#215 3代目はミニデジカメだ

2003/02/10

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 そんなわけで、3代目デジカメを物色しはじめたわけだが、もしかしたら読者の中には「前に紹介していたミニデジカメChe-ez!SPYzはどうしたんだ」と言われる方もいるかも知れない。

 Che-ez!SPYzには申し訳なかったのだが、結論としては、自分の中では結局利用する場面があまりなかったため、知人に売ってしまったのである。携帯性に関して言えばこれに勝るものはないSPYzであったが、電池を抜くと中のメモリが消えてしまうという仕様が、やはり精神衛生上よろしくない。また、単4のニッカド電池では電圧が低く容量もあまりないせいか、すぐに電池切れの点滅が始まってしまうし、一番撮影機会の多い室内において綺麗な写真が撮れない(ノイズが出まくり)なので、おのずと出番がなくなってしまったのである。

 というわけで、ある時見せびらかすために飲みの席で披露したら、いたく興味を持ってくれた人がいたので、その場で売価5000円で売ってしまった次第である。8000円弱で買って5000円で売ったのだから、モトは充分取ったと言えるかも知れない。その後、フラッシュメモリやマクロ撮影、フラッシュ撮影に対応したche-ez!splashという後継機種も出たが、画質はSPYzに比べて落ちたという報告もあり、あまり興味をそそられない。

 しかし、ポケットに入れてどこにでも持ち歩けるというのは実に強力な利点である。例えば携帯電話などは昔からあったわけだが、100gを切る重量になって持ち歩きに苦労しなくなったからこそ、今や中学生でも持ち歩くほど普及したのだとも言える。普及すれば量産によりコストを下げられるから、ますます普及に拍車がかかる。少なくとも私の場合、100gを切れば、どんなシチュエーションであろうとも持って歩こうという気になる。(お気に入りの携帯端末HP200LXについても、重量が312gあるので、さすがに毎日持ち歩いてはいない。)2代目デジカメのDSC-X200もそれなりに小さい方ではあったのだが、電池を入れれば200g強あり、腰につけたりポケットに入れればその部分が妙に膨らんだりしてみっともいいものでもない。デジカメがもし100gを切れば、持って歩いていることも意識しなくて済むので、ほとんど常に持ち歩くことが可能になる。そして常に持ち歩いているからこそ、切り取っておける風景もあるのだ。

 そう言った意味で、愛用のデジカメを持っていてとりあえずデジカメ購入に興味のなかった半年前の私ですら、登場したときに心揺れたのが、CASIOが発売したExilimである。名刺サイズ・厚さ11.3mm、電池やメディアを入れても100gそこそこの重量で、130万画素ある(現在は200万画素機も登場している)というのは、大したものである。光学ファインダやフラッシュやTFT液晶画面も搭載しており、携帯電話並の大きさ・重さの中にデジタルカメラとしての基本的な機能はきちんと押さえているというのは、私のみならず驚きを持って迎えた人も多いことだろう。

 Exilimにやや遅れて登場したSonyのU-10/20という機種も、重さの上ではExilimとほぼ同じで、こちらはAFまで備えた本格的なデジタルカメラである。Exilimを名刺サイズとすれば、U-10/20の方は寿司ネタサイズと言えるだろうか。縦横はExilimより小さいのだが、若干厚みがあるという感じである。Exilimにはないマクロ機能やレンズカバーもあり、単4乾電池で駆動するという点で、Exilimとは異なる切り口で小型化を図った、小型デジカメのもう一つの進化形である。

 また、更に遅れて登場したコニカのRevio C2も、Exilimに似た形状で、Exilimより軽く、Exilimにはないレンズカバーやマクロ機能をもっているという点で、気になる機種である。また、比較的マイナーであるが、日立リビングサプライが出したHDC-1という機種も、小さいながら200万画素を実現しており、使い勝手も2代目デジカメDSC-X200に似ていて使いやすそうである。

 いすれも画素的なスペックは私にとっては充分であり、携帯性を徹底的に追及した100g前後のこれらの機種が、次期デジカメの最有力候補として残った。さてこの中で、最終的に次期デジカメに選考されたのはどの機種か。衝撃の結末はCMのあとっ


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