#310 肺炎で入院

2010/07/03

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 5月中頃にベトナムへの出張から帰って以来、どうもお腹の具合が悪かったり、急に熱が出たりと体調がすぐれない日が続き、近所の医者に診てもらったりしてその都度薬を処方されては持ち直したりしたのだが、5月末になって、今度は咳が止まらなくなり、平日の午前中に職場近くの総合病院で精密に診てもらったら、肺炎と診断され、即時入院ということになってしまった。いやはや。

 その日は午後には職場に行く予定にしていたので、スーツ姿に仕事関係の荷物しか持っておらず、まさか入院するなどという事態は想定していなかったのだが、こうなっては仕方がない。職場に連絡し、今日の午後以降の当座の仕事についての後処理をお願いし、自宅の妻に、入院に必要なあれこれを持ってきてもらうようお願いする。

 とりあえず下着や寝間着の替えは当然持ってきてもらうが、それと一緒に、普段持ち歩いているデジタル小物関係の付属品を持ってきてもらう。一つはアドエスの充電器とアドエスに接続するキーボード、もう一つはMP3プレーヤを充電するためのUSB給電アダプタである。

 治療は主に腕からの抗生剤の点滴による。昼と夜の一日2回、2種類の抗生剤を合計3時間ほどかけて点滴される。その他、薬液を霧状にして吸引したり、錠剤を服用したりしつつ、3〜4日に一度、血液検査と胸部X線撮影で、経過を観察する。点滴の間ずっと寝てなくてはならないというわけでもないのだが、立ち歩いていると点滴がうまく入っていかなかったり血液が逆流したりするなど問題もあるので、基本的にはベッドで寝ていることが多い。

 ベッドで寝ながらできるということで言えば、基本的には読書をしたり、MP3プレーヤで英語を聞いたりというところだが、大部分の時間はアドエスをいじることで相当な暇つぶしをすることができた。幸いベッドの近くに電源はあるし、ベッドから離れることもほとんどないので、アドエスはずっと充電している状態であり、電池切れの心配はほとんどない。そうしてネットで情報を集めたり、仕事関係や友人との連絡にメールをやりとりしたり、日々の記録をつけたり、ゲームをしたりして過ごす。長文を書きたい時でも、外部接続するキーボードを持ってきてもらったので、ほとんど苦にならない。ちなみに入院中の食事はずっとデジカメで記録していた。

 アドエスにはワンセグ機能は内蔵されていないのだが、以前にアドエス専用のワンセグ用アンテナが中古で安く売っていたので、買って持っていた。買ったときにちょっと試してはみたものの、使うときにいろいろ接続したりするのがちょっと面倒で、そのあとはあまり使うこともなく放置していたのだが、入院という、ベッドでじっとしてなくてはならないような環境では非常に重宝するのであった。まさかこんな形で活躍するとは思っていなかった電脳小物である。

 そんなわけで、日々黙々と暇つぶしをしながら、体調が戻るのを辛抱強く待った結果、徐々に咳もなくなり、検査の結果も良くなってきたということで、入院から2週間でめでたく退院することができた。

 突然半月も職場を不在にしたことで同僚には迷惑をかけたし、さまざまな知人にも心配をかけてしまったのは事実であるが、2週間ずっと病院で健康的な食生活を送ったことで、体重もいい具合に減ったし、いい休養になったことは確かである。ただし、寝てばかりの生活だったことで、腰をささえる筋力が落ちてしまったようで、今度はしばらく腰痛に悩まされることになってしまった。いくら入院中とはいえ、少しくらいは運動をしておくべきであったと反省した次第である。皆様も、健康にはくれぐれも気を配られますよう。


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