行・そ・ぞ 作品・日本






 そして、バトンは渡された 
[HUMAN DRAMA]
2021.10:日本映画(ワーナー・ブラザース映画)
監督:前田哲
出演:永野芽郁田中圭
石原さとみ大森南朋市村正親稲垣来泉
岡田健史戸田菜穂朝比奈彩安藤裕子木野花
萩原みのり/他
今年は、映画枯れの時期が長いな…
早く年末年始にならないかな?
でもとりあえず今週は何を観る?
ググっていたら10月公開映画がロングランでまだ掛かっていた!
時間もピッタシだったので観に行くこととした!

STORYは…
血の繋がらない親に育てられ、4回も苗字が変わった森宮優子
わけあって、料理上手な義理の父親・森宮さんと2人暮らしをしている
そんな優子は、幼い頃に聞いたある言葉を信じてきたことで、いつも笑顔を作ってしまう癖がついてしまった
けれど笑顔でいても、将来のこと、恋のこと、友達のこと、上手くいかないことばかり
目の前の問題は、高校卒業式の合唱で伴奏を引き受けてしまったこと…今はピアノを猛特訓中

一方、梨花は何度も夫を変えながら自由奔放に生きている魔性の女
いつも「みぃみぃ」泣いている“みぃたん”のママになった梨花
血の繋がらない娘に目一杯の愛情を注いで暮らしていたが
ある時、突然姿を消してしまった、愛娘を残して…

人生の転機を迎えた優子の元に届いた手紙をきっかけに、明かされていく2つの家族の過去
「優子ちゃん、実はさ…」森宮さんもまた優子に隠していた秘密があった
親たちが隠していたことは?
梨花が消えた理由とは?

2019年本屋大賞受賞した瀬尾まいこの同名小説の映画化作品
まあ泣かせるためにアレコレよくも詰め込んだなというか、仕組んだなというか、作り込んだというか…
試写会では92.8%が「泣いた」そうだ
確かに、私も迂闊にも涙が滲んでしまった…まあ良くできているな
まあかなり作為的とも言えるか?
公開36日目の第1回(10:00)、217席の映画館で1割程度の入り(TOHOシネマズ渋谷 SCREEN6)
2011.09format



 その男、凶暴につき 
[VIOLENCE]
1989.08:日本映画(松竹)
監督:北野武     製作:奥山和由
CAST-1:ビートたけし白竜川上麻衣子平泉成音無美紀子岸部一徳
CAST-2:佐野史郎芦川誠吉澤健勝部演之浜田晃上田耕一石田太郎寺島進遠藤憲一
     八木美香/他
北野映画第1作、日常のなんでもない(と思い込んでいる)生活と人間関係の中に潜む凶暴なものを描くヴァイオレンス

STORYは…
内なる凶暴な声に自らを恐れる刑事…我妻諒介、39歳、ただ1人の友・岩城(同僚)、たった1人の家族・灯(妹)、組織を嫌う一匹狼…湾岸の倉庫街、自転車を使い浮浪者を痛めつける少年達、それを見つけた男…我妻諒介、主犯格の少年を追跡、自宅へ押し入り、殴る蹴るの暴行の末に自首させる、全てにおいてそんな調子、異端視される所以… ある日、釣り舟内で発見された麻薬密売人・柄本の死体、捜査を進める我妻…やがて青年実業家・仁藤、そして岩城(防犯課係長)に辿り着く、産まれてくる子供と妻のために金が必要だった岩城…押収した麻薬を横流ししていた、不吉な予感、首吊り死体となった岩城を発見、不審、自殺に見せ掛けた口封じ…、友人を闇に葬り去ろうとする警察、実態は麻薬シンジケートのボス・仁藤、その配下の殺人鬼・清弘、狂気にも似た我妻の怒り、巨大な力に1人対抗する我妻、自らの凶暴性の解放をもって戦うしかなかった…

北野映画第1作、初めて見た時の違和感と衝撃、それまでのエンターテインメント映画に慣れ親しんでいた自分を不安に陥れる、日常のなんでもない(と思い込んでいる)生活と人間関係の中に潜む凶暴なもの…これをタンタンとあばいていかれては、不安な気持ちにならざるを得ない、また当時は俳優・ビートたけしの演技にも違和感、芸人としての彼しか知らなかったわけだし、一見シロウト以前とも思える”素の状態”の演技、だけど涌き出てきてしまう凶暴性…演技のようで演技でない… 
自分しか知らない自分の中の凶暴性と破壊願望に触れてしまったための不安感…解放して回りを壊滅させるのか、押さえ込んで自ら崩壊するのか…
-1999format