#449 Windows11はいつ使う

2021/11/09

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 このサイトの最初のコラムからしてそうであったように、毎度新しいWindowsがリリースされるたびに同じネタで書いているところで我ながら呆れてしまうくらいであるが(Windows98Windows2000WindowsXPWindows10)、こちらとしてもこうしたニュースに接するたびに何か言いたくなってしまうので、懲りずにまた書くのである。

 一連のOS進化の最終形とされたはずのWindows10がリリースされたのが2015年。その後のWindowsは「サービス」として、新しいアップデートが定期的にリリースされていく形を取ってきたはずだった。しかし今年6月になって、MicrosoftはWindows10の後継としてのWindows11を発表し、10月にリリースをしたところである。それとともに、Windows10のサポート期限も2025年10月までとされたところである。

 Windows11はWindows10からの無償アップデートが可能とされているところであるが、実際にはWindows10に比べるとシステム要件が厳しく、現行のWindows10が稼働しているシステムのうち60%がWindows11にアップデートできないという予測もあるとのことである。現に私や家族が使用している7台ほどあるWindows10のPCについても、「更新とアップデート」で確認してみたところ、いずれもWindows11へのアップデート対象外と言われている。Windows10のままでもあと4年ほどは使えるとは言え、これらのPCが4年後にはすべてゴミになってしまうと思うと何ともやりきれない気持ちである。

 ユーザーインターフェイスも大幅に変更されており、特にメニューの位置が、これまでデフォルトでは左下部にあったものが、中央揃えにされたところに戸惑うという指摘もある。多分に慣れの問題もあるかも知れないが、Windows10ではタスクバーの位置を横に持って行ったり上に持って行ったりという自由度があったのに対し、Windows11ではそのような機能が削除されたというのは気になるところである。また、拡張子とアプリの関連付けも、Windows10ではアプリの目的や種類ごとに一括変更が可能だったのに、その機能がなくなったというのもマイナス面として挙げられている。

 そういうユーザーインターフェイスの変更以外には、何が改善されたのかというと、大きなものはあまり聞かれない。同社のコラボレーションプラットフォームであるMicrosoft TeamsがOSの機能として組み込まれたとのことであるが、これとて、現在のアプリやブラウザで使用しているものと比べてどこが良くなったのかが今一つわからない。余談だが、Teamsアプリを使ってオンラインミーティングをやろうとすると、いろいろ機能があるせいか、非力なPC環境だと動作が極端に重くなってしまい難儀したという覚えがある。こちらとしては最低限、映像と音声のやりとりができればいいので、バーチャル背景とかで重くなるくらいだったら、むしろ軽いブラウザ版の方がいいと思ってしまう。

 例によって初期バージョンのOSではドライバの互換性や日本語表示にも問題があるという話も聞くところであるし、Windows10で困るところがなければWindows11については、例によって今暫くは様子見でいいのかなという気はしている。4年たってWindows10のサポート期限が迫るころには、中古市場も含めてWindows11対応のPCが溢れているだろうし、もしかしたらサポートの延長もあるかも知れない。

 あるいはWindows自体が時代遅れになって、今後はビジネスの世界でもAndroidが中心になっているという未来図もあるかも知れない。AndroidもWindows以上にバージョンアップを繰り返し、古いOSだとあっという間に対応アプリが少なくなってしまうので、そういう未来図もあまり歓迎したくないところであるが。


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