行・せ・ぜ 作品・日本






 聖女伝説 
[HARDBOILED]
1985.03:日本映画(松竹/松竹富士)
監督:村川透
CAST-1:郷ひろみ小野みゆき
CAST-2:岩下志麻岩城滉一山田辰夫成田三樹夫
CAST-3:三船敏郎夏八木勲/他
何で見たのか謎の映画の一つです

STORYは…
■霧の中、色褪せたナップザック、早瀬俊夫、27歳、2人殺しで7年間の刑務所暮らし…を終えて、かつての刑務所仲間・岡野を訪ねる、歓待してくれる岡野、しばらく岡野の借金取立てを手伝うこととする俊夫 ■最初の取り立てに行った板金工場、逆に攻撃にあう、一瞬のスキをみて反撃に出る俊夫、その時包丁の切先で眼の下を斜めに切られてしまう、忘れかけた兇暴な感情、相手を叩きのめす… ■そんなある日、金のためなら何でもやる総会屋・立花の事務所、銀座のクラブを経営する妖艶な女・市川多恵子に会う、多恵子はビル一棟を買うのに、マチバの金融全社に融資を頼んだが…倒産、立花の事務所に渡った彼女の借用書、金額のマルが一つ増えていたのだ、金のことで立花に尾を振る岡野を横目に…立花からのうまい話をきっぱりと拒否する俊夫、彼は刑務所にいる間中…シャバに出た時、自分が何をすべきかを冷静に考えていた、「人が10年かかるところを、3年でやってみせる…」、傷跡を撫でながら呟く俊夫 ■岡野から離れた俊夫、多恵子からもらったクラブ−“エル・ドラド”のマッチをたよりに、彼女の許を訪れると、強引に犯すように関係を結ぶ、怒りがおさまらないのは…それまで多恵子のツバメたった工藤、しかし腕力でも度胸でも俊夫にはかなわないと思った工藤は弟分となる ■2ヵ月後、俊夫は西麻布に多恵子が開店した高級クラブ“宵待草"のバーテン兼用心棒として夜の世界にいた、盛大に開かれるオープニング・パーティ、多恵子のパトロン…政界の黒幕・神崎、立花の姿も、そんな中で俊夫の目を引いたのは…ピアノの鍵盤を華麗にあやつる女・王麗花(23歳)、父親はアメリカで名の知られた華僑、母親は日本人、麗花にひと目惚れした俊夫…執拗に彼女を追い&愛をかわす ■やがて俊夫は自らの計画を実行に移し始める…「人が10年かかるところを3年でやってみせる」という決意に従って、多恵子から借金して自分の店を持った俊夫、野望は一つずつ達成されていく、立花と多恵子が欲しがっている森山ビルの譲渡権利書の話を耳にする俊夫、立花を出し抜いて俊夫と手を組もうとする多恵子、立花には立花の思惑が…、森山ビル獲得のために動き出す俊夫 ■綿密な下見を重ね、計画実行、俊夫は岡野と共に森山ビルを襲撃、岡野が社員を外におびき出す間に…


どうしてこのような映画を見たのでしょうか?自分でもよくわかりません、多分…洋画ばかり見ていたので、気まぐれで見たのでしょう、でもこの選択肢はなんだろう?今となっては何が何だかわかりません、こういう映画が好きなわけではありません、出演者の中にファンとなる人物がいるわけでもありません、このプログラム見るたびに頭をひねるばかりです…、これを書いてプログラムは封印、あとは全部忘れるだけです!(2009.01)
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 正欲 
[DRAMA]
2023.10:日本映画(東宝)
監督:岸善幸   原作:朝井リョウ
出演:稲垣吾郎新垣結衣磯村勇斗佐藤寛太東野綾香
宇野祥平山田真歩潤浩岩瀬亮徳永えり山本浩司渡辺大知坂東希
滝口芽里衣齋藤潤/他
積極的に観たい映画がない!先週は所用で観てないし今週もない!
流石に生活パターン外観崩れるので無理にでも観る!本当は「原作を読書」するつもりだった「正欲」を繰り上げ!
内容的には活字で読みたかったけど「未読本が山」状態なので、映画に走ることとした!
新垣結衣、稲垣吾郎、久しぶりです!
「観る前の自分には戻れない」の宣伝文句!果たしてどんな感じに仕上がっているのだろうか?
あまり感想をSNSに上げてる人がいないのだが?楽しみでもあり不安でもある!
諸々の用事で渋谷完結の日!なので「シネクイント」を選択!これで「4ポイント」なので次回の映画は「無料」!

STORYは…
寺井啓喜は横浜地方検察庁の検事で…妻の由美、息子の泰希と3人暮らし!
「不登校インフルエンサー」の影響、自分も学校に行かず「動画配信」をやりたい話す泰希を巡り、妻と意見が食い違う
ある日、啓喜は事務官の越川から、現在扱っている案件に類似した過去の事件として…
新聞配達員が蛇口を盗み捕まった事件があると聞かされる
「警察施設に侵入し、水を出しっ放しにして蛇口を盗んだとして、新聞配達員・藤原悟が窃盗と建造物侵入容疑で逮捕」
「容疑者は水を出しっ放しにするのが嬉しかったと供述 している}
15年前、地方の新聞で報じられた小さな記事
「小児性愛どころじゃない異常性愛の人ってたくさんいるみたいなんです!今回の被疑者ももしかしたら…」と告げる越川
桐生夏月は両親と共に広島に住み、大型ショッピングモールで働いている
ある日、中学3年生の時に転校した同級生・佐々木佳道が、それまで働いていた横浜から戻ってきたと知る
夏月は15年前を思い出す
中学のホームルームの時間に、同級生が新聞から気になるニュースを紹介した日
新聞配達員の藤原悟が蛇口を盗んだニュース!「水を出しっ放しにするのが嬉しい」なんて意味不明!笑うクラスメート達!
担任教師からの注意事項、近々裏の水道施設の撤去工事があるから近付くな!
放課後、夏月は校舎裏の水飲み場に向かうが、そこには佳道の姿があった…
神戸八重子…大学で学園祭実行委員
昨年まで行われていたミス・ミスターコンテストの代わりに、多様性を称えるダイバーシティフェスの開催を計画
諸橋大也が所属するダンスサークル「スペード」を訪ねて出演を依頼する八重子
八重子はあることから、男性がずっと苦手だったのに大也だけはなぜか平気?
ダンスの練習に励む大也から目が離せない!そんな八重子の気持ちに大也も気づいていく…
違う場所、違う人生、違う境遇で生きる5人は、誰も予想できなかった感情で少しずつ少しずつ近づいていく…

(原作未読だが、この映画の後半を記録に残す意味を感じられないため、個人的保管もなし!)

なんだこれは?「原作」を読むべきだったと後悔!
ちなみに…
#私のベスト本2021:最多登録
キノベス!2022:第2位
ブクログ年間登録2021:第1位
「ダ・ヴィンチ」ブック・オブ・ザ・イヤー2021:第2位
「ダ・ヴィンチ」プラチナ本 OF THE YEAR 2021:選出
第3回 読者による文学賞:受賞
第5回 未来屋小説大賞:入賞
第38回 織田作之助賞:最終候補
第34回 柴田錬三郎賞:受賞
2022年本屋大賞:ノミネート

評価の高い作品なのだが…この程度の映画?
脚本がダメなのか?
原作読んでいないが…どう切り取ったのか?映画なりに伝えたいことは無かったか?
監督・編集の岸善幸氏が悪いのか?
監督はTVの「クイズ番組」「ドキュメンタリー番組」から映画に渡ってこられた方で、映画4作目!
表現に制約がある?原作趣旨としてもあれが限界映像か?
全体的に顔アップが多い!カット割は紙芝居か?演出は学芸会か?
頑張ってる方が可哀そう
しかもスクリーン上の配置が気持ち悪いというか、バランスが悪くて、気持ちが悪い!
見せ場がフレームに収まっていない!余計なものが映っている!
(「見切れる」という言葉を使おうとしたら、今と昔では逆の意味らしいので使わず)

ともかく映画は置いといて…
「自分が正しい」と思うことが間違っている…というのが現在の考え方!
「自分の事を認めてくれ」「認めてくれなくていいから存在させてくれ」「生き辛い、死にたい」の価値観
細分化に細分化を重ねて疲れてきたが…もしかして気付けば「グラデーション」の世界?
でもそれに気付かない「リベラル」は平気で無邪気に「マイノリティー」を弄ぶ!
(だってみんな楽しかっただろ…と同意を求める連中、文句あるんだったらその時言えよの逆ギレ)
年長者・偉い人ほど過去の価値観に縛られている!
私もある分野で「マイノリティー」であったため、辛い日々を送ったことがある!
大勢派は無邪気に攻撃してくるが…(後日譚)あれは(自分達が)楽しかったんだから問題ないだろ!だってさ…
ただ「マイノリティー」だから全てが許される訳ではない!
努力はしたか?努力する前に諦めたか?途上か?
(私は多くの犠牲を払って、その位置から這い出てきたが?)
「なぜマイノリティー側に努力を求めるのか?」という言葉が返ってきそうだが…
昨今はいろいろと考える機会が提示されている

監督は「覚悟」を決めてこの映画を作ったのか?
エンタメ&バラエティ畑の方が「リアル」も撮れるという自己主張?
稲垣吾郎・新垣結衣・磯村勇斗を引っ張り出しているのに
現実問題として興業的に失敗しているのは事実!
公開2週目、163席の映画館に観客10人の体たらく!
インスタにアップしたら…
@「舞台挨拶中継スクリーンで1/4しか入っていなかった」との情報
A「(読書家の方)原作読んだけど、映画化しているの知らなかった」のコメント
が、既に返ってきている!
つまり、興業的・商業的にも失敗しているのである!
で、パンフが「1,000円」は高い!
公開9日目の第1回(9:50)、163席の映画館で10人の入り(シネクイント スクリーン1)
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ゼイラム     は、別ページとなります。
ゼイラム2   は、別ページとなります。



 セーラー服と機関銃 
[COMEDY]
1981.12:日本映画(角川映画)
監督:相米慎二     原作:赤川次郎 「セーラー服と機関銃」
CAST-1:薬師丸ひろ子
CAST-2:渡瀬恒彦大門正明林家しん平酒井敏也藤原釜足
CAST-3:柄本明柳澤慎吾岡竜也光石研
CAST-4:三國連太郎風祭ゆき北村和夫佐藤允寺田農/他

STORYは…
■四人しか子分のいない小さなヤクザ・目高組の親分が“跡目は血縁者に”と遺言を残して死亡 ■同じ頃、女高生の星泉、交通事故死した父・貴志と火葬場で最後の別れを惜しんでいた、泉が帰りかけたとき、父の遺骨に線香をあげていた中年の男、親類縁者なし…これで彼女は本当の一人ぼっち ■同級生で“三銃士”を名乗る…智生、哲夫、周平、泉のことを心配するも、マンションでの一人住まいを続けることに ■マンションに帰宅する泉、待っていたマユミという女、「もし自分が死んだら泉をよろしく」という父の手紙を持参、フーテンの様な格好、とても父の愛人には見えないが…その日からマユミと一緒に暮し始める泉 ■翌日の下校時刻、黒いスーツを着こんだ大勢の男達が学校の前に整列、帰れない生徒達を尻目&三銃士が止めるのを無視、校門に向う泉、あの火葬場にいた男が歩み出て「星泉さんですね…お迎えにまいりました」とポンコツ車へ、佐久間(代貸)と名乗ったその男…繁華街の裏通り、老朽ビルの3階の汚ない事務所に連れていかれた泉、潰れかけヤクザの組事務所、そこで…目高組四代目組長を襲名してほしいと頼まれる、親分の遺言で血縁者を探し、漸く探した甥が泉の父親、だから跡目は血縁者の泉に…、このままでは組は解散の破目…佐久間、明、ヒコ、政の4人、校門に並んでいたのは他の組からの借り物!かたくなに拒否していた泉だが…彼らの熱意にしぶしぶ承諾してしまう ■翌日、街一帯を仕切る大組織の組長・浜口(表向きは不動産会社社長)のもとへ挨拶へ、可愛い組長に浜口は驚くと同時に笑いだすが、佐久間は大真面目、偶然にも以前、目高組のシマを食い荒らした松の木組の組長・関根と遭遇、その場のやりとりが浜口の気に入られ…昔のシマが目高組に戻ってきた! ■その夜、祝杯を上げる目高組の事務所、窓に機関銃の乱射!奪い返されたシマ、松の木組の腹いせ…事件が新聞ざた…泉は退学処分、しょんぽりと家に戻ろうとする泉、新宿署の黒木刑事が呼ぴとめる、泉のパパは海外出張の帰り、成田空港を出たところで、トレーラーにはねられたことになっているが、目撃者が現われ…トレーラーに向って突き飛ばされた!という証言、黒木は、この事件には密輸が絡んでいると推理した黒木、パパが密輸?信じられない泉 ■数日後、何者かに荒された泉のマンンョン、マユミは行方不明、普通の泥棒の仕業ではないらしいと黒木刑事、黒木が心配しているほど…平気な様子、そんな彼女が心配でたまらない三銃士達、持ち前の気性の強さと優しさで組長ぶりも板についてきた泉…


当然といいますか…薬師丸ひろ子を見に行った映画でして、それ以上でもなくそれ以下でもありません、薬師丸ひろ子が見られて良かった良かったというところでしょうか…、まあ見に行ってから四半世紀以上を経過しているため、細かいコメントはパスさせていただきます(2009.08)
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 せかいのおきく 
[YOUTH]
2023 キネ旬[作品賞]
2023 キネ旬[脚本賞]:坂本順治
2023.04:日本映画(東京テフトル)
監督:阪本順治
出演:黒木華寛一郎池松壮亮
佐藤浩市石橋蓮司眞木蔵人/他
今から映画「せかいのおきく」を観ます! GWの谷間も休みにしました!ちなみに5/1につき「ファーストデイ」で1,100円!
今年のGW、観たい映画は全て観終わってる状況!(「ザ・スーパーマリオブラザース・ムービー」に全く興味が無いので)
このような状況の下、ネットで近郊の単館系を探っていて見つけた映画!
最初は「せかいのきおく(世界の記憶)」?どんな映画だ?と思って、公式サイトに辿り着いたら…
ドンっと「着物姿の黒木華・他3人のモノクローム写真」!
タイトルが大きく書かれているけど、まだ「せかいのきおく」だと思ってる自分!
江戸時代の話しかな?サイトをスクロールダウン!モノクロームのせかい!
「おきく、22歳。声を失ったけれど、恋をした…」えっ!?「おきく」???
ここでようやく「せかいのおきく」だと気付く!
この段階で術中に嵌まった感じ!「おきくのせかい」なら錯誤は生まれなかっただろう!上手い!
何かもう気になって仕方がなく、観たくてしょうがない!
ユーロスペース行ってきます!阪本順治監督作品は3年ぶり!楽しみにしています!

STORYは…
序章:江戸のうんこは、いずこへ[安政五年・江戸・晩夏]
とあるお寺の裏手にある厠、糞尿を掬う男…下肥買いの矢亮
江戸で糞尿を買い取り、 郊外で肥料として売る!俗に汚穢屋と呼ばれる仕事
降り出した雨を避け、厠の庇の下に駆け込んで来る中次…紙屑の売り買いで生計を立てている男
そこへ…この寺で読み書きの師匠をしている“おきく”も急いでやってくる!3人の奇妙な接近遭遇
中次は、矢亮の新たな相方として下肥買いに足を踏み入れ ることになる
第一章:むてきのおきく[安政五年・秋]
江戸木挽町・次郎衛門長屋
降り続いた長雨、厠から糞尿が溢れ出し困り果てた長屋の住人達が大家を責め立てる
「まあ、乾くのを待つんだな」と呑気な発言をする“おきく”の父源兵衛…藩の不正を上申し藩を追われた武士
矢亮と中次の働きで糞尿も順次片付く…厠に列をなす住人達
源兵衛のもとを訪れる侍、旧知の様子、手渡される書状
第二章:むねんのおきく[安政五年・晩冬]
中次、長屋の厠へ
用足し中の源兵衛…“せかい”って言葉を知ってるか?と源兵衛、理解できない中次
もし好きな人ができたら「おれは “せかい”でいちばん おまえがすきだ」って言え!と源兵衛
仲間と共に再訪した待、刀を腰刺しした源兵衛が付いて行く
父を見なかったか?刀がない!“おきく”は懐剣を手に後を追う!
郊外の林 背中を斬られ息絶える源兵衛!その傍で“おきく”がゼエゼエと苦しげな息を洩らしている
首筋を押さえた指の間から血が溢れる
夜、長屋の住人・孫七の家を訪ねる中次、“おきく”が一命を取りとめたと知る、帰ってくるのは数か月後…
第三章:恋せよおきく[安政六年・晩春]
声を喪った“おきく”が長屋に戻るが…誰が来ても布団にくるまって表に出ない
お寺の住職、孝順和尚が子供達と共に訪問「お師匠」「「お顔見たいです」と子供達が呼び掛ける
「“おきく”さんには役割があってね、読みはできなくても書くことはできる」
和尚の真情溢るる語りかけに心をひらく“おきく”…再び書の師匠として働くこととなる
それを知った中次が“おきく”のもとに“紙の束”を届ける…「おらぁ、こんなことぐれぇしか、できねぇですから」
第四章:ばかばか[安政六年・葛西領・初夏]
江戸郊外、街道筋、下肥を運ぶ矢亮と中次…荷車の車輪が壊れ立ち往生!
肩に担いで運ぶが、半分こぼれていたため農家の主が怒り、糞尿を2人に浴びせかける!
常に蔑まれ、虐げられている2人
けれど、あまりに憐れなおのれの姿に思わず哄笑する矢亮
「こんな世の中、糞食らえと想ってたけどよ、こっちが糞食らっちまったよ、あはは」、つられて笑いだす中次
第五章:ばかなおきく
おきくの部屋、中次にもらった半紙で習字のお稽古
書物に「忠義」という字を見つけ、ひらがなで書こうとして、「ちゅうじ」と書いてしまう
そんな自分に呆然、やがてにやけてしまう“おきく”、寝転がって畳をバタバタと叩き
上気した顔を着物の袖で仰いだり、隠したり…誰もいないのに恥ずかしがっている
パタンと倒れる父源兵衛の位牌…


クソみたいな時代のクソみたいな底辺生活の中で“もがく”若者達(いやいや若者だけじゃないな)の…
なんなら本当に下肥買い…、クソを売り買いしてる!
彼等が働かねば、江戸の町の長屋の便所はクソまみれ、郊外の農家は肥料として欲しい!
それなのに臭い臭いと言われ、見下され、金を要求され、買い叩かれ、力仕事でヘトヘト、腹ペコペコ
それでも生きてかなくちゃならない!
理不尽な目にあっても、笑い飛ばして…“せかい”を生きていく!
そんな彼等の目の前に現れた…天使?
藩の不正を正したために、藩を追われた武士の娘(高かった気位も今は何処?)
寺で読み書きを教えて糊口をしのぐ“おきく”の接近遭遇!
出会うはずのなかった3人
初めて知った“せかい”という言葉
事件をキッカケに声を失った“おきく”を何かと気にかける男(弟分)だが?
これはクソまみれだが、必死に生きる青春映画!
「おれは “せかい”でいちばん おまえがすきだ」
ああ〜「せかいのおきく」で正解なんだ!納得です!
ちなみにモノクローム映画でなければ耐えられない映像だろう…笑!
各章のラストの印象的シーンだけが一瞬カラー、夢の世界が現実に引き戻される感じ!?
黒木華、寛一郎、池松壮亮、佐藤浩市、石橋蓮司、真木蔵人…全員ハマってます!
(ちなみに佐藤浩市と寛一郎は実の親子、今回共演…知っているとお得感があるかもしれない)
面白い映画だった!が90分の上映時間!
多分、5月1日「ファーストデイ」で、「1,100円」で観ていて満足感があるが
「1,900円払うか」は、皆さんに任せます!
公開4日目の第2回(12:15)、145席の映画館で2割程度の入り(ユーロスペース スクリーン2)
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 関ケ原 
[HISTORY]
2018 日本アカデミー賞[最優秀撮影賞][最優秀照明賞][最優秀録音賞] 
2017.08:日本映画(東宝)
監督:原田眞人
出演:岡田准一平岳大有村架純東出昌大松山ケンイチ大場泰正中越典子壇蜜堀部圭亮
山村憲之介
役所広司久保酎吉北村有起哉音尾琢真松角洋平和田正人伊藤歩中嶋しゅう辻萬長
滝藤賢一キムラ緑子和田菜々西岡徳馬
麿赤兒三浦誠己たかお鷹春海四方
 木場勝己橋本じゅん田中美央/他
「ワンダーウーマン」と公開が重なってしまったので、後回しになってしまいましたが、観に行くこととしました
原作は司馬遼太郎の「関ケ原」、昔読みましたね!
ネット上には否定的な意見もチラホラ、少々不安になってしまいましたが、映画の日で1100円!
安心して楽しんできます(後で地獄を見ることは重々承知の上)

STORYは…
1959年7月、豊臣秀吉の甥の関白・秀次が謀反の嫌疑をかけられ切腹を言い渡される
秀次のの妻や側室、侍女など20名が三条河原で斬首さされることが決定
それを検分しに来た豊臣政権・五奉行の一人・石田三成
秀次の側室の侍女達が幼い姫達を守ろうと処刑場で戦う姿を目撃
その一人で伊賀者の初芽と主従の関係を結ぶ三成
一方で、この処刑を苦々しく見ている者、武人として名高く、今は浪人の身、・島左近、彼を追う三成
自分の知行19万石の半分を差し出すことで家臣になって欲しいとの説得、秀吉を嫌う左近、断り
三成…最近の秀吉が利害によって作った秩序を批判、それを正して秀吉が持っていた正義の心を継承したいと…
「天下悉く利に走るとき、ひとり逆しまに走るのは男として面白い仕事だな」と応える左近
1598年8月、豊臣秀吉が病没、天下取り野望を抱く徳川家康はすぐさまに行動を開始
朝鮮征伐から戻った秀吉子飼いの加藤清正、福島正則など“七人党”の武将を手なずけ…
自分の側へ引き入れることに成功
三成は初芽を使って、家康の動向を探らせていた
初芽は彼の下で働くうち「1人が万民のために尽くし、天下が泰平になればみんなが心豊かに暮らせる」という…
“大一智大万大吉”の旗印に込められた理想を語る三成に惹かれていく
だが彼女は家康側についていた忍者・赤耳達に襲撃され、負傷、三成の前から姿を消す
1599年3月、豊臣政権の大老・前田利家が死亡
利家によって保たれていた諸将の勢力バランスが崩れ…
“七人党”はかねてから敵意を抱いていた三成を、夜襲によって殺害することを計画
これを察知した三成、まさかの家康の伏見屋敷に単身逃げ込み、襲撃を回避、九死に一生
だがこのことから奉行職を解かれる三成、佐和山丈に蟄居を命じられる
1600年6月、国境の城砦を修築、軍備を整え始めた会津の上杉、討伐軍を組み東上を開始する家康
これは上杉家の家老・直江兼続と三成が結託して家康を東に誘き出し、三成が軍を起こして挟み撃ちにする策略
三成は盟友・大谷刑部をはじめ諸将を引き込み、毛利輝元を総大将に立てて西軍を組織
三成挙兵の知らせを聞いた家康、討伐軍を掌握して東軍として、三成と戦うべく西進を開始
1600年9月15日、決戦の場を関ケ原に定めた東軍と西軍、遂に激突
初戦は西軍が優勢、決定打としての西軍の武将・小早川秀秋の参戦が不可欠
だがこれまで自分を擁護してくれた家康への恩と、義に以てこの戦の正しさを説く三成、心揺れる秀秋…
(伏文字とかで隠してもしょうがないけど、一応ラストは隠しておきます)


1100円でこれは、豪勢じゃないですか〜
石田三成側から見た関ケ原の戦い
勝てば官軍、負ければ賊軍!
決して良くは書かれないどころか、天下の大悪人扱いの石田三成
彼の言う正義、利害関係で成り立っていた豊臣秀吉の秩序とも違う、理想的すぎる?
ましてや敵対する徳川家康とは相いれるはずなどなし
そんな石田三成を慕い、付き従う者達、島左近、大谷刑部…初芽、達、魅力的人物達
対峙するのは老獪な狸親爺・徳川家康、みんなが擦り寄っていく中、若くして知略を駆使して渡り合う三成
相対する2人、どちらに付くか悩む戦国大名達、豊臣への恩義か?次を狙っている徳川か?
真田家だけじゃない…家を守るべくWで保険を掛けて、家を割った大名
報奨により敵味方に分かれる伊賀者の運命
様子見に徹して顔は出しても手を出さない戦国大名、逃げるに徹した…
最後まで勝てると信じていた石田三成、なぜ正義が通じないのか?
なぜに自分は負けたのか?正義を貫くだけでは…敵を作り過ぎた!
利害に走っていた豊臣時代ゆえの損得計算か
まあ判官びいきな私?源義経、明智光秀、石田三成…彼らに日の目を見させてほしいものだ
そんな石田三成を演じた、ジャニーズはV6の岡田准一、拍手!っちゃ…大河の黒田官兵衛の印象が強いが
なんか、誰かがネットで書いていたが、もしかしたら岡田・三成が勝っちゃうんじゃないかと思わせる熱演
だけど史実は曲がらないのだな、致し方ない!
島左近役の平岳大、大谷刑部役の大場泰正も良かった
有村架純も可愛いがチョット大根
その他にも大勢の有名どころが出演しております、全部の紹介は無理!
あとネットで書かれていたけど、言葉が聞き取りずらい、早い、誰が誰だかわからないといった意見があったが
尾張弁やら駿河弁等々で戦うんだから仕方ない、標準語な訳がない…そっちの方が無理だ、何言ってるか感じろ!
あと10数年の話を2時間半に縮めれば…情報量が多いのも仕方ない、スピードもアップしようってものだ
誰が誰かが分からないっていうのに至っては…事前に予習しましょう、としか言いようがない、または無視?
話は変わるが、遠近両用メガネを忘れてきてしまったのは、チョット勿体なかったかな
ところで、上映開始前3分で発券処理したが…平日の昼間なのにほぼ満席
さすが映画の日(ファースト・デイ)!
しかし大変だ(前述のとおり)
たださえ日本映画で知った顔が多いのに、関ケ原の戦いときたら
知った武将がたくさん出てくる、人物データの投入で凄い時間がかかること間違いなし!
そのまえにストーリー打たなきゃいけないが、これも膨大な量
明日一日潰れるかな!?
ちなみに公開7日目の第2回(13:45)、236席の映画館はほぼ満員(TOHOシネマズ渋谷 SCREEN5)
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ゼブラーマン                  は、別ページとなります。
ゼブラーマン/ゼブラシティの逆襲   は、別ページとなります。



 GELATIN SILVER,LOVE/ゼラチン シルバーLOVE 
[ SUSPENSE]
2009.03:日本映画(ファントム・フィルム)
監督:操上和美
CAST-1:永瀬正敏宮沢りえ
CAST-2:役所広司天海祐希水野絵梨奈SAYAKA/他

STORYは…
静かな午後。男は部屋にいる。
コンクリートで囲まれた部屋の窓際には、外にレンズを向けて三脚が立てられ、ビデオカメラがセッティングされている。
レンズがとらえるのは、女。男は女を盗撮しているのだった。運河を隔てた向かいの家にいる女。
殺風景で一面窓に囲まれた部屋、無造作に平積みされた本の列。キッチンにはステンレスの鍋。
その部屋で女はゆで玉子の殻をむいている。細くてしなやかな指先が殻を引き剥がし、
つるりとした光沢の玉子を三本の指が包み込み、ゆっくりと□へ運ぱれていく。
男は身じろぎもせず、その様子をファインダー越しに眺めている。
そして女はファッションモデルのように着飾って家を出て行く。
女が外出すると男も外出し、港湾を歩いて写真を撮り、ネオンと喧騒の街をふらつき、
男の持つカメラを褒める女店主がいるバー(ヴァイオリンの生演奏)で1人静かにすごす。
(ある時は女子高生に声を掛けられ、カラオケボックスへ、ボタンを外す女子高生、電話の音、我に返る男)
本を読む女、卵をゆでる女、それを食べる女、着飾る女…・毎日毎日男は女を撮り続ける。
男は大型の液晶テレビを買い、そこへ撮影した女の映像を映し出す。
ゆで卵を食べる女の口元、どろりと溶け出す黄身をすくう舌、指をなめる唇。
撮影したテープを袋につめ、依頼人に渡す。(女は何者?何のための監視?答えない依頼人)
ある日、男は交通事故の事故現場に出くわす。
ガードレールに衝突した高級車には額から血を流し、ピクリとも動かない男がいる。
事故現場には人だかり。その中には、あの女がいた。思わずシャッターを切る男。消えた女。
撮影し続けるうち、女のもつ妖艶さに心を奪われた男の行動は、次第に“枠組み”を越え、女の後を追跡し始める。


連休だし映画でも見てくれば…と妻、なんか不作気味の2009年、どうしようかなと悩みつつ…気にはなっていた「GERATIN SILVER,LOVE」を見ることとしました
ストーリー的にはよくあるパターンの「裏窓からの監視」系でストレート、玉子を用いた設定は面白く見られました、映像的には有名カメラマンの操上和美監督(兼 撮影監督)ということで(誠に申し訳ないのですが私は初めて知りましたが…)、ワンシーンごとにコダワリと思われるものが感じられました(よくある「美」に走りすぎということなく、まずは一安心でした)、ではすっごく面白かったかと言えば…出演者の心情の移り変わりという面では良いが、映画的には、できればもうひと盛り上がり欲しかったというところ…贅沢な話かな?
それから全編を通して、玉子、酒、たばこが出てくるが、見ていて無性に酒を飲みながら、タバコ吸って、玉子を食べたくなった、映画を見終わってまずはタバコ、家に帰って酒を舐めて、玉子はのちほど食すとしよう…
2000-2009format



 1999年の夏休み 
[LOVE & SUSPENSE]
1988.03:日本映画(ニュー・センチュリー・プロデューサーズ/ソニービデオソフトウェアインターナショナル)
監督:金子修介
CAST-1:宮島依里大寶智子中野みゆき水野里絵(深津絵里)/(声)高山みなみ
少女マンガの世界…少女のように美しい少年達の愛と悲しみの物語?限定された空間と時間&登場人物…男になりきれない少年を演じるのは4人の少女、付き合いで見に行ったけど… 困ってしまった映画

STORYは…
■山と森の中…世間から隔絶された全寮制の学院、14、15歳の(少女のような)少年達の共同生活 ■初夏のある夜、崖から湖に身投げした少年「悠」 ■夏休み、帰省せずに残った少年3人「和彦」「直人」「則夫」…悠の死に関する話題はタブー、何事もなかったような夏休みを楽しむ3人 ■ある日、突然…3人の前に現れた少年、悠とウリふたつ、幽霊?驚く3人、少年の名は「薫」…家庭の事情、夏休み中の転入、動揺する下級生の則夫、必死に平静を装う和彦&直人(リーダ格) ■「悠」…美しく邪気のない少年、「薫」…同じ顔で悠とは正反対の性格、混乱&動揺する3人、自由奔放(3人にとっては残酷)に振る舞う薫に翻弄される3人 ■悠の一件に責任を感じている和彦?和彦を思いやり事故だったと言う直人、和彦の悠に対する思いに嫉妬する則夫、そして3人が決めたルールに反発する薫、苛立つ和彦と直人 ■崖上に立つ薫…投身直前の悠の姿とダブる、「悠!」と叫んでしまう和彦、驚き滑り落ちる薫、手を差し出す和彦、這い上がる薫の囁き「僕を殺したのは君だ!」 ■人間が最も多く死ぬ時間と言われる深夜3時、(薫の出現以来)夢にうなされる和彦、夢の中…死後の世界に誘う悠、そんな和彦に唇を重ねる直人、表面上は平静を装いつつも…和彦の心を奪われた思いの直人(薫に対する邪悪な心)、疎外感を感じる則夫…薫の部屋を訪問、悠と和彦のことを聞く薫、則夫は優しくもないのに皆から愛される和彦が嫌い? ■深夜に母親に電話する日課の薫、母の再婚…涙、悲しんでいる様子、昼間の野放図な少年はどこ?夏休みの寮に追いやられた寂蓼感、その姿は悠?薫?判然としない、その電話を盗み聞きしていた直人 ■ある日の午後、音楽室、和彦がバイオリンを演奏、直人はチェロを、則夫がピアノ…薫に交代、楽しそうに弾く薫、ピアノが上手だった悠の姿がダブる3人、優しすぎて苦悩していた悠の自由な姿こそが薫、則夫は薫の中の悠と話をすることを楽しみにするも…薫にとっては邪魔なものでしかない、ついには則夫を傷つける薫 ■やがて…和彦の口から悠の死の真相を聞くことになる薫、「悠が始めて僕に手紙を寄越した時、僕は悠に言った…迷惑…また悠は手紙を寄越した『心の中だけで好きでいます』と…だけど僕はそれを許さなかった、三通目からはもう読まなかった、四通目、五通目、六通目、そして最後の手紙…そして悠は崖から落ちた…」 ■翌朝、母親の死の報を聞いた薫、飛び乗る列車、薫の後を追う和彦、母親の部屋で泣く薫を抱き寄せる和彦、その頃、直人は和彦を思い…ひとり悪夢にうなされていた ■翌朝、帰寮した薫と和彦、姿を消していた則夫、深い森の中を捜す3人、和彦に生まれる優しい心…則夫を発見 ■湖面に浮かぶもの…和彦が湖に投げ捨てたはずの悠の手紙、それを拾上げる薫…


監督は平成ガメラの金子修介、1989年当時…日活ロマンポルノの監督、コメディ映画を経て、今作を監督…
実は、どうしてもこの映画を見たいと言う妹分に無理矢理連れて行かれました (当然ながら、金子監督のことはまだ知らない時期)、原作ではないが…萩尾望都の「トーマの心臓」に影響・触発された創り出された映画、少女のように美しい少年達の愛と悲しみの物語?たった4人の出演者、大人になりきれない少年を演じるのは4人の少女、彼女達の…なりきれない演技は監督の計算ずくなのか?ただの大根役者か?やはり無理があったのか?なんとも言葉に困る中性的で倒錯的な内容…ツマラン!としても良かったが、あんまりのあんまりで記憶に残ってしまった映画、評価不能状態
※則夫役の「水野里恵」は、後に「高原里恵」なる芸名を経由して…「深津絵里」となる
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 戦国自衛隊 
[ SF &ACTION ]
1979.12:日本映画(東宝)
監督:斎藤光正
CAST-1:千葉真一夏八木勲
CAST-2:中康次江藤潤速水亮にしきのあきら三浦洋一かまやつひろし倉石功高橋研
     渡瀬恒彦河原崎建三角野卓造鈴木ヒロミツ竜雷太三上真一郎辻萬長伊藤敏孝
     加納正清水昭博古今亭志ん駒佐藤仁哉
CAST-3:小野みゆき岡田奈々絵沢萌子
CAST-4:石橋雅史中田博久鈴木瑞穂成田三樹夫江幡志仲谷昇小池朝雄田中浩真田広之
CAST-5:佐藤蛾次郎宇崎竜童薬師丸ひろ子草刈正雄
CAST-6:勝野洋きくち英一/他
半村良 原作の同名小説「戦国自衛隊」の映画化作品です

STORYは…
■深夜の山道に地響き、闇の中から姿を現したのは戦車・装甲車・ジープの列、伊庭三尉を隊長とする自衛隊の一個小隊、裏日本で行われる大演習に向かって移動中、何となく胸騒ぎを覚える夜、隊員の一人、県一士、金星の位置が違うことを発見!更に全員の時計が止まっている…5時18分、海に面した広い河口の集合地、異変、走る雲、せり上がる海…滝のように一面を覆う、轟く雷鳴、岸に向かい来る巨大な光に飲み込まれる!光が去り暗黒から解放されたとき…周囲の風景が微妙に違っていた、日の出、沖から哨戒艇、空からヘリコプターが参集、彼らも巨大な光に飲み込まれていた…緊張する一同の前に現れる武士姿の3人、お祭りか?時代劇の撮影か?それとも…?群雄割拠の戦国時代へのタイム・スリップ! ■織田・上杉・武田・浅井・朝倉らが覇を競い、天下を取ろうと機をうかがっている時代、合戦の真っ只中にタイム・スリップしてしまった彼らに…無数の矢!最初の犠牲者となる関隊員、容易ならざる事態に陥ったことを知る、成り行きから一方に加担、初めて人を殺す目もくらむ感情の高まりに酔う自衛隊員達、近代兵器の威力に刀槍で敵うはずなし!加担した武将に勝利をもたらす…武将の名は長尾平三景虎(のちの上杉謙信)、敗軍の将・黒田長春の首を掲げる景虎の姿、ぬるま湯のような昭和では信じられない光景、戦うことだけが生きる全てである戦国武将の生きざまに共感を抱く伊庭、歴史を超えて心が通い合う伊庭と景虎、共に戦い、天下を取ることを誓う2人、他の隊員達…ある者は順応、ある者は居直り、ある者は環境の変化に逆上、戦国時代と関係のない者が時代に干渉…歴史が狂う?歴史はそれを許さないかもしれない、地震のあとの余震のように?時間の揺り返しで正常に戻ろうとする復元力に期待するしかないのか? ■隊員の一人・菊池…部隊から脱走して恋人・和子と市振駅で待合わせ、駆け落ちして北海道にいく筈だった!部隊を抜け出す菊池、心配してついてきた西沢、約束の地へ走るが…辿り着けるはずは無し、山道を急ぐうちに菊池と西沢に生死を超えた友情が通い合う、突然2人を襲う落武者達、執拗な攻撃、菊池を逃がす西沢…刀槍を身体に受けて息絶える、和子の名を叫びながら走る菊池、その頃…和子は相馬野馬追いの風景を見ながら菊池を待ち続けていた ■隊員の一人・三村、農家の娘みわと出会う、見つめあううちに…愛し合うようになっていく2人、ついにみわは川中島の戦場まで三村を慕ってついてくることになる ■隊員の一人・矢野、加納や島田らを誘って哨戒艇を乗っ取る、自分達だけで天下を取ろうと反逆を起こす、矢野は…かつての自衛隊内のクーデター計画の挫折を伊庭のせいだと思い込み憎んでいた、漁村を襲い、さらった女を手当たり次第に犯し&欲望を満たす矢野達、ヘリコプターで接近し&説得する伊庭、耳を貸さない矢野、伊庭は体をロープに固定&ヘリからぶら下がって機関銃を撃ちまくる!伊庭は囮、注意が伊庭に向いた隙に三村が狙撃する作戦、計画は成功、矢野達は殺された、伊庭も矢野も平和な時代に生きてゆけない同じ種類の人間だった? ■覚悟を決めた伊庭、近代兵器を駆使して思うが儘に生きる!長尾景虎と共に天下を取る!伊庭は県や三村達の同意を得て…春日山城を向かう ■ただ一人。根本だけが彼らから離れ、土地の民家に住みたい、子供達の兄貴になってやりたいと言い出す、戦争よりも平和を求める生き方もあるか…、この地に残る根本の無事を祈り戦場に赴く面々 ■越後、春日山城、景虎も覚悟を決めていた、近代兵器を味方につけたのを機会に下剋上を目論んた、主君・小泉越後守の非道ぶりに、かねてから腹を据えかねていた!天守閣で時計の時間を確認する景虎、一刀のもとに主君を叩っ斬った景虎、間髪入れず…轟音と共にヘリコプター登場、慌てる武者達を尻目に…悠然と縄梯子にに飛び移る、あっという間に小さくなる景虎の姿、続けざまに戦車・ジープ・装甲車が春日山城を総攻撃、吹き飛ぶ天守閣、陥落する城 ■勝利の余勢をかって、西へ向かう景虎、浅井・朝倉との戦いへ、伊庭は川中島で武田軍と一戦交えることになる…


角川映画絶世紀の頃の一作!私は原作者「半村良」が大好きで観に行きましたが、だいぶ変更点が多かったように覚えております、それから薬師丸ひろ子がチョイ役で出演するとの情報(何役か不明のまま)も興味をそそられました、ちなみに“子供のような武士”役でした…
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 戦場のメリークリスマス/Merry Christmas Mr. Lawrence 
[WORLD WAR 2]
1983.05:日本映画(松竹/松竹富士)
監督:大島渚
CAST-1:デヴィッド・ボウイトム・コンティジャック・トンプソン
CAST-2:坂本龍一ビートたけし
CAST-3:内田裕也三上寛内藤剛志戸浦六宏金田龍之介室田日出男
CAST-4:ジョニー大倉飯島大介本間優二アリステア・ブラウニング/他
Merry Christmas Mr. Lawrence

STORYは…
■1942年、ジャワ(現インドネシア)…、山岳地帯の谷間レバクセンバタ、600名の俘虜を収容する日本軍の俘虜収容所。まだ夜が明けきらない薄闇の中、日本軍軍曹ハラは、将校宿舎に起居する英国軍中佐ロレンスを叩き起こし、閲兵場に引き連れてゆく。広場にはオランダ兵デ・ヨンと朝鮮人軍属カネモトが転がされている。カネモトはデ・ヨンの独房に忍び込み、彼を犯したのだ。ハラは独断で処置することを決め、万一の時の証人として、流暢に日本語を操るロレンスを立ち合わせたのだった。そこへ、収容所長ヨノイ大尉の気合が響いてきた。咄喋に大声でヨノイを呼ぷロレンス。彼を殴り倒すハラ。その隙をついて、カネモトは傍らの兵士の銃剣を抜き取ると、一気に自分の腹に突き立てた。そのとき、剣道着姿のヨノイが従卒のウエキ伍長とヤジマ一等兵を従えて現れた。瞬時にして状況を察したヨノイは、ハラに後刻の報告を命じて、軍律会議出席のためバタビヤ(オランダ領時代のジャカルタ)へ向かった。■バダビヤ市内の第十六軍拘禁所にある法廷では、英同陸軍少件ジャック・セリアズの軍律会議が開廷された。終始一貰、冷静に無罪を主張するセリアズ。その金髪がまぷしいかの如く、審判官たちは被告人と眼を合わせようとはしないが、唯ひとり、ヨノイだけは魔に魅入られたかのような異様な眼差しでセりアズを凝視するのだった。「判決は有罪、死刑。只今より刑を執行する」という拘禁所長の声が処刑場に響き渡る。衛兵の助けを振り切って独力で処刑柱まで歩み寄ったセリアズは、両手首を鎖で柱に繁がれながらも、頑なに目隠しを拒む。「撃て!」 銃声が轟いた。やがて、薄れ始めた硝煙の向こうに、立ったままのセリアズの姿が浮かび上がる。銃は空砲だったのだ。「ひどいもんだ」と呟くセリアズ。その背後から、ヨノイがゆっくりと歩み寄る。■セリアズはレバクセンバタ俘虜収容所へ送られてきた。虫の息で運ぴ込まれたセリアズを見て、ロレンスは驚惜する。かつての戦友だったのだ。思わず駆け寄るロレンス。ヨノイはハラに、セリアズをすぐに医務室へ運ぷよう命令する。ヨノイはロレンスを呼び、セリアズについて問い質した。「掃射兵ジャック、彼は最高だ。しかし、何故彼のことを訊く?」 そこへ俘虜長ヒックスリが連れてこられた。ヨノイは彼に、俘虜の内、兵器、銃砲の専門家の各簿をよこせと命ずる。敵に有利となる情報を提供するわけにはいかないと拒否するヒックスリに、ヨノイは命令に従わなけれぱ俘虜長を交替させると告げる。ロレンスはこのとき初めて、ヨノイの意図を知った。■ある夜、デ・ヨンの保護のために病棟に泊り込んでいるロレンスの許にハラが忍び寄ってきた。彼はロレンスに、ヨノイが混乱を招いてまでもセリアズを俘虜長にしたがっている理由を問い詰める。それほど立派な将校なら、生きて俘虜の辱めを受けるはずがない、というのがハラの論理だ。「ろ-れんす!お前は何故死なないんだ!なぜ自決しないんだ。お前ほどの将校が、何故こんな恥に耐えられるんだ」と迫るハラ。ロレンスは、俘虜になるのは時の運、牛き延びるのは決して恥ではない、と答えるのだった。そのとき、ヤジマと共にヨノイが現れた。彼は、懐中電灯に照らし出されたセリアズの顔を凝視する。そして、傍らの医師に「早く治せ!」と告げ、身を翻して立ち去った。■ヨノイの稽古場にハラが現れ、気合の鋭さに俘虜が怯えているため、ロレンスが面会を申し入れている、と告げる。そんなロレンスに、ヨノイは唐突に、自分は二・二六事件の3ヶ月前満州に左遷されたため決起に参加できず、死に遅れたのだと語った。そして、その場にハラを呼びつけると、カネモトの処刑をいい渡した。■処刑場にはヒックスリ以下俘虜側の上級将校も強制的に立ち全わされ、カネモトは震える手で腹に短刀を突き立てる。ハラがカネモトの首を切り落とした瞬間、デ・ヨンが舌を噛み切った。「あっばれだ。礼を尽くせ!」と命ずるヨノイ。俘虜たちは礼砲を無視して立ち去ろうとする。銃を構えた日本兵が行手を遮る。「お前らは部下の兵士の死にさえ敬意を払わないのか!」と怒鳴るヨノイにロレンスは「あなたは間違っている。いや、我々全てが間違っている」と迫る。激昂したヨノイは、収容所の全員に48時間の謹慎と断食の〈行〉を命じる。■〈行〉を行っている病棟で点呼が続く。セリアズがいない。軍属が報告に出て行こうとしたそのとき、紅い花でいっぱいになった籠を抱えたセりアズが戻ってきた。この花は食い物だ、とセリアズ。彼は「デ・ヨンのために」と、花を一輪ずつ患者に手渡す。花の下には饅頭が隠してあった。歓声を上げる患者たち。彼らは賛美歌を歌い、デ・ヨンのベッドに花を供える。そのとき突然、査察の兵が入ってきた。動揺する患者達にセリアズは歌い続けろといい、デ・ヨンのベッドに腰を下ろす。饅頭を発見した兵士達は、デ・ヨンのベッドを見咎め、セリアズを詰問する。彼はゆっくりと手を伸ばし、花を口の中へ入れてしまった。兵士達は彼を殴りつけ、引き連れていく。そこヘヨノイの乗ったジープが急停止した。騒ぎを知って、ハラとロレンスも駆けつける。ヨノイはセリアズを見つめ、「お前は禍いの神か!」と言葉を投げつける。「そう。お前にとっての禍いの神でありたいものだ」と花を食べるセリアズ。ロレンスは「彼は禍いの神などではない。人間だ。迷信を捨てろ!」と叫ぶ。■ロレンスとセりアズは・独房入りとなった。ある夜、ヤジマがセリアズの独房に忍び込み、銃剣を構えた。気配を察したセリアズは身軽にヤジマをねじ伏せ、手刀で気絶させる、房を抜け出したセリアズは拷問を受けたロレンスを救い出し、出口へ向かう。その眼前に突然ヨノイが現れた。身構えるセリアズ。まじろぎもせず正眼に構えるヨノイ。暫しの静寂。が、ふとセリアズは構えを崩し、剣を大地へ突き刺した。■切腹したヤジマの葬儀ハラの静かな読経。黙祷するヨノイの前に、ロレンスが連行される。ヨノイはロレンスを処刑する、と告げる。「罪があれぱ誰かを罰せねぱならない」とヨノイ。「私はあなたの秩序への信仰のために死ぬのか」とロレンス。2人のやりとりなど耳に入らぬかのように、ハラの読経は続く。再びロレンスは独房に運ぱれ、セリアズの隣の房へ入れられた。壁越しに話をする2人。ロレンスはシンザポール陥落直前、たった2度しか会わなかった女性の思い出の中へ。膝を抱えたセリアズの耳許に、美しいボーイ・ソプラノの歌声が流れてくる。懐しい弟の歌声だ。内向的だった弟。セリアズにとって幼年時代の弟との思い出は今でも胸を締めつける。衛兵の長靴の足音が聞こえてきた。死の覚悟をするロレンス。だが、意外にもセリアズも共に引き立てられていった。


四半世紀以上前に見た作品でして、当時話題となった映画で、デヴィッド・ボーイの主演、坂本龍一の出演と音楽、ビートたけしの演技&特にエンディングなど見逃せないポイントは多々あり…凄いことは理解できるが、全体として面白かったかと言えば…まあまあな感じ、当時の私にとっては…(2009.03)
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 センチメンタル シティ マラソン 
[HUMAN DRAMA&MUSIC]
2000.06:日本映画(GAGA−COMMUNICATIONS)
監督:新藤薫
CAST-1:ともさかりえ
CAST-2:佐伯日菜子寺田農大村彩子薬師寺保栄松田ケイジ菊地健一郎/他
ともさかりえの、ともさかりえよる、ともさかりえのための映画?

STORYは…
■交通事故をキッカケに幼い頃に離れ離れになった姉妹、マチネとソワレ、マチネ:暗殺者として育てられた、絶対服従の指令、命を危険にさらしての生活… ソワレ:言葉を失いフラワーショップで働く、失望と希望の中、前向きに(演じる)生活… 境遇の違う2人は互いに互いを探し求める…
■熱気のこもる街、男「汚れた空気はいらない」、銃声、殺し屋のマチネ、元締X、絶対服従の指令。兄を殺された少女KOMIKE、独り、少女を保護する女性フェイ、指令、殺されていたターゲット?誰?マチネに接触するフェイ、攻防、疑問、自分が汚れた空気?

■花屋、言葉を無くしたソワレ、生別れの姉を探す資金稼ぎ、理想の演技、彼女を暖かく見守る人々、毎日花を買いに来る男ミカミ、チラシ貼り、妹を探す女ルルナ、探偵ユウスケ、ソワレが妹?


予告CMを見て、これは見なければと思いました、映像&ともさかりえが二役…暗殺者と花屋
今流行りの「自分探し」、何らかの「拠り所を探す人々」の集合体…見ている方が辛くなる…、「TOKYO EYES」の吉川ひなのコラージュ・シネマに続く「ともさかコラージュ」?…見てるのがシンドクなる…、流血は食紅?絵具?監督はそんなので良かったの?でも、ここまで徹底して稚拙に押し切られると…もう許してしまおうかという気になってしまった…(GOも通常の精神状態だったら許さないと思うけど…)
見る方は、ともかく格安チケットを手に入れてからどうぞ、判断はそれからで間に合います
そうそう、切れた薬師寺保栄は恐い、最近の事件は…あんなのかな!?
(シネセゾン渋谷)
2000-2009format



 千と千尋の神隠し 
[FANTASY&ANIMATION]
2002 アカデミー賞[長編アニメ賞]
2002 日本アカデミー賞[最優秀作品賞]
2001.07:日本映画(東宝)
監督:宮崎駿
CAST-1:柊瑠美(千尋)/入野自由(ハク)/夏木マリ(湯婆婆&銭婆)/菅原文太(釜爺)
CAST-2:上條恒彦(父役)/小野武彦(兄役)/我修院達也(青蛙)/大泉洋(番台蛙)/玉井夕海(リン)/
     内藤剛志(お父さん)/沢口靖子(お母さん)/神木隆之介(坊)
CAST-3:斎藤志郎安田顕戸次重幸/他
説明不要のアニメーション、スタジオ・ジブリ製作、宮崎駿監督作品

STORYは…
父の転勤、新しい家に向かう家族、間違えた道、不思議な建物、トンネルの向こうは不思議の世界、人間の世界のすぐ脇にありながら、人間には決して見えないハズの世界、偶然に迷い込んだ世界…、小川の先、無人の街、匂いに誘われて一軒の店、娘・千尋の制止も聞かず無断で食事を始める両親、街の奥へ歩を進める千尋、大きな煙突のある建物、少年との出会い、人間?慌てる少年、明りが点く前に川の向こうへ逃げろ!走る千尋、次々と点る店の明り、蠢く影、両親を呼ぶ千尋、豚の姿!?逃げる千尋の前に横たわる大河…逃げられない、助けに来た少年ハク、千尋の名を知っている?先刻の建物、息をしてはいけない橋の上、悲鳴、人間がいる!ハクの機転と指示、逃げる機会を待つため…階段の先、釜爺に仕事をしたいと伝えろ、湯婆婆にも!?忙しい釜爺、この世界で仕事をしないものは存在できない、リンの手助けで「油屋」の主人・湯婆婆の元、仕事をしたい!頼む千尋、彼女の両親の所業、豚は当然と断り…赤ん坊の”坊”の泣き声、慌てる湯婆婆、ドサクサの契約、奪われる”荻野千尋”の名前、今から”千”…、古来よりこの国におられる八百万の神々が病気と傷を癒しに通う温泉町、名前を奪われ、人間世界の者で無くなった千尋、上司の蛙のイジメにもめげず、ボイラー焚きの釜爺、先輩のリン、そしてハクに励まされ、懸命に働く千尋、豚となった両親に誓う、どうにかして助けると…、油屋に現れた仮面の男カオナシ、声を掛けた千尋に付きまとう、汚れきった湯船掃除、薬湯が必要、大量の札をくれたカオナシ、汚れ神の対応を押し付けられた千尋、薬湯の足し湯、洗われていく神、何かが刺さっている!引抜かれたゴミ、千尋に残した”苦団子”、奇麗になって飛びたつ龍…どこかの川の主、ゴミの山から砂金…お手柄と喜ぶ湯婆婆、深夜、自分達の部屋、何かに追われている別の龍を目撃する、逃げる手助け…もしかしてハク?


宮崎アニメ最新作、まあ私がアレコレ言わないでも…その評価は高いわけです、おそらく邦画の歴代興行記録を塗り替えるのでしょう、って抜かれる1位も「もののけ姫」ですから…みんな知っていることでしょうね(TVでもさんざん取上げられていますし)
内容的には…大人の鑑賞に十分耐えられると思います、ある面大人向きかもしれない、反省させられたりして…、深読みもどうぞご自由に?で、当日の映画館内…まわりは親子連れかアベック…男1人は浮く、公開40日後、上映30分前で座れましたが、開始間際では満席、ザワツク場内、2時間5分、上映中もひっきりなしに出入する親子が多いですが、多少はガマン
※注意:3歳位ではチョットばかりキツイかも、泣いて親や周りを困らせていたのはこの辺の年齢層と思われる、幼稚園児くらいでないとついていけない思う…まあこの位の子供なら、色々な場面で楽しめる出演者や場面も…
(渋東シネタワー1:渋谷)
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 善人の条件 
[COMEDY]
1989.05:日本映画(松竹映画)
監督:ジェームス三木
CAST-1:津川雅彦小川真由美丹波哲郎すまけい小林稔侍橋爪功山岡久乃野際陽子
CAST-2:浪越徳治郎守谷佳央理桜田淳子井上順柳生博松村達雄汀夏子イッセー尾形泉ピン子
     黒柳徹子山下規介
CAST-3:浅利香津代/他
最初はコメディ、でも見続けているうちに笑えなくなる内容の映画、市長選に担ぎ出された大学助教授、公職選挙法に基づくクリーンな選挙が条件だったのだが…、やはりそうはいかないのか?

STORYは…
関東北部、山間の日暮市(人口5万人)、冬、市長の清川忠茂が愛人宅で腹上死… 市長選、後継者選びに難航する市長派と未亡人のいさ子…政治の世界を嫌い飛び出して行った一人娘・房子の夫に白羽の矢、大学助教授の牧原芳彦(かなりの理想家)、反対する房子、反市長派から立候補した柳田県議…神武不動産をバックにした金権候補、市長派にしても利権目当ての俗物が主軸…憤りを覚える芳彦、民主主義の原則と善良な市民を守るため、清潔な市政を敷き、利権に群がる連中を一掃すべきと決心、公職選挙法に基づくクリーンな選挙を条件に出馬を承諾(ある程度は仕方ないとは承知)、前市長の地盤を引継ぎ、名も”清川”芳彦と改め立候補、選挙費用の大半を出す桃山建設(リゾート開発を計画中)、市長になって全てを退ければ良い…自分に言い聞かせる芳彦だが、露骨な事前運動(告示前に勝敗が決する?)に眉をひそめる、市会議長・綱島のゴリ押しで登場した裏参謀…元県警捜査第2課長にして「選挙の神様」と呼ばれる蟻田、芳彦の洗脳開始、選挙とは土建屋同士の戦いである、候補者は単なるシンボル、公職選挙法に触れないよう選挙違反すること、勝利が絶対条件、人を見れば金になるか票になるかを考えろ、白いものでも黒いと言えるのが政治家、嫌気がさす芳彦、辞退をほのめかすも…既に5,000万円の金がばら撒かれたと綱島、進退きわまる芳彦、選挙戦開始、陣頭指揮を取る蟻田、吹き飛ぶ芳彦の理想の選挙、地縁血縁、カネ、暴力、女、利権の泥試合、市長派幹部に振り回されボロボロの芳彦、選挙事務所に出入する選挙ゴロ(キクエの兄)、金目当ての情報屋、選挙賭博常習者、柳田派スパイ、どっちつかずの新聞記者… 去っていく(ボランティア)の教え子達、そして怪文書…房子の不倫?相手は前市長の秘書・服部(選挙事務所の出納役)? 6年前、2人がラブホテルで密会したときのビデオテープを柳田派が持っている?逆上して房子を面罵する芳彦、諭すいさ子、落選したら離婚すればいいと…


笑って見ていたのが、途中から笑えなくなり、映画館を出る(見終わる)頃にはスッカリと暗くなれました、こんなものなんだろうな(違う方もおられるでしょうが)と思っていたものを、そのまま見せられてしまうというのも気分が悪い
それから…個人的なことですが、私が生理的に嫌う芸人が “嫌なヤツ”の役で出てきたものだから更に気分が悪いという、私には救い様のないものでした、さっさと書いて次のデータ作成にいきます
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 千利休 本覺坊遺文 
[HISTORY]
1989.10:日本映画(東宝)     後援:表千家、裏千家、武者小路千家
監督:熊井啓     原作:井上靖「本覺坊遺文」
CAST-1:奥田瑛ニ萬屋錦之介三船敏郎加藤剛芦田伸介上條恒彦
CAST-2:川野太郎牟田悌三内藤武敏東野英治郎/他
《千利休四百年遠忌特別作品》
本覺坊…利休主催の茶会に名が一度だけでてくる謎の人物、利休愛弟子とした原作を元に創られた映画です

STORYは…
■千利休が太閤秀吉に死を命じられ”切腹”してから27年後… ■利休晩年の愛弟子・本覺坊、隠遁生活、心の中で利休と語らう静かな生活… 織田有楽斎を訪れる事となった本覺坊、なぜ利休は秀吉の怒りを買い、甘んじて死を受入れたのか、真実を知りたい有楽斎の情熱… ■1年後、有楽斎との再会、静かに語る本覺坊…利休晩年、山崎・妙喜庵、真夜中の異様な茶会、客人の1人・山上宗ニ(小田原落城の際に切腹)の鮮明な声、「”無”と書いた軸をを掛けても何もなくなりません、しかし、”死”と書いた軸の場合は、何もかも無くなる」…謎の言葉、この茶会が戦国乱世の茶の道に何か決定的なものをもたらした…?そして今1人の客人が誰だったか… 1年後、謎の客の正体を確信する有楽斎、本覺坊の言葉、利休形見の茶杓(”泪”と命名)を利休の位牌代わりにしていた古田織部…大坂夏の陣で豊臣方へ内通の嫌疑、家康から切腹の命… 真の茶人となるため切腹して行った3人?死を誓い合う茶会?確信と悲しみ… さらに1年後、有楽斎危篤の報、病床の中でも”利休最期の心境”を知りたがる有楽斎、夢に見たとして語る本覺坊、秀吉・利休最期の茶事の様子を語り聞かせる…


茶の道で戦国大名と戦い続けた利休、下克上、武士以外の民間人で唯一切腹を命じられ死んでいった利休… 一期一会の茶会、緊張と感激の場、同じ茶碗で味わう茶、儀式、契約、死の盟約…戦国の茶、肉体を超えた”命と命の戦い”…茶人として守らなければならなかったこと… 利休の精神世界への誘い手…本覺坊
個人的に戦国時代には興味があります、その中で戦国武将と対等に(それ以上?)渡り合った千利休についても多少は… でも、映画自体が面白かったかは別なのです、映像美とコダワリ、利休の精神世界…その道の人&興味の有る方にのみOK…?
しかし、この映画を批判するには勇気がいるぞ、利休信奉者の声が聞こえてきそうだ…”一期一会”がどうのと… ところで気付きました?女性が一人も出ていない映画なのです…
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線は、僕を描く                       (2023.03)ANA国際便機中にて