#410 無線LAN中継器を導入

2018/08/13

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 3年半ほど前に今の家に引っ越した際に光回線を引き込んで以降、気が付けばいろんなものが家庭内のLANに接続している。光回線に接続するホームゲートウェイ(以下HGW)が家の中央にあるリビングに置かれ、そこから有線無線でいろんな機器が繋がっている。

 有線の方は、NASStickPCがHGWに接続している。HGWの有線の接続口が4つしかないので、ポートの1つを使ってブリッジを使って接続口を増やし、そこから更にTVやHDDレコーダやHDD音楽プレイヤーが接続している。

 無線の方になるともっと多くなり、家にあるすべてのノートパソコンやタブレットやスマホがこれに接続している。ちなみに、常用していないものまで含めると、家にはノートパソコンが3つ、タブレットが3つ、スマホが5つあるという状況で、我ながら呆れている。

 有線はともかく、無線で接続する場合、その接続速度はHGWとの位置関係で大きく変わってくる。大雑把に言えば、HGWから離れれば接続速度も遅くなる。HGWが置いてある場所からほど近い1階のリビングやダイニングであれば、20〜40Mbpsくらいの速度で繋がるのだが、2階に行くと速度は10Mbps以下までに落ちてしまう。

 ちなみに、2階にはデスクトップパソコンが2台ある。これらについては、PLC機器を購入してHGWと接続している。PLCというのはPower Line Communication(電力線搬送通信)というもので、その名の通り、電力線を通信回線として使う技術のことである。製品としては、家庭用のコンセントに接続するようなアダプタで、アダプタには有線LANのポートがある。これをペアで使うことにより、離れた場所にある有線LANの機器を家庭内の電力線を通じて接続できるというものである。具体的には、1階にあるHGWの有線LANのポートからこの機器を介してコンセントに接続し、デスクトップPCの方でもコンセントに接続したこの機器から出ている有線LANのポートに接続することで、結果的にHGWに接続している形になっている。

 ただPLCによる接続の場合は、コンセント間の距離や配線、コンセントに接続されているその他の機器の状況により速度が思うように上がらないことがある。我が家の環境の場合、有線でHGWに直結していれば100Mpbsの速度が出ているところ、PLC経由だと3〜5Mbpsくらいしか出ないことも多い。

 無線LANであれPLCであれ、遅いなりにもネットに繋がるのだから良しとしなければならないのかも知れないが、人間我儘なもので、1階での接続速度に慣れてしまうと、2階でのネットの遅さが気になってしまう。というわけで、無線LANの中継器というのを導入することにした。

 中継器の原理は簡単なもので、無線LANからの電波を中継して、直接電波が届きにくいところにも電波を飛ばし、接続速度を改善するものである。最近はコンセントに直接差し込む、コンパクトで場所を取らないタイプのものも多い。そうした中から、部屋の壁の色と似ている白色のものを購入した。

 中継するからには、元のHGWに接続しなければならないのだが、その設定のためにはPCかスマホを使わなければならない。しかしPCで試してみてもうまく接続できず、スマホでやろうとしたらOSのバージョンが低くてアプリが対応していないと言われてしまう。どうしたものかと途方に暮れそうになったが、再度よく調べてみたら、元のHGWにも中継器にもWPS(Wifi Protected Setup)という、ボタンを押すだけで接続情報を交換できる機能があることに後で気づき、この機能を使ってあっさりとHGWに接続することができた。

 2階の中でも比較的電波が届きやすい、階段を上がったすぐのところにあるコンセントに中継器を差し込むと、2階でも20〜40Mbpsくらいの速度で接続できるようになり、タブレットやスマホでの通信速度が各段に改善した。あとは、PLCで接続しているデスクトップPCであるが、中継器に一つだけある有線LANポートを使って有線接続するか、無線LANアダプタを導入すれば、こちらも改善がみられるかも知れない。こうやってちょっとした投資で不便を解消していくのが、何よりも楽しい自分である。


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