から鑑みれば、元々がMPDと対を成すリモコン仕様である故か、Streamingには対応していないなど次に向けての課題はゼロとは云えない(DLNA/Openhome対応のリモコンアプリの多くはこの対応を既に行っている)。個人的にはシャットダウン指示を出せるような機能も欲しくはある。Streamingに関しては母体となる再生アプリとの関連も大きいのだが、MPDも今や本体機能としてはこれらをサポートしているので、いずれこの面でも拡充されていくものとの期待は抱いている。

(参考)mPADの画面:全てのリモコンアプリのバイブルである(iPAD上にて永久保存するつもり)
yaMPC sample

(参考)今は懐かしきwinamp用の「Wmote」画面:カバーアート表示はない
Wmote Disiplay1 Wmote Display2


                 4way構成の設定備忘録(2020年4月4日更新)設定値
項目 帯域 備考
Low Mid Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
Sony
SUP-T11
Accuton
C51-286
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+4) 110 (+17) 93 (+0) 93 (+0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +1.2 -10.0* +1.7 +4.5
*DF-65 Att ON
マスターボリューム
アッテネーション
dB -3.0 -3.0 -6.0 -3.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB -6.0 -12.0 -6.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 89.2 85.0 82.7 82.5
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

710
710

1600
1600

2500
4000

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-48 24-24 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -7.0 -36.0 +28.5 +32.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm  
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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