#213 デジカメ買い替えを検討

2003/01/14

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 先日の中欧旅行でも大活躍であったデジカメであるが、ウィーン滞在中、あやまって手から滑り落としてコンクリートの地面の上に落としてしまった。その直後は何事もなく無事であったように思えたのだが、液晶画面を長く表示していると突然液晶画面が縦縞に乱れて機能しなくなってしまった。はじめのうちは電源ONのあとしばらくは正常に表示していたのだが、だんだん表示が乱れるまでの時間が短くなり、帰国後にはもうほとんど液晶画面は機能しなくなってしまった。

 この私の2代目デジカメはSANYOのDSC-X200という機種。85万画素なので今となっては市場では全く相手にされないような画素数であるが、動作が機敏で使いやすく、また液晶画面が大きく綺麗だったのがお気に入りであった。専用のカメラケースを買ったり、記録メディアも買い足したりして気に入って使っていたのであるが、突然の重症により現役を引退せざるを得なくなってしまった。事故がなければまだ暫く使い続けるつもりであっただけに、大変残念である。ちなみにこのデジカメは、液晶が機能しなくなったことを了承済みで、実家の父親が「くれ」というのであげてしまった。

 そんなわけで、すぐにでも新しいデジタルカメラが欲しいところである。普段は購入予定もないのであまり真剣に見ていない電気店のデジカメコーナーを久しぶりに熱心に見て回ったり、カタログをあさったり、Webで情報や評判を見たりして、次はどんな機種を買おうかと考える。この時間が実は一番楽しい時かも知れない。

 それにしても、ここ数年で世間ではかなり本格的にデジカメが普及したように思う。と言うのは、2年ほど前に西欧を旅行した時には、同じツアー客のうちデジカメを持っているのは私だけで、あとはほとんど銀塩カメラだったのが、先日の中欧旅行の時にはデジカメの数が銀塩カメラの数を上回ったように見えたからだ。また先日友人の結婚式に行った時でも、私の友人の持ってきた4台のカメラのうち、3台までがデジカメであった。

 デジカメがここまで普及した理由の一つは、パソコンとの連携というよりも、むしろパソコンなしでプリントできる、従来のDPEと同じようなシステムが普及してきたことにあるように思う。例えばDPOFという規格に対応したデジカメであれば、写した写真の中から種類と枚数をあらかじめ設定すれば、店頭でメディアを渡すだけで簡単にプリントを注文できたり、プリンタでパソコンを繋がずにプリントすることができるようになっている。フィルムの入れ替えが要らず中身も確認できるという意味で、より便利に使える銀塩カメラという位置付けで利用している人が多くなり、デジカメの高画素化(銀塩カメラと比べても遜色ないレベルに到達)と相まって、結果としてデジカメ市場の裾野を広げているものと思われる。

 その一方で、DoCoMoなどが遅ればせながらカメラ付携帯電話市場に参入したおかげか、カメラ付携帯電話で写真を撮る人もよく見かけるようになった。カメラを普段持ち歩くのは億劫だが、携帯電話はいつも持ち歩いているので、外出先でちょっと写真に撮りたいと思ったものを気軽に撮るための物として普及しているのであろう。撮った写真はそのままメールに添付して送ったりすることができるため、プリント写真よりもより早く人に見せることができる。携帯電話に向かって一生懸命キーを押す姿(メールを書いたりゲームをしたりする姿)も、気がつけば見慣れた風景になっているように、今後は携帯電話を目の前にかざす姿(カメラ付携帯電話で写真を撮る姿)も、そのうちとりたてて奇異に思わなくなってしまうのだろうか。

 翻って、私にとってのデジカメの用途は、日常の風景をメモのように切り取って画像ファイルとして残しておき、時々Webに掲載したりカードにしたりという程度である。大判プリントに耐える程の解像度は必要ないが、かと言ってカメラ付携帯電話の画像ではちょっと物足りない。2代目デジカメが85万画素だから、次に買うとしても100〜200万画素もあれば充分、というレベルである。ただし、2代目デジカメの爆速ぶりにすっかり慣れてしまったので、動作は機敏であって欲しいし、なるべくなら普段持ち歩いても苦にならない程度の大きさ・重さであってほしい。そしてもちろん価格は安いに越したことはない、と言ったところが次期デジカメの選定基準になろうか。あれこれ悩んでいるのもそれはそれで楽しいが、もはや2代目デジカメは手放してしまったのだから、早いところ決めなくては。(つづく


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