#379 Windows10はいつ使う

2016/02/15

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 このページを立てた最初の頃からこんなタイトルばかり使いまわしている感じがするが、現在Microsoftは、Windowsの最新バージョン「Windows10」について、Windows7及びWindows8.1の利用者を対象に、リリース後1年間のアップデートを無償として、インターネット経由でのバージョンアップを推奨している。

 このWindows10は「PCとスマホの融合」を目指した一連のOS進化の最終形と位置づけているものである。具体的には、Windows7以前の「スタートメニュー」を、Windows8で採用した「スタート画面」を融合させた形で復活させたり、Windowsストアという形でアプリを提供するようになったり、Internet ExplorerにかわるブラウザEdgeを搭載したりと言ったものである。

 Windows10は、Windows7が動作するPCであればスペック上問題なく動くとされており、またセキュリティ的にも強化され、インストールしたあとは無償で使い続けることができるとのことである。ネットワーク経由でアップデートの予約をすれば、利用環境がアップデートに必要なスペックを満たしているかどうかを確認した後、必要なファイルがダウンロードされ、手順に従ってWindows10にアップデートできるということである。なお、以前の環境も保存され、一定期間であれば元のバージョンのWindowsに戻すことも可能である。

 とは言え、OSがこれだけ進化すると、使っている周辺機器やソフトが今までと同じように使えるのかどうか、不安な点が多いのも事実である。現に私が使っているクラウドサービスや、ネットバンクのサイトについても、Windows10への対応をまだ正式にはアナウンスしていない。何が困ると言って、バージョンアップしたことによって今まで当たり前のように使っていたものが突然使えなくなるというのが一番困る。

 2年前、MicrosoftはWindowsXPの延長サポートを終了し、これによって脆弱性が指摘されるWindowsXPの入ったPCは更新を余儀なくされた。セキュリティ上の問題があったからある程度仕方がないにしても、それまでWindowsXPで特に困ったこともないのに乗り気でないバージョンアップを強いられるのはあまり気持ちのいいものではなかった。

 現在使われているWindows7などについても、早晩サポートが終了しまうのであれば、無償で更新可能な今のうちにWindows10に乗り換えるというのも一つの考え方だとは思う。とは言え、Windows7については延長サポートの期限が2020年1月、Windows8.1については2023年1月までとなっており、それまではセキュリティパッチなども出されるはずだから、それが切れるまではまだまだ現役で使えるはずである。今から4年もすればPCごと更新の時期が来るだろうし、周辺機器やソフトも問題なくWindows10に対応してくるであろう。

 同じことはAndroidにも言えて、私が使ってるNexus7(2012)も、Android5.0への更新を促されたので更新を行ったところ、動作が非常に遅くなったり、愛用していたアプリが使えなくなったりするなど、メリットよりもデメリットの方がはるかに大きかったので、かなり苦労して以前のバージョンに戻したことがある。セキュリティの関係上やむをえない場合は別にして、新しいバージョンのOSを入れる時は、自分にとってどういうメリットがあるのか、また更新することによって困ることはないかなどを考慮しつつ慎重に検討した方がいいと思う。

 リリース以降、Windows10がインストールされたPCは2億台に達したとのことであり、今後Microsoftは、Windows10を"推奨される更新"として、特に予約をしなくても、自動更新設定にしているPCでは、Windows10へのバージョンアップが自動的に始まるとのことである。この自動バージョンアップを抑止する方法もあるようで、私としても、そんな心積もりもないのにバージョンアップを強要してほしくないというのが正直な気持ちである。


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