#214 記録メディアがいっぱい

2003/01/30

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 デジカメが壊れたため新しいデジカメを物色しはじめた次第であるが、デジカメを選択する上で重要になってくるのが、記録メディアの種類である。

 デジタルカメラやPDAなどで使用する小型記録メディアについては、コンパクトフラッシュ(以下CF)スマートメディア(以下SM)メモリースティック(以下MS)といったものが使われてきた。これらが出てきた当初は「こんな小さいものに何Mbyteも」などと驚嘆したものだが、技術の進歩というのは大したもので、最近のデジカメの小型化・高画素化(画像ファイルサイズの大型化)の波によって、より小さくより高集積のメディアが必要とされるようになり、SDメモリーカード(以下SD)xD-Picture Card(以下xD)などの更に小型のメディアが登場してきた。折角なので、大きさや重さを表にしてみよう。重さはCFがやや重いものの、ほかはどれも2g程度であり、大きさも切手サイズほどになって、道ばたに落としたら見つけるのが大変なくらいに小さくなってきている。

縦(mm) 横(mm) 厚さ(mm) 重さ(g)
CF 43 36 3.3 12
SM 37 45 0.76 2
MS 21.5 50 2.8 4
SD 32 24 2.1 2
xD 20 25 1.7 2

 先日壊れてしまったデジカメはSMを使っていたので、次期デジカメもSMがそのまま使えるとありがたいと考えているのだが、SMが主流でなくなってきた昨今では、該当機種はだいぶ少なくなっており、あるいはあっても今ではなかなか店頭に並ばない入手困難な機種になってしまったりする。選択肢を広げようと思ったら、これまで使っていたメディアを引き続き使いたいというこだわりは捨てざるを得ないようである。せっかく旅行前に64MbyteのSMを買ったばかりというのに。しくしくしく。

 ところで、こういったメディアの価格について調べてみると、その種類のメディアでも、価格と記録容量の相関がリニアではない。どういうことかと言うと、単位あたりの容量という計算をしてみた時に、ある容量までは単位容量あたりの値段がだんだん下がってくる(大容量のものを買った方が単価が安くなる)のだが、ある容量を境に、逆に単位容量の値段が高くなるところがあるのである。参考までに、価格comで調べた、2003年1月30日現在の各種メモリの最安値と、単位容量(1Mbyte)あたりの値段(いずれも単位は円)を表にしてみよう。

16Mbyte 32Mbyte 64Mbyte 128Mbyte 256Mbyte 512Mbyte
CF 1600(100) 1580(49) 2000(31) 4050(32) 7450(29) 15200(30)
SM 780(49) 980(31) 1990(31) 4820(38)
MS 1190(74) 1790(56) 3479(54) 6500(51)
SD 1450(91) 1900(59) 3000(47) 5600(44) 15799(62) 33000(64)
xD 1429(89) 1979(62) 3489(55) 6849(54) 13999(55)

 これで見ると、メディアの種類にもよるが、現在ではだいたい128Mbyteのところが、単位容量あたりの単価が最も安くなっているようである。そして単位容量あたりの価格が一番安いあたりのカードが、その時期に普及しているデジカメで最高画質にして「フィルム1本分」撮れる感じだろうか。銀塩カメラに比べればデジカメの方が気軽にシャッターを切れることを考えると、このあたりの容量では「まあまあ撮れるけど、できればこれよりもうちょっと容量があれば便利だなあ」と思うところなのかも知れない。私自身は、世間の人たちよりも低スペック機で満足してしまう人なので、このあたりの容量でも存分に撮れるという感じなのだが。

 もっともこれらのメディアの価格は、半年や一年そこそこで価格が半分になっていたりするから(つまり同じ値段で倍の容量のメディアが買えるようになるから)、安くなってくると、大容量のものが欲しくなるのも人情である。おかげでSMに関しては、2代目デジカメの標準添付であった4Mbyteを皮切りに、8,16,32,64Mbyteと順当に容量の大きいものを買ってきた。ちなみに今は携帯端末HP200LXのメインストレージにしているCFについても、16,32,64Mbyteと買い足している。似たような調子でメディアを買い足している人も多いのではないだろうか。その上デジカメを更新しようとしたらメディアの種類も変わってしまうというようなご時世では、私ならずとも「頼むからこの規格乱立状態を何とかしてくれ」と叫びたくなってしまうのではないだろうか。


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