#068 HDDを買っちゃった(前編)

1999/06/18

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 前にも述べたが、私の使っているWindowsマシン(PC-9821Xa12:友人から一式5万円で買取り)は、もともとのHDDの容量が810Mbyteしかない。810Mbyteと言っても、一昔前なら相当な容量であったわけであるし、現に今でも現役かつ常用している傍らのDOSマシン(PC-9821Ld)は、260Mbyteしかないけれども今でも不自由なく使っている。しかしWindowsの方は、バージョンアップされるたびにOS本体やアプリケーションがどんどん大きくなり、今ではちょっとしたアプリケーションソフトでも、テンプレートだのフォントだのヘルプだのでかいファイルがごろごろついてくるものだから、それらをインストールするたびにHDDの少ない空き容量をどんどん食い潰されていくという状況である。

 もちろんそれらのソフトをインストールする際には、カスタムインストールという、自分が必要とする機能やデータを一つ一つ選択して、少しでも無駄な部分を省きながらインストールする方法を可能な限り行っていたのであるが、それでもHDDの空き容量というものは、減りこそすれ増えることはまずないため、少しずつ限界が近づいていた。

 いよいよ空き容量が少なくなってからは、DriveSpaceという、Windows標準の圧縮ドライブツールを使って、なけなしの空き容量をどうにか有効に活用しようとしていたのだが、元の容量が大した事ないので、それも焼け石に水であった。そして先日、プリンタを購入した時に、バンドルされていた葉書印刷関係のソフトなどをインストールしようとしたところ、ついに「空き容量が不足しています」と言われてしまった。

 Windowsの場合、空き容量が不足してくると動作中に作られるスワップファイルが作れなくなり、安定稼働そのものがあやしくなるということもあるので、これはいよいよ根本的な解決が必要であろうということで、結局プリンタに続いて新しいHDDを購入することにしたのであった。

 PC用のHDDは、インターフェイスの違いから、IDEタイプのものとSCSIタイプのものとに大別される。大雑把に言えば、前者の方が構造が単純で価格も安いのだが、内蔵タイプのものしかないため取付けはやや複雑で、またCPUにかける負荷が大きくCPUパワーの低い機種ではパフォーマンスに響く。後者の方は価格的にはやや割高なのであるが、外付けのものもあって取付けは比較的容易であり、またCPUにかかる負荷が少ないので、非力なマシンでもパフォーマンスを下げずにすむという特徴がある。

 もともとWindowsマシンに入っていたHDDはSeagate社製のIDEタイプの810MbyteのHDDであったので、価格が安かったこともあって、同じSeagate社製のIDEタイプの8.4GbyteのHDDを購入した。ちなみに価格は15,800円。昨年暮れに秋葉原で見た時は6.4Gbyte18,800円であったから、半年の間に1Mbyte約3円から約2円にまで落ちており、最近の金相場以上の落ち方である。プリンタ購入の時の手軽さと価格の安さに味をしめて、この時も通信販売を利用して購入した。注文後4日ほどで現物は届き、早速接続を試みた。

 IDEのHDDの場合は、マスター/スレイブという設定があり、HDDについているジャンパピンを付け替えることによって設定を変えるようになっている。正しく設定をして、パソコンの筺体を開いて、その他のドライブやら何やらがうじゃうじゃと接続されているところを丁寧にはずしてコネクタをみつけだし、接続をして起動してみる。が、HDDモーターは動くものの、起動の途中で止まってしまいOSが立ち上がらない。OSが立ち上がる前のSCSIボードの認識の所で止まってしまい、その先へ進むことが出来ないようなのである。SCSIボードをはずしても結果は同じ。ジャンパの設定をいろいろ変えてみたりしても同じ。新しいHDDをはずせば何事もなく起動するのだが、接続するとうまくいかない。以前、職場のAT互換のパソコンにIDEのHDDをつけた時には、そんなに苦労した憶えはないのだが、やはり98なのがいけないのかな。

 よく分からないがどうにも埒が開かないので、結局そのIDEのHDDを接続することは諦めて、早々に手放してしまうことにした。地元のNewsGroupに、買った時よりも少し安い値をつけて「売ります」とポストしたところ、その日のうちに5人から「買いたい」という問合せがあった。その中から、近くに勤務している人と商談を結んでとっとと売り払ってしまった。私がHDDを購入してからわずか4日後のことである。あとで冷静に考えてみたら、パソコン通信などでうまくいかない原因について教えを乞うてみたり、あるいは職場のパソコンなどを使って実験してみたり、もう少しうまくいかない原因について子細に検討してみてもよかったのかも知れないが、まあ早々に売れた分だけよかったとしよう。

 というわけで、HDD拡張計画第1回は不調に終わってしまったのであった。仕切り直しの結果は後半に譲る。


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